須賀川ICより車で10分ほど。人家よりも田んぼが多いドがつく田舎町の中に施設は存在します。アクセスは車かバスしかなく、少々難のある場所になります。
この施設は「貴重な特撮資料の収集、保存、修復及び調査研究を行い、それらを通じて特撮文化を顕彰、推進」を目的として作られたものであり、建物の中には東宝、東映、円谷プロなど制作会社の垣根を超えた1,000点以上の特撮資料が保管されている一種の博物館です。言わずもがな特撮好きか多少なりとも興味がある方向けの施設です。
2020年11月3日誕生の比較的新しい施設ですが、建物はおそらく旧市役所支所などの建物を流用したみたいでそれほど大きくありません。しかし中身の資料は膨大であり、1つ1つ見てけばあっという間に1~2時間は過ぎ去るでしょう。
施設は大きく分けて4つの部屋に分けられています。 ・特撮資料の復元・修復動画を見れる「ホール」 ・膨大な特撮資料を見れる「収蔵庫」 ・貴重なミニチュアが置かれている「多目的スペース」 ・短時間ムービーの上映会がある「視聴覚室」 他、寄贈された資料や取材内容が置かれている図書室もあります。
「ホール」は開けた空間に特撮資料の復元・修復動画が流されています。どれだけ丁寧に保管しても劣化を免れない特撮資料を3Dスキャンして保管するデジタルアーカイブの試みが理解できます。他には写真撮影用のシン・ウルトラマンが目立ちますが、空中には一式陸上攻撃機や隼などが特撮でよくみられるピアノ線で吊り下げられています。
「収蔵庫」には『日本海大海戦』(1969年)で使用された1/21.428スケールの戦艦三笠のミニチュアが巨大すぎて他を圧倒しますが、個人的にはジュウレンジャーの恐竜ロボットが5体、しかもドラゴンシーザーまでも揃っているのが懐かしさを感じました。円谷プロの”ウルトラマン”、東宝の”ジェットジャガー”、東映の”スーパー戦隊”といった制作会社が別々の資料が一緒に置かれていることにこの保管施設の存在意義を感じます。なお、一番隅にはこの施設で見れる「巨神兵、東京に現る」の巨神兵も置いてあります。不気味に光る様がなんとも印象的でした。
2階の「多目的ホール」には来館者向けのちょっとしたエンタメを感じさせるミニチュアセット(3.6m×5.4m)が置かれています。セットは「ガメラ」シリーズや「ウルトラマン」で実際に使われたものの流用なので本物です。このミニチュアセットは写真撮影できるスポットであり、小さなミニチュアと巨大な人間を撮影できるとあって、3歳くらいの子供や若い女性、特撮など全く興味なさそうな付添のおばあちゃんなどもここには興味津々になっていたのが印象的です。
傍には2019年の大河ドラマ「いだてん」の撮影で使われた帝国製麻ビルヂング、東海銀行ビルディング、雑居ビル、日本橋三越本店のミニチュアも設置してあり、こちらは間近でミニチュアの細部を見ることができるため、表の細かすぎるディティールと、カメラに映らない裏側の簡素な部分のギャップがよくわかります。ローアングルで撮影すると一見ミニチュアとはわからないような写真になります。
最後に「視聴覚室」には2012年の特撮博物館で上映された「巨神兵、東京に現る」の本編映像と、そのメイキングが時間指定で上映されます。本編とメイキング合わせて30分ほどです。
CGを一切使わず昔ながらの特撮とミニチュア、合成技術だけでCGと見間違うような映像を作るための制作者の苦悩と試行錯誤、そして歓喜が印象的なメイキングでした。特撮というものが子供たちにだんだん伝わらなくなってきている今だからこそ、こういったメイキングも残しておくべきという意思がわかります。
全体を通して特撮に詳しい人向けになりますので興味のない方を誘っての長時間滞在は難しいかもしれません。施設には特撮以外のスペースがない上、周りは何もないド田舎なので時間をつぶす施設には...
Read moreNot a very big place but it's stocked with many must-see items from Japanese FX films and has one of the most comprehensive libraries of tokusatsu books, including several from the West. With the Eiji Tsuburaya Museaum nearby, visiting Sukagawa is now very much a worthwhile destination for any fan of the genre. Incredibly enough, like the Tsuburaya Museaum, the Archive Center is...
Read more旅行帰り検索すると須賀川 ICから10分という近さにある事が判ってとりあえず来訪、着いてから無料な事に驚きました。 館内特別上映の映画が、丁度開演時間と案内され先ずは二階のミニシアターへ。 監督はもちろん庵野さんで、巨神兵が突然東京に現れ…という20分位の本編ショートムービーとメイキング10分位、とは言え特撮が好きなら絶対、もう本当に面白いです。 時間に余裕あるなら二度視るべき内容の濃さ…正に贅沢そのものです。
さて館内の展示は、吹き抜けに吊るされた“飛びもの(飛行機)”を上からと、大きなジオラマとビルのミニチュアを見てから一階へ移動 吹き抜けの飛行機は一式陸攻と隼と747-400が気に入ったのですが、特に747の出来は細部まで白眉の出来。
ホールフロアにはショートムービーで視た巨神兵の原型、1/2ハチ公、センター設立の意義や経緯をまとめたビデオ、そしてウルトラマン、そして奥に広大な収蔵庫。
収蔵庫は宝の山、オッサンの目に先ず飛び込んできたのはマイティジャック号、大きな立体模型なのに間延びした感じがしないのが本当に凄い。 他にウルトラホーク、三笠、大和、撮影用のパペット巨神兵、など見所満載。 最後に図書室を覗きましたが正に特撮本天国でした。
特撮黄金世代にはドストライクで...
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