30年以上前から知っている場所ながら知らぬ間に一般公開される施設となっていました。 初めての訪問もそれ程の期待をしていた訳でも無く…ところが中庭を歩いて離れの茶室を見学してみれば凄さも判ろうというもの。 館内に戻ると女性の館員さんが説明をして下さり、その内容がまた秀逸で更に期待値を上げながらの見学となりました。 兎にも角にも使われている木材には屋久杉が贅沢に使われている位で、銘木とよばれるソレは無論ありとあらゆる材料が超最高品質。 それが材木商だから…なんてレベルでは無くて、恐らくは取引先がハイレベルだったからこそ尚と想像出来る物凄さです。 その工作精度から表面仕上げまでが超一流なら職人も勿論の話で、ソレもコレもその全てを的確に指示し工程管理出来る建築設計士とスタッフが居ての事…と、見れば見る程感嘆のタメ息が出てしまう美しさです。 和と洋、過去と現在、様式と建築方法、その違いと差の調和が余りにも自然で見事の一言。 調度品の一つ一つまで贅沢の限りを尽くしているにも関わらず華美でも派手でも無い…こんなにも素晴らしい建物が川口の幹線道路沿いに佇んでいる。 この建物が産まれた時代背景と歴史、つい20年前まで住居として住まわれていたという事実、知れば知る程万物の全てに対する愛情さえ伝わってくる様な…。 そういう素敵な空間でした。
※無料駐車場があるのですが車で訪問する際は事前に地図上で確認し、ナビゲーションは予め「田中家駐車場」に設定を。 ※建物のレンガ屏沿いに裏へ続く道は「歩行者/自転車専用」ですので御注意を。 ※駐輪場はその道から建物裏に廻った角にありますが、スタンドの無い自転車を停める何があ...
Read more川口市立文化財センターとして一般公開されている国指定重要文化財『旧田中家住宅』を見学してきました。
農家であった初代から代々味噌醸造、材木商、村会議員、県議会議員、貴族院議員、川口市長と地域に根差して尽力した田中家の繁栄と歴史を実感できる建物です。当時の生活感を感じられる設備は皆無ですが、商家としての魅力、イギリス積み煉瓦造3階建の外観、デザイン性に富んだ天井、壁、床に施された造作、田中家の迎賓館的な使われ方をしたであろう和館と茶室と見所はとても多いです。
以下、HPより 旧田中家住宅は大正時代に建設された木造煉瓦造三階建の洋館、昭和初期に増築された和館、文庫蔵、茶室、池泉回遊式庭園、煉瓦塀により構成されています。
味噌醸造、材木商等を営む資産家であった四代目田中德兵衞は、職業柄、建築資材にはこだわりがあり、当時入手できる最高級の木材を用いました。例えば、洋館2階の座敷に使用されている黒柿は1万本の柿の木の中から1本という、非常に希少な木材です。
煉瓦は建築現場の近くで専門の職人に焼かせたものを使用し、調度品はヨーロッパから取り寄せたものや、日本の企業に特注したものが内装を飾ります。建築費用の総額は18万円といわれています。これは現在(※平成19年)の金額にするとおよそ2億5千万円程となり、この建物がいかに破格であったかを窺い知ることができます。
2006年に国登録有形文化財、2018年に国指定重要...
Read more日曜日の15時頃に訪ねました。閑静な街にあるのかと思いきや、結構な交通量の道に面しており、気づかずに通り過ぎるところでした。
少し離れた場所に当施設の駐車場があります。
以下、HPより転載。 大正10年に上棟し大正12年に竣工した木造煉瓦造三階建の洋館と、 昭和9年に増築された和館の他、文庫蔵、茶室、池泉回遊式庭園、 煉瓦塀により構成されています。
四代目田中德兵衞は大正10年から大正12年にかけて、当時としては非常にモダンで 立派な洋館を建設しました。自ら材木商を営んでいたことから当時入手できる最高級の 木材を用い、煉瓦も建築現場の近くで専門の職人に焼かせたと伝えられています。 建築費用の総額は18万円といわれています。これは現在の金額にするとおよそ2億5千万円程 となり、この建物がいかに破格であったかを窺い知ることができます。 いかにも堅牢そうな建物で、内装の素材、意匠とも素晴らしいものです。また、保存状態も良く、100年前の建築物とは思えません。現在では国指定の重要文化財です。
災害や戦渦により消失してしまうことなく、今に残...
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