The Saruhashi Bridge (猿橋) is also known as the 'monkey bridge'. Spanning the gorge of the Katsura River, it is a prime example of the hanebashi design. The bridge is supported by a series of cantilever beams set in the opposing cliff faces. Built mid-18th century, the Saruhashi was along the Koshu Kaido (main highway of the Edo period). We briefly stopped to enjoy the elegant design of the bridge and the scenic beauty of the gorge filled with ginkgo and maple trees.
The name 'monkey bridge' is associated with a local legend in which monkeys bridged the chasm with their bodies so that a couple could cross during the Nara period. A later story tells that the original rickety plank structure was so precarious that "only an agile monkey...
Read more猿橋は,「刎橋」と呼ばれる架橋構造で,古くから「珍しい珍しい」と言われていた。
しかし,日本全国に刎橋の作成例はそれなりにあり,実際はそこまで珍しいものではない(高崎の牧橋。静岡の井川刎橋など。)
しかし,猿橋は桂川渓谷に架かる古来からの名勝であり,多くの偉人が訪れ,その記録を残していたところではある。
特に江戸中期を生きた儒学者である荻生徂徠の記録『風流使者記』が面白かったので,ひとまずそれを読むための前提知識を記載し,その後に私訳を載せる。
前提】 江戸中期宝暦三年九月。荻生徂徠とその同僚の田中省吾は,雇い主である柳沢公の命令で,僕従二十人ばかり(駕籠や荷物を持った従者。)と傔三人(僕従よりレベルの高い従者。)を引き連れて甲斐国の調査を行った。
甲斐国は,柳沢家の先祖が住んでいた土地であり,柳沢公は甲斐国を受領したことを契機に,自らのルーツを辿りたくなったことが調査命令の理由であった。
二人は駕籠に乗り込み,甲州街道を下って,甲府を目指す。
ここから】 狗目の嶺を越えて,狗目新田(別名恋塚)を通り,鳥澤驛を過ぎる。
どれも山道であり,日暮には従僕はとても疲れてしまっていた。民家は遠く,松明もない。
道案内の轎夫は山の岩角を脚で探りながら進むが,時折虚空を踏んでは躓いた。
山駕籠はしきりに肩の上を跳ねまわり,揑兀?は今にも落ちそうなので,我々は駕籠から降りた。
猿橋に至ると,先乗りした者から「猿橋の上に穴があった。桁が弱く渡るべきではない」との報告があったので,橋の前で長い間躊躇する。
すると,店を尋ね歩いていた従者が松明を持って来たし,その店員も出迎えに来た。
そして,「これは猿王が架けさせた橋でございまして,長さは十一丈で,橋下は水面まで三十三尋,水底までは三十三尋ございます」と説明をしてくれた。
従者に欄干から腕を伸ばさせて,松明で下の方を照らさせると,橋底の全体が見えたが,黒影が深くて,火の力が及ばない。
しばらくすると火が倒れて,今にも手を焼きそうになったので,従者は橋の下に松明を棄てた。
水の中に落ちると火は消えた。我々は落ちていく松明が照らす所に視線を向け,その暗がりをじっと観察することが出来たが,まさに店員が言う通りであった。
橋下には一つの柱もなく,すべて大きな木材を組み合わせて架け起こしていた。
石崖は光沢のある滑らかさでヒビがなく,まるで削り立てたかの様である。水の流れる音が恐ろしい。
「崖側にポッドホールがあり,これを神蛇穴と言います。とある日照りの年に,村の人々が集まって,水を全て汲み取りました。すると,ポッドホールにいた蛇がこれを見て,雨を降らせたのです」と店員が言った。
驚いて,「どうやったらポッドホールのところまで降りれるのか」と問うと,「地元の者は土と暮らし,水に長じております。ゆえに手足を縛られて橋から投げられようと死にはしません」と答えた。
これを聞いた従僕はみな舌を巻いて,思わず「崖石にはヒビがない。苔に手を滑らせることがないのか」と尋ねると「この宿場には百戸ばかりが軒を並べ,一片の石の上にございます。この川にしても,大石というだけの水路でございますから……」と答えた。
まったく滅茶苦茶な話である。ここで漢詩を作る(以下漢詩略)。
ここまで】
上記の「蛇穴」を探すため,猿橋の欄干から谷底を見たが,足が竦み,良く観察できなかった。
一応,それらしいところを見つけたので,写真を撮ったが,合っているのか分からない。
というか,飛び込もうと思えば,飛び越えられてしまう程に欄干が低く,安全対策上大丈夫なのかという感想を抱いた。
翻刻】 踰狗目嶺經狗目新田一名戀塚過鳥澤驛皆山路也日暮僕疲甚民家遠無炬火前導轎夫脚探山石稜以進時或蹈虚而躓轎跳于其肩上不已揑兀欲堕二子皆下轎至猿橋前行者還報橋上有洞桁弱不可行躊躇久之一傔探店者持炬来店小二亦来迓云此猿王所架橋長十一丈橋下至水丗三尋下至水底又三十三尋使傔據欄倒炬下照俯瞰橋底黒深火力不及頃之火燄倒上欲燒手傔遽棄炬于橋下墜至水際而火滅二子乃目送炬照所及得覩其髣髴悉如小二所云橋下無一柱皆搆鉅材架起石崖光滑無縫罅如削立一般水聲可恐小二云崖側有釜神蛇穴焉歳旱郷民聚汲竭釜蛇見則雨驚問何以得至釜處則云土人生于土長于水雖縛手足投橋不死僕從聞者皆吐舌遂問崖石如無縫豈苔滑使然歟則云連一驛百戸許在一片石上想此川亦一大石渠耳悉駭...
Read moreSaruhashi Bridge, which spans the deep and beautiful valley of the Katsuragawa River, is called one of Japan's three strange bridges, along with
Iwakuni Kintai Bridge'' and Kiso Pier'' due to its unusual structure. The unique scenery of the bridge, which spans a beautiful valley that changes with the seasons, is said to be one of the most scenic spots on the Koshu Highway, and has been visited by many writers and artists. Among them, Hiroshige Utagawa (Ando) was so moved by the beauty of Saruhashi that he left behind a book called
Koyo... Read more