この場所は鳥への尊厳の念で満ち満ちている。愛だ愛だと言って自分のことしか考えられない現代人はここに来なければならない、私は大いに反省した。 「しかしあなた、なぜ鳥なんかを大切にしなけりゃならないんだ? 一円にもなりゃしない。それより焼き鳥をくれ! 我々は鳥肉にたんまり塩を振って食っちまうじゃねえか、ええ?」ああ、大バカ者だ。このオヤジは高血圧で苦しむことだろう。気にせず彼は焼き鳥を口にした、「くー、しょっぺえ! これだこれ! もう一本、塩!」私は彼に塩の塊を刺した串を差し上げた。すると、ハゲ頭を振り振り喜んで食べてくれた。鳥たちはこんな脂の浮いた太っちょのオヤジをも愛してくれているのだ。ふざけた話だとお思いになられる? ならば是非、いや必ず鳥の博物館に来なければならない。 さて、日本には日本の鳥というのがいよう(いると断言出来ないのがもどかしい)。タンチョウ、トキ、コウノトリ。創造された全ての鳥は愛すべき存在である。が、これらの鳥に日本人としての我々の欠かせない個性を、また宿命をも見出せないだろうか。装飾のないすらりとした純白の体に、一点の高貴な赤と黒が差す。肉感のある、色鮮やかな他国の鳥を見て我々の魂は底から打ち震えるだろうか。 しかしながら日本の空はいまや、全身を黒で塗りたくった狡猾なカラスが支配者である。そのカラスの群れがオヤジのハゲ頭を鋭く鋭く突いた。おお、なんという皮肉だろうか。ここに、科学と経済において説明しようのない、けれども人間が信じなければならない何かがあるように私には思えてしまう。それを鳥たちは、またこの博物館の人たちは身体を張って我々に伝えようとしているのだ。ゆえに、ここに来てあなたは、驚くべき創造の神秘を実感できるはずなのである。 最後に、どうかツァラトゥストラの悲痛な愛の叫びを聞いてほしい。 「かなしいかな! 人間がもはやなんらの星を産むことができなくなる時がくる。かなしいかな! もはや自分自身を軽蔑することのできないもっとも軽蔑すべき人間の時がくる。 しかし、わたしはわたしの愛と希望の名において、あなたに切願する。あなたの魂のなかの英雄を投げ捨てるな!...
Read more友人の女性に「けっこう楽しめるから、騙されたと思って一度行って見て。」の、オススメに騙されてみようと、2021年11月24日(水曜日)の12時45分頃に訪問。 駐車場は無料で、博物館の道路を挟んだ反対側にあります。駐車場の敷地内には産直売場やレストランもありましたが、この日は残念ながら休業中。 入口で手指消毒と検温を済ませ、置いてあった紙に指名や連絡先などを記入(コロナ対策)してから、大変リーズナブルな入館料を支払います。 博物館の中には数多くの鳥の剥製やレプリカ、骨格標本などがあり、ペンギンの親子がそれをパネルのクイズ形式で解説。 あまり鳥には興味の無い私ですが、パネルを読みながら剥製を観察していると、不思議なくらい興味深くなり、けして広くはない3階建ての館内で、要した時間は約2時間弱。友人の女性は、私を騙す事はしませんでした。(笑) 館内の鳥たちはすべて剥製やレプリカで動くことはないので、小さなお子さんには不向きだと思います。鳥に興味をお持ちの、または、それの勉強を目的とする、小学校中学年以上のお子さん連れなら、楽しめるかと思いますが、通路も階段も広くはないので、他のお客さんの迷惑にならない様、また、お子さんが階段などでケガをしない様に、引率する先生や親御さん方は、注意や配慮が必要な施設だと思います。 最後になりますが、館内にはエレベーターが設置してありますので、車...
Read moreJR・東京メトロ「我孫子駅」南口から徒歩34分(2.5㎞)ほどです。バスだと、阪東バス...
Read more