《荒川修作の作品を五感で楽しめる美術館》

2020年11月末週末に伺いました。 荒川修作の作品は大学の頃から好きでしたが東京に住んでいた為、訪れるのには遠いため諦めていました。が、2年前に関西地方に引っ越してきた為に気軽に行ける環境になったのでお邪魔しました。

神戸付近から高速を使用し2時間ちょい。岡山を鳥取方向へ行った所にあります。美術館はこじんまりしており図書館と併設されています。建築家は磯崎新さん。ランドスケープは非常に贅沢な作りで、更には美術館の後ろに見える山並みも合わせて美術品の様な雰囲気を出す素敵な美術館です。

駐車場は無料でご自由にどうぞスタイル。 コロナ規制で入場制限がありましたが直ぐに入ることができました。入場料は確かに700円。入ってみると若い人達が多く驚きました。多分、インスタ映えするからでしょうねｗ

館内に入るとカフェテリアが小さくあり(コロナなので営業していませんでした)から順路に沿って1度外へ。水辺の小道を通って行く際の宮脇愛子さんの作品が水辺にあり非常に神秘的で綺麗でした。それが連続して館内まで入っていく感じとかなり大きな作品なので作品の一部になったような感覚を味わえます。

そのまま直進すると荒川修作と宮脇愛子さんの作品制作時のスケッチが展示されています。スケッチだけでも凄い力を感じられました。 特に宮脇愛子さんのスケッチの線。ヤバいです。ポスターで欲しいです!

その広場を右の方に行くと荒川修作「太陽」があります。螺旋階段を登り作品の中に入っていくのですが螺旋階段に入る前の空間からが作品で地面が歪み天井が狭く暗闇の中で壁には写真がコラージュのように貼られている空間を歩いていると自分の感覚が正常ではなくなってきます。それを抑えつつ螺旋階段へ登っている間も違和感を感じつつメインの円筒形龍安寺の中へ…そこに一歩足を踏み入れると自分の感覚の違和感は最大級になりますが、そこに広がる空間は三十年前に作られたものとは思えない程に時間を感じさせず、光の美しさも感じながらも斜面かつ円形の床は落ち着く場所は一切なく、全ての自分の感覚を疑わせるようなオブジェの配置。それらは1つ気づくと芋づる式にアレももしかして普通ではないのか?と話がつきません。しかし、私はだんだん気分が悪くなり長居できませんでしたｗですが、あの体験はここでしか味わえないだろうと肌で理解しています。

また、螺旋階段を降り平地に来たときに平地最高!と平地に感謝でしたｗまた、太陽の反対側には岡崎和郎さんの月という空間もありすごく天高で真っ白い空間なのですが居心地と安らぎを貰える空間になってました。

荒川修作の太陽と岡崎和郎の月は陰と陽の様に相反する体験をできる日本でも唯一無二の美術館だと思いました。

展示量は少ないですし、岡山市内からも遠いですが、是非行くべき美術館だと思います。