奈良県下市町にあります浄土真宗本願寺派下市御坊願行寺を訪問致しました。
こちらの吉野郡は古来風光明媚な土地柄で、春の豪華絢爛に咲き誇る吉野山の千本桜はとても有名です。 和歌にも非常に多くこの吉野の桜は詠まれていて、例えば「吉野山八重たつ峯の白雲にかさねてみゆる花桜かな」(藤原清家)等たくさんあり、桜に限定しなければ静御前の歌も有名かと思います。
また、願行寺の周辺を見渡すと北には東大寺、興福寺、薬師寺等があり、西には和歌山県の高野山金剛峯寺がある。 そして少し東に行くと修験本宗の総本山金峯山寺があります。
こういう場所に古には唯円大徳が道場を建てて布教を行い、中世においては蓮如上人が布教の中心として訪れています。 蓮如上人の布教以降、下市町には現在においても浄土真宗のお寺がたくさんあります。
飯貝御坊本善寺とともに蓮如上人所縁の中心的なお寺として願行寺は有名なため、立興寺を訪問後、訪問させて頂きました。
綺麗に整えられた境内は思ったよりも広く、かなりしっかりしたお寺です。 運よく坊守様がおられご挨拶をさせて頂いた後、本堂にて御本尊様を参拝。 坊守様は大変お優しく聞き上手な方で色々なお話を聞かせて頂きました。
やはり蓮如上人所縁の伝統あるお寺であるため、閉鎖的な寺の環境に閉じこもっているわけではなく、真宗の教えを心根に据えつつ、大衆にむかって広く一人一人の心に響くような言葉を有縁の方々に伝え続けている感じのするお寺でした。 一部の学問のある人にしかわからない難しい教学を振りかざすのではなく、一般の方々の生活の中での喜び、悲しみ等、一人一人の心に寄り添う的確な声かけをして下さり、特に心に悩みを抱える方々には心に染みる話ではないかとも思います。
遠方からの参詣ということで枯山水の庭園も見せて頂きまして、大変有難いご縁でした。 また、このお寺には存覚上人のお墓がありますのでお参りもさせて頂きました。
お忙しい中、遠くから参詣したからということで親切に対応して下さいま...
Read more下市御坊とも呼ばれる。室町時代に蓮如上人が吉野地域での布教のために創建されたとあるが、後醍醐天皇の頃に草庵が既にあったとされている。京都の寺院によく観られる中庭が奈良県指定名勝になっている。訪れた時が1人だけだったので、何もかもを独占できゆっくり観ることができた。事前連絡は必須で受付用の窓口もなく戸惑うことになるが、通路を歩いているとお寺の方が来られ本堂で...
Read more願行寺(がんぎょうじ)は、1468年に一向宗本願寺八世「蓮如上人」が吉野の拠点とした地で、「下市御坊」とも呼ばれます。 因みに戦国時代に活躍した「顕如上人」は称名寺を拠点として今井町(橿...
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