▼陰陽師で有名な安倍晴明の誕生には「信太の森の白狐」という伝承があるのは、皆様ご存じだと思います。 ▼簡単にご説明しますと、陰陽師の師匠が急病で亡くなり、高弟の誰が陰陽師の奥義を継ぐのかの問題に巻き込まれた安倍保名(晴明の父)。ところが奥義書が盗まれ、その失態を負った榊の前という保名の恋人が自害してしまいます。 ▼悲観に暮れて和泉国信太森を彷徨していた保名。この森で追われていた白狐を逃がすのですが、自分は重傷を負います。介抱されて目覚めると、そこにいるのは榊の前そっくりの葛の葉姫。保名はこの葛の葉姫と結婚し、息子が生まれます。これが後の安倍晴明。 ▼幸せな日々を保名と葛の葉姫は、大坂は天王寺辺りで過ごしていたある日、一人の女性が保名を訪ねてきます。その名は葛の葉姫。「これはどうしたことか」と晴明の母親の方を保名が見ると、つい今しがたまでは若い女性の姿だったのが、そこには信太の森で助けた白狐の姿が・・・。 ▼正体がバレてしまった白狐は、晴明を保名に託し、断腸の思いで信太の森へ帰って行ったというお話です。 ▼その際に、息子・晴明に書き残したという有名な歌があります。 「恋しくば 訪ねて来てみよ 和泉なる 信太の森の うらみ葛の葉」 意訳:母を恋しいとい思うのであれば、訪ねて来て欲しい。和泉国の信太の森にいる侘しい葛の葉である私を。 ▼ということで信太の森を訪ねた私ですが、正面の立派なクスノキは樹齢既に2000年以上で、安倍晴明と所縁の深い花山天皇の熊野行幸の際に「信太森千枝の樟」の称を賜ったそうです。 ▼千枝(知恵)の楠とも呼ばれ、以下の歌が古今六帖に読まれています。 「和泉なる 信太の森の 樟樹(クスノキ)は、千枝(知恵)に分かれて ものこそ思へ」 ▼また、清少納言が枕草子に「森は信太森」と記して以来和歌の題となっている稀有の樟なのだそうですよ。 ▼また360度写真に現れる井戸は「姿見の井戸」と言って、先の白狐が葛の葉姫に化現した時に、鏡に代え、姿を映したという伝承があります。 ▼断腸の思いで、天王寺から、この場所に戻り、元の狐の姿をこの井戸に写した白狐さん、当時から大きかったこの大楠、根本から2つに分かれているので、夫婦楠とも呼ばれる名木を見て、哀し...
Read more葛葉稲荷神社
くずのはいなりじんじゃ
大阪府和泉市葛の葉町1丁目11-47
主祭神
宇迦御魂神 大己貴命 大宮姫命 素盞男命 猿田彦命 若宮葛ノ葉姫
葛の葉(くずのは)は、 伝説上のキツネの名前
安倍保名が病弱な 妻の快癒、丈夫な 子供の出産を 祈って熱心に祈る
そこに狩人に追われた 白狐がいて助ける
その夜、妻が元気な 姿で戻って来る
月満ちて元気な 男の子が生まれる
その子は後に安部晴明と となる
妻が元気な 姿で戻って来たのは 実は助けた白狐の化身
男の子がそこそこ 大きくなると妻は 白狐に戻り家を去る
その時障子に残した歌が 有名な
「恋しくば尋ね来て見よ 和泉なる信太の森のうらみ葛の葉」
そうこうするうちに 療養していた本当の 妻も元気に帰って来る
3人仲良く暮らしたという
安部晴明は狐の異能も 持っており陰陽師の大家 となる
エクソガミー(族外婚)を 説話化したものであろう
族外婚は牧畜族が近親婚が 良くない結果を生ずると 経験的に把握、採用したもので あろう
つまり同じトーテムを 崇拝する同族から婚姻相手を 選ばないとの固い原則
例えば神話時代の天神一族の 火折尊(ほおりのみこと)が ワニをトーテムとする豊玉姫と 婚姻
元のトーテム部族に 帰ってしまった母に 対する恋慕と憧憬は 大変なものであったろう 特に男の子については
折口信夫氏のいう 妣が国(ははがくに)への 憧憬
先の歌が歌とも思えないが 変に懐かしいのはそんな心情が 深層意識にあるからかも しれません
本来は近くの聖神社の由来譚で あったが江戸時代の浄瑠璃の 隆盛によりすっかり当社の ものになってしまった
夕方参詣したがカメラの目より 肉眼の方が暗く薄暗がりで ミステリアス、マ...
Read more私の友人が亡くなって、一年半になります。 友人の実家は、代々京都の宮大工の棟梁で、幾つもの有名寺院を手掛けていましたが、跡継ぎが産まれず何代も夫婦養子を迎えていました。
彼の両親も夫婦養子です。 そんな家系で、彼は初めて生まれた男の実子でした。
跡継ぎができなかったのには、理由がありました。 数代前の先祖が養女にした女は、結果として行き場のない状態になり、家を恨んで自殺したのです。
そして悪霊となった彼女は、彼の祖父にも取り憑いていましたが、最終的にその家系で初めて生まれた私の友人に憑依したのです。
詳しい話はまた別の機会にするとして、彼は憑依したその女の霊を祓うために最後にたどり着いたのが、安倍晴明の末裔の安倍成道氏でした。
それまで多くの霊能者が祓うことができなかった女の悪霊を安倍成道氏は、いとも簡単に消滅させました。 彼は間違いなく先祖の安倍晴明の霊能力を引き継いでいます。
彼の先祖の安倍晴明は五歳になった時に、自分の母親が白狐の化身と見破りました。
見破られた母狐が姿を消して籠ったのが信太森。 その母狐を祀っているのが、信太森葛葉稲荷神社。
ここに参拝すると、いつもなぜか不思議な気持ちになります。
風変わりな神社です。 これほど多くの色々な神様を祀っている神社は珍しい。
いくら賽銭を持...
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