十島菅原神社は平成6年に国の重要文化財に 指定されました。 そのたたずまいはとても神秘的で、周囲と 比較してもひと際高い杉の木に社殿を囲まれ 本殿が池の中の島に建つ、全国でも珍しい 神社建築です。 かつてこの池には10個の島があった事が 十島の由来だとも伝えられています。 学問の神様として知られる、菅原道真を 祭神としており、その名前から願いを 【と お し ま す】神社として 受験シーズンには多くの受験生が合格祈願に 訪れます。 また十島菅原神社は、この地域で最大の 天神様として領主である相良氏をはじめ民衆まで 幅広く信仰を集め、毎年11月には秋季大祭が 開催されます。 記録によれば創建は1278年、時代は鎌倉時代で 元寇の時期と重なります。 重要文化財に指定されている本殿と拝殿は それぞれの建築時期が異なり、拝殿は1763年 江戸時代中期の建築とされています。 拝殿は奥行きが長く、人吉球磨地方の 地域的特色が見られます。 本殿は1589年に建築、豊臣秀吉による全国統一が 行われた時期で、人吉球磨の領主相良氏を 施主として建てられたことがわかっています。 本殿は池の中の最も大きな島に建ち、本殿を 保護するために、本殿を囲むように覆屋が 設置されているのも、人吉球磨地方の 典型的な様式です。 また、社殿が池の中の島に建つ特異な神社建築は 球磨川と川辺川に挟まれた場所に 立地されているという事に、深い因果関係が あるのかもしれません。 十島菅原神社、地域最大の天神様は今日も 母なる川とともに...
Read more▼十島菅原神社▼
国指定・重要文化二棟
本殿・拝殿・附宮殿 所在地 球磨郡相良村柳瀬二二四〇
指定年月日 平成六年七月十二日
十島菅原神社は、球磨川とその支流川辺川が合流する場所に近い 平野部に位置。菅原道真を祭神とし、創建は弘安年中(一二七八~一二八八)と伝えられています。
境内には池があり、その中に十の島が点在しており、それが地名の由来ともなりました。 神社は南面し、最も大きな島に本殿、その 前面に拝殿等が配置されています。
本殿は、棟木の墨書銘から天正十七年(一五八九)に藤原頼房 (相良第二〇代長毎)を施主として建てられたことが分かります。 梁間(奥行き) 二間の三間社流造で、内部には切妻造の宮殿を安置しています。
宮殿の底板には墨書銘があり、本殿と同時に建築され たことが知られます。 拝殿は、江戸時代中期の建造と推測されています。桁行七間、梁間三間の入母屋造で、東側正面寄りに鍵屋状に饌室がみられます。
十島菅原神社本殿は、保存状態も良好であり、細部意匠拝殿の奥行きが長いことなどに地域的特色が見られ、学術的にも貴重なものとなって...
Read more相良村にある「十島菅原神社」は、鎌倉時代の弘安年間(1278〜88年)に創建されたと伝えられています。 祭神は、神社名のとおり学問の神様として知られる菅原道真公です。受験シーズンには、地元の多くの参拝者が訪れます。 室町時代以降は、人吉球磨一帯を治めていた相良氏によって崇められてきました。境内の池には十の島があり、これが「十島」の由来と言われ、この一帯の地域名にもなっています。 祀られているのは、学問の神様として知られる菅原道真公。受験シーズンには、多くの参拝者が訪れます。 本殿は、安土桃山時代、天正17年(1589年)に建てられました。三間社流造で板葺、鉄板仮葺です。 拝殿は、江戸中期の宝暦13(1763年)に建てられました。...
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