九月の後半に入ってなお、銀座の空気は息苦しいほどの熱を帯びていた。日中の気温は35度に迫り、冷房の風から離れた途端、肌にまとわりつく湿気が容赦なく襲いかかる。 夜の街を歩く人々の表情は、季節感を裏切る暑さに翻弄されている。異様に長引いた夏は、都会をいつまでも解放するつもりがないらしい。
イタリアで修業を重ねたシェフが、伝統の技法に「和」の感性を織り込み、鉄板の上に新たな物語を描き出すこちらのお店。 特選和牛や季節の鮮魚、彩り豊かな国産野菜が、肉寿司やステーキとして姿を変え、視覚と味覚を同時に魅了する。 銀座四丁目交差点を見下ろすロケーション。和光時計台の灯が届く店内は、吹き抜けの大窓と螺旋階段が非日常を演出する。 店内には、日本画家の福井江太郎氏の大きなダチョウの絵画が目を引く。 鉄板を目前に、少し贅沢な夜を託すにふさわしい舞台だった。
本日は以下のコースをいただいた。
◇季節素材の前菜4品盛り合わせ ・カンパチのカルパッチョ ・ジャンボン・クリュ(インゲンのトマト和え) ・カプレーゼ ・牛肉のテリーヌ
四皿の前菜は、序章にして既に物語性に満ちている。カンパチのカルパッチョは海の透明感を舌に映し、ジャンボン・クリュは塩味の陰影にトマトの酸味を添える。カプレーゼは乳の甘みとバジルの香りが軽やかに舞い、牛肉のテリーヌは静かな重厚感で締めくくる。対比と調和が織りなす一皿ごとの旋律が、食欲を優雅に導く。
◇季節素材の温前菜 燻製モッツァレラの深い香りに万願寺唐辛子のほろ苦さが寄り添い、生ハムの塩気が味わいを引き締める。有機茄子は柔らかな甘みで全体を受け止め、ケッカソースの酸味が一陣の風のように余韻を刷新する。温前菜ながら、一皿で四季を旅するような構成だ。
◇季節野菜のスープ ・かぼちゃの冷たいスープ
まろやかな甘みの奥にひんやりとした清涼感を秘める。その中に沈むニョッキは柔らかく、グリルした帆立は海の旨みを静かに主張。そこへ削られたトリュフが、土壌の記憶を思わせる芳香を添える。夏と秋の狭間を一口ごとに行き来する、贅沢な一皿。
◇真鯛とオマール海老の鉄板焼き とうもろこしの焼リゾット アメリケーヌソースと人参のソース
真鯛は鉄板の熱でふっくらと仕上がり、繊細な甘みを内に秘める。隣に並ぶオマール海老は、殻ごと焼かれた香ばしさが旨みを際立たせ、アメリケーヌソースの濃厚な甲殻の風味と重なり合う。そこに人参のソースが鮮やかな甘みと色彩を添え、皿全体に軽やかなリズムを刻む。とうもろこしの焼きリゾットは香ばしく、粒の甘さが口中で弾けるたびに、魚介の余韻を優しく包み込む。鉄板の熱と大地と海の恵みが、一皿の上で緻密に交差する瞬間だ。
◇牛サーロインと旬野菜の鉄板焼き...
Read moreWas brought to lunch here and we had the set - don't know the price but was appetizers, pasta, main and dessert. Atmosphere is old school Japanese high-end Italian. Food quality was poor and portion was also poor. For example the bread was definitely a frozen one which they toast on site. Olive oil had no color or taste. If our lunch cost 2000 yen I would say its...
Read moreThis hidden Ginza gem is a Japanese/Italian fusion and if this place is an indication the two get along well. We discovered the place by accident. The restaurant is on the 7th floor but you have to go to the eighth and walk down a flight. The set lunch was lovely with appetizer course and a pasta course (3 options). A main follows. All very...
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