二〇二四年三月一五日に、宝塚古墳一号墳から出土した埴輪八点が国宝に指定されました。その直後に訪れたため相当な混雑を覚悟していたのですが、お散歩中の後期高齢者が何人かいただけで、実に閑散としていました。 よくよく整備された古墳なのに、何とももったいない限りです。 宝塚遺跡には一号墳と二号墳があって、二号墳は帆立貝形古墳(円墳の前方に方形の張り出しがあるもの)で、本来は形状を把握するのにほどよい大きさながら、道路工事の際に一部が切り崩されたのが惜しまれます。特筆すべきは一号墳で、二号墳より大規模な前方後円墳で、前方部から出島のように突き出た造出(つくりだし)部分から、国宝指定されたものをふくむ多数の埴輪が発掘されています。造出は祭祀の場であったと考えられていて、往時の状態が丁寧に復元されています。後円部からの見晴らしも最高です。 あいにくの季節と天候で、史跡を堪能するに最良の状態ではなかったものの、それだけにまた来たいと思いました。葺石が復元されているのは造出のみ、併設の公衆トイレが貧相、出土品を展示している「はにわ館」からのアクセスが不便など不満な点もありますが、国宝指定を期に改善されるよう望みます。
なお、国宝の埴輪は東京国立博物館に貸出中なため、はにわ館での展示再開は二〇二四年五月末以降になるそ...
Read more宝塚古墳公園は、国史跡 宝塚古墳の史跡としての価値を明らかにし、多くの方がたが古代の歴史や文化にふれ、豊かな時を過ごすことができる憩いの空間を創ることを目的として整備がすすめられ、平成17年4月27日に開園しました。宝塚1号墳の墳頂からは、松坂城跡や市街地、堀坂山系など周辺の大パノラマを楽しむことができます。ぜひお出かけください。
当時の姿を再現する埴輪の数々 1号墳では、儀式の場であったと考えられる「造り出し」を実物大で再現し、出土した埴輪のレプリカ(複製)を使って、古墳が造られた当時のようすを再現しています。再現された埴輪は、日本最大の船形(ふねがた)埴輪をはじめ、家形、囲形(かこいがた)、盾形(たてがた)、蓋形(きぬがさがた)、壺形(つぼがた)、円筒(えんとう)などです。このうち大半を占める円筒埴輪のすべてと、二重口縁(にじゅうこうえん)の壷形埴輪などの埴輪については、「はにわづくりの会」会員や地元中学校生徒など、市民の...
Read more『古墳図鑑 訪れやすい全国の古墳300』 を見て来ました。
伊勢地域最大の前方後円墳である1号墳と、整った形状を今に残す帆立貝形の2号墳からなる堂々たる国指定史跡です。
整備状況も案内板も文句なし。 自然丘陵の頂上に築造されている1号さんの後円部墳頂からは360度素晴らしい眺望。 誰の目にも明らかな、この地域の王の墓。 2号さんも負けじと2段のテラスの高い墳丘で堂々たる威厳を見せつける。 どちらも墳丘登頂OKでナイスです。
この古墳から出土した国指定重要文化財の船形埴輪は、近くの松阪市文化財センター『はにわ館』で実物を見ることができます。 千数百年の時を越え、よく現存してくれました。ここの主は伊勢湾も庭にしていたのでしょうね。併せ...
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