サイコロステーキもエビフライも安定して美味しい膳さんですが、今日はいつもとちょっと方針を変えて、ビーフシチューを頼んでみたいと思い財布を抱えてやってきました。 メニューを見ると、1番下に記載がありました。ビーフシチュー、3,000円税抜！ 焼肉とかでもないのにそこそこの金額ですが気合いを入れてきたので今更引き返すという選択肢はありません。 人が少ない時間帯だったのもあり、店員さんと目が合っただけでテーブルまで来てくださいました。ゴールデンタイムを外して正解ですね。客側も余裕を持っておきたいものです。 早速前菜から。 ちゃんとしたディナーコースなので、大皿でやってきました。 真ん中に貝柱、下にエビ、右手にサーモン、上方に鯛。そして左手側に、生ハムが仲間入りしてる！　生ハム好きとしてはありがたいラインナップです。それぞれの食材に添えられたシャキシャキの玉ねぎが、変わらないおいしさのドレッシングと合わさって、ドルルンと舌のエンジンが掛かるのがわかります。 次はコーンポタージュとパンがサーブされました。メニューの写真のパンはクロワッサンでしたが、今日は手のひらサイズの山型パンと幼児の拳くらいの胚芽丸パンでした。 パンが少なく見えたので、米で頼むステーキ定食よりヘルシーかも〜なんて考えたのですが、それは間も無く間違いだと思い知らされます。 膳さんはポタージュもとてもおいしいので好きです。 スープのあとのメインがスープか〜なんて考えながら啜っていると、店員さんが持ってきました、今日のメインディッシュを！ お熱いので、と告げられる注意に頷きつつ、湯気の立つその皿に目が吸い寄せられました。 これがスープだなんてとんでもない、具沢山のビーフシチューでした。深さ3センチくらいの皿にそれが鎮座しています。アクセントに添えられたポテトとブロッコリーが随分と眩しく見えました。 端の方をスプーンで少なめに掬い取り、しっかり冷まして口に運ぶと、その途端に濃厚な味わいがグッと舌に乗り込んできました。なんだこれは、と思うような濃い味わいです。二口目、ホロホロの肉をスプーン乗せました。噛まなくてもいいような柔らかさで、それでも噛むと肉の旨みとシチューが合わさってなんとも言えないおいしさです。さすがは膳さん、肉の扱いがうまい…！ パンと一緒に食べるとまた味わいが変わって美味しい！　胚芽パンもその香ばしさが良い塩梅でした。 肉の他の具は玉ねぎとしめじというシンプルなものでしたが、重厚感があるビーフシチューの前には余計な具は必要ないというのがよく分かりました。 サイコロステーキ定食ほどではないにしろ、柔らかく煮た肉がゴロゴロと入っていました。こんなに濃密なシチューのセットがヘルシーだなんてとんでもない！　この味わい深いメニューを、胃が一番若い今食べることができて幸せでした。 皿の半分くらいまで食べ進めたところで、食べ終わってしまうことに喪失感を覚えるような料理は久しぶりでした。 普段ビーフシチュー食べない人にこそ食べてほしい、そう思わせるようなおいしさだったと思います。 ご馳走様でした！