「ヤツ」(写真参照)に会いに行って来ました(笑)。江戸時代に付近の新川掘削工事中に現れた怪獣です。空想の産物?いえいえ、コレは詳細な目撃証言の収集と聞き取り調査が行われて、調査報告書まで作成されているのですよ。そして事件として幕府に届け出がされていて、言わば幕府公認怪獣なのです。ちなみに「ヤツ」と表現しているのは、まだ名前が無いからです。(笑)
江戸時代の八千代市周辺には、利根川増水時の遊水地のようになっている印旛沼があって、流れ出る川が無かったので一旦水かさが増えると、なかなか引いてくれず一帯もグチャグチャの低湿地になっており、住む人も疎らな僻地でした。 そのため、この水を直接に東京湾に落として土地を乾燥させれば、水害が防げて開発もでき一挙両得として、幾度となく通水工事が試みられてきました。 江戸時代には3度計画され、うち2回は幕府援助による民間資本で、最後の1回は幕府主導で全国の大名に工事が割り当てられた公的事業として行われました。そしてこのときに「ヤツ」が現れたのです。
博物館では調査書の記述を元に「ヤツ」を復元するという快挙(暴挙?)を成し遂げてくれました。全身が黒く、顔はサル似で鼻が低いという特徴が見事に捉えられています。時々水から上がって、川辺で佇んでいたようです。 説明を読み進めていくと、ええっ実物は全長が4.8メートルもあるの? ってかコイツに襲われて武士2人を含む12人が即死、他3人が重傷だぁ!? ムチャクチャ凶暴で危険なヤツじゃないですかぁ!。愛嬌ある顔に騙されるところだった。 私の愛読書である水木しげる画伯の「日本妖怪大全」(笑)にも物理攻撃で12人を瞬殺出来るほどの、戦闘能力の高い存在は多くはなく間違いなく最凶レベルです。
幕府公認最凶怪獣、八千代の「ヤッちー」とでも名付けて、「ふなっしー」のように八千代市非公認キャラにでも任命すれば、全国から博物館に人が殺到するのではないでしょうか。もっとも博物館側が想定する客層とは異なる、マニアな人達か...
Read more展示方法に難あり
八千代市が運営している郷土博物館で「無料」で八千代の石器時代~近代までの歴史を学ぶ事が出来ます。 八千代市の歴史は成田街道や印旛沼や新川などと深く関わるので、これらに絡めた展示が中心となっています。 展示の説明書きは写真のように子供向けですが大人が読んでもさくっと理解しやすいものが要所に用意され、また持ち帰り可能なペーパーも用意されているので凄く判りやすく歴史に触れてもらえる工夫が見られます。
しかし資料は一部1980年代等のものが最新になっているなどアップデートされていない部分が散見されます。 展示内容や展示資料の量など豊富でじっくり見て回ると1時間半位はかかる筈です。
ただし最初に言ったように展示方法に問題があり「倒叙法」と言う現在から過去に遡るような展示がされています。これだけ聞くと博物館慣れしている人でもワクワクしますが・・・単に普通の博物館の過去から現在へと至る展示順序を真逆にしただけです。ようは入口と出口を逆にしただけです。 なので途中何度もこれ順序逆じゃね?と違和感を覚えます。と言うか工夫なく順序を入れ換えているだけなので、頭に入ってきません。 時計の針を巻き戻しましょう方式は良いとして、単に順序を逆にしただけなのは観にくい理解しにくいと、駄目だこりゃ・・・としか言えません。
ここの展示を見るなら出口(石器時代)から入って入口(近代)へと進むのをオススメします。と言う...
Read more外観はややくたびれた公共施設的で平日は駐車場もガラガラで立地も奥まっているため、一瞬閉館しているのかと思わせるが、中に入ればスタッフ対応もよく無料にしては充実した内容となっている。今回は「水(治水)」に関した特別展があったが、この一帯は江戸時代からそれこそ昭和初期まで水害で苦心した歴史を持っているようだ。 確かに「印旛沼」「手賀沼」「新川」「検見川」「花見川」など多くの要因を抱えている。それらをつなげて東京湾に排水しようなんて壮大な計画をしたものだ。 目立つのは「印旛沼の怪物」かな。なかなかに怪異な事件だったようでインパクトがある。 そんな地域に日本初の団地が造営されて一大成功を収め、千葉県工業の発展に寄与したなど、近代史では相当盛り上がったようだ。今も多くの大型有名企業がいるし、きっと潤沢な税収で運用されているのだろうと思われる。 見学順序は近代からさかのぼる手法を採用している。 とにかく「治水」と「昭和の大合併」による八千代市誕生までの苦難がよくわかる展示となっている。 わりと広めでじっくり見れば1~2時間は余裕でかかる。 しかし寒い。エアコンが効きすぎる。広くて人がいないのにここまで冷やす必要あるのか?と思うほど冷えるから、あまり滞在すると...
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