「葛城(葛木)の道/万葉の道」巻十四の四の十五 御所市鴨神 風の森神社(かぜのもり/志那都彦(しなつひこ)神社
高鴨神社と一対をなす神社と聞いて回って参りました。「風の森の社」など、どこかのアニメで聞いたような洒落た社名が付されておりますが、本社名は『志那都彦神社』と呼ばれております。風の神様が祀られているという由緒通り、辺りは普段でも風があります。
このすぐ前の国道24号線は北は奈良盆地から南の五条方面へ、「ファンネル効果」で風の抜けるところです。奈良盆地で溜った空気が一気にこの前の峠で圧縮されて抜けてゆくわけです。当然、葛城・金剛山系からの「颪(おろし)」も手伝って著しく風量が増すわけです。 葛城氏の早くから発達させた「水稲耕作技術」はこういった要因が手伝っているとも考えられます。
高鴨神社からは徒歩10分あまり、鴨神下公民館の左を緩く登っていただいた左角が神社とお寺です。ここより南へ700mあまり、巻十四の四の最終目的...
Read more風の森神社は国道24号線から脇道を入った小高い丘の上にぽつんとある。風の神志那都比古を祀っている。古来風の森峠は重要なルートで奈良盆地に南から入る重要な道であった。以前この鴨神の発掘調査で古墳時代の道路跡が発見された。和歌山の港を経由して都に北上するにはこのルートを通る。近くに高鴨神社などがある様に鴨一族の重要拠点であったろう。ここを抑えていた鴨一族の栄光のシンボルだが今は淋しい。当時は鉄の加工など付近でしており風が重要だったと思う。 風の森峠では1863年天誅組の吉村寅太郎が第二隊を率いこの峠に布陣した。翌日高取城を攻めるも失敗し、再びこの辺りを通り吉野に敗走したという。歴史では色々あっても今は何もない。当た...
Read more風の森峠に鎮座する風の神の社 ―...
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