私は、本館が、公共教育施設の到達点の1つに数えられると思います。 行政が何か建てる度に「ハコモノ」と呼ぶのが半ば習わしだった時代の反省点を活かし、運営に無駄や無理がなく、そして通いたくなる、通える工夫が随所から感じられました。
理化学系の教育施設…例えば「科学館」と名のつくところは、往々にして子供の歓心をそそる大きな電動教材が置いてあったりするものですが、摩耗や経年劣化によるランニングコストの問題が、自治体の頭を悩ませます。
バブルの時期に建てたものは、ランニングコストもバブルの感覚(つまり経済がずっと成長しっぱなしだろうという目測)で計算されるので、余計に大変なところがあるのですが、その点上尾市自然学習館では、周囲の自然環境をくまなく教材として取り込み、身近なところからの発見、探求の喜びの面から利用者にアプローチをかけています。電動教材こそありませんが、生体展示やイベントの開催によって退屈させません。イベント自体も、一見すると科学と何ら関係がないかのよう工夫されており、学校的な「学び」特有の説教臭さを排した教育ができていると思いました。
隣接する公園と直売所の存在も、通われる場所としての役割を持たせるのに好印象です。
追記(もとい、ご担当の皆様へおねがい)せっかくの直売所の生鮮野菜が非常時、インフラ故障時にもおいしく食べられる「ソーラークッカー」の導入をご検討頂けませんでしょうか?エネルギー源としての太陽を、電気よりもさらに身近な「熱」から親しめる上、来る大型災害時の心身の健康...
Read more上尾丸山公園内の生物と天文をテーマにした市立の科学館。2023年にリニューアルされ、新たに人文系の展示スペースも設けられている。
入館してすぐの展示室では丸山公園内の動植物の紹介がなされている。テーマは身近だが、展示手法はレジン標本、テレビ顕微鏡などなかなか本格的だ。アメリカザリガニによる生態系への影響(多様性が損なわれるだけでなく、生き物が棲めない環境になってしまう)など、環境問題への関心も高まった。 奥のスペースでは上尾の歴史と伝統的な稲作、地域のまつりが紹介されている。この施設が人文系の展示スペースともなっているのは、上尾市が歴史系の資料館を持たないためと思われる。はじめはやや異色に感じたものの、この地域で行われていた「摘田(つみた)」の紹介が地形的・季節的理由から解説されており、違和感は感じなくなった。 さらに奥には丸山公園に面した野鳥の観察コーナーと、天文の紹介がある。 最後に入口そばの科学実験コーナーに戻ってきて一周となる。世界の昆虫の標本も展示されており、小規模ながら力の入った施設だと感じた。
科学館のすぐ外に「上尾天文台」が、丸山公園内を歩いて10分ほどのところに「小動物園」がある。広々とした公園ともどもよく整備されており、近隣にある県営の北本自然観察公園にも匹敵する立派...
Read more上尾丸山公園の北駐車場側にあります。 小さな物産館と併設した、自然学習館は赤ちゃんの駅があり、外遊びに疲れたら休憩にもよいです。 別館で天文台があり、どちらも無料で入館できますので気軽に立ち寄れます。 自然学習館:幼稚園児~対象、滞在時間1時間 天文台:小学生低学年~、滞在時間15分(望遠鏡が使えない場合)
自然学習館
丸山公園に生息する動植物を中心に、自然を学習することができます。 展示物があり、参加型のイベントで制作されたものが展示されています。 スタッフの方が丁寧に教えてくださり、幼稚園児くらいであっても楽しむことができます。
天文台 本格的な望遠鏡を使い、太陽や星を観察できます。 天候に左右されるため、望遠鏡が使えない場合もありますが、スタッフの方が施設を丁寧に説明してくださって、子供たちは大興奮でした。
天候が悪く望遠鏡を利用できませんでしたが、子供たちは今度星座を見よ...
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