産業の時代「20世紀」は同時に「世界の工場」アメリカの時代でもあったんですねぇ。それが実感できる、旋盤などの精密加工機械の展示を中心とするマニアックな博物館です。 内部にズラリと並ぶ、青黒く輝くバナジウム鋼で出来た工業機械の鋼鉄の肌は、実に美しいですよ(笑)。
ちょっと工作機械の歴史に触れます。工業力に劣る戦前の日本は、国産機械でロクなものが作れず、強度が低かったり精度が甘かったりしたので、すぐに歯車等がすり減ってしまってガタガタになり、ベテラン作業員の手腕により何とか品質を保っているのが実情でした。
そのため当時の日本で航空用大馬力エンジンなど精度や強度が必要な製品を生産するには、工業先進国の「アメリカ」「ドイツ」「スイス」から輸入した精密加工機械に頼るしかなかったのです。 それらの機械は、一等地で何軒も家が買えるほどの極めて高価な物で、町工場で一台でも保有していれば自慢の種であり、護符を貼って神のように扱いピカピカに磨き上げているのが常でした(笑)。 だから博物館の展示物を見ても分かるように、今でも舶来の機械はよく保存されています。
なにやら歯車を作ったりする精密加工機械というと「ドイツ」や「スイス」がNo.1のイメージがありますが戦前は「オートメーション」の国アメリカの独壇場だったのですよ。 展示品も現在もジェットエンジンで有名な米の「プラット・アンド・ホイットニー」社の製品が多いことに気が付きます。
戦時中、日本は戦闘機用の高馬力液冷エンジンの歩留まりが3割に過ぎず、不良品の多さに苦しんでいたのですが、原因は加工精度の低さにありました。 その点でアメリカの工場では、日本では1台でもあれば「神」扱いされていた工作機械が普通に何十台、何百台と並び女性工員でも簡単に精度の出た部品を作っていて、日本の技術者が驚愕したという話を聞いたことがあります。
これじゃあ戦争以前の問題で、質・量共にアメリカと戦えるレベルに達していなかったことは明らかですね(泣)。こんな事を知っていれば工作機械の鑑賞もよ...
Read more航空関係の歴史資料を訪ね歩いています。 アクセス:JR東日本宇都宮線、新白岡駅からスクールバス15分。或いは、東武線東武動物公園駅から徒歩15分、スクールバス5分(バス100円)(バス券は駅前コンビニかキャンパスで購入可能です。オープンキャンパス時は無料)入場料無料 日本工業大学キャンパス内にある工業技術の歴史を様々な工作機械を中心に展示されている博物館。大きな建物(格納庫のような)に工作機械400点の工業機械が展示されています。 博物館の特徴は、機械の7割が動体展示で、電源を繋げばいつでも起動できるようになっているところです。 博物館前には1891(明治24)年英国製の本物のSLも動態保存してあり、キャンパス内の軌道上で運行しています。(日程によっては乗ることも可能。) 展示については時代ごとに整列してあり、実際に明治40年に東京三田に創業し、65年間にわたって東京の下町にあった町工場を再現した建物もあります。 職員の方々も大変親切で、機会を作動させて丁寧に解説して頂きました。 航空関係の展示については以下のとおりです。 学園創立100周年記念事業 明治の先駆技術者・日野熊蔵航空考証プロジェクトとして日野式2号飛行機が復元展示されています。 (代々木公園内に日野熊蔵氏胸像があります。) 実験機飛鳥のターボファンエンジン(FJR710) ジェットエンジン動翼 このような素晴らしい博物館があるとは正直最近まで気が付きませんでした。工業技術に興味のあるの方はぜ...
Read moreReally good museam if you are into mechine tools, most are in operable condition. Staff are friendly and helpful. Take your time. There is...
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