テーマ展「昭和が始まって100年、戦争が終わって80年展」を観にいきました。 当初は同じ展示だと思っていたのですが「昭和が始まって100年」と戦争が終わって80年の展示はそれぞれ別の展示室で行われていました。「昭和が始まって〜」の方では昭和の始めから現代までの色々な道具というか品々が展示されていました。そして「戦争が終わって〜」の方は田原市出身の戦死した人、復員した人、当初は戦死したと思われていたが実は生存していて後に復員した人の三者三様の人生を辿るというちょっとユニークな内容でした。でも撮影禁止というのが少し残念でした。 ロビーには海軍に多額の献金をした地元の人が返礼品として海軍から贈られた九四式水上偵察機一二式の木製プロペラが展示されていました。プロペラには海軍大将・山本五十六の揮毫で「龍蛟躍四溟」と刻まれています。これは「りゅうこうしめいにおどる」と訓むようですが、できれば出典も示してほしいですね。 このプロペラは紆余曲折を経て現在は寄付されてこちらの博物館に保存されているそうですが、展示は期間限定なのでしょうか?できればなるべく長く展示してほしいと思います。 2025.9.26
特別展「ドナルド・キーンと渡辺崋山」を観にいきました。今回の特別展は田原市政20周年・田原市博物館開館30年・渡辺崋山生誕230年を記念して開催されたものです。 長年日本文学や日本文化の研究に携わってきたドナルド・キーンについての展示なので内容は結構濃密でちゃんと観ようと思ったら丸一日かかりそうでした。 特別展に合わせて常設展でもキーンゆかりの崋山の絵画が展示されていましたが、その中で私が一番驚いたのは《笑顔武士像》です。昔は、特に江戸時代などは「男は歯を見せてはいけない」と言われていたと思いますが、この絵の武士は歯を見せて笑っているのです。これにはキーンも驚きをもって紹介しています。 崋山はなぜこのような絵を描いたのか?この人物は誰なのか?展示されているものは下絵のようですが完成作品はあるのか?色々興味は尽きないですね。 2023.12.2
渡辺崋山の展示が中心の博物館です。崋山の生涯がコンパクトにまとめられていてとても良いと思います。 他にも色々企画展も行われているようです。ちなみに私が以前訪れた時は豊川用水通水50年ということで「渥美半島の農業の歩みと豊川用水」の展示が行われていました。 過去の企画展の図録があったので色々見ていたら、平成26年に開催された企画展「渥美線 渥美半島と外界をつなぐ鉄路の物語」の図録が面白かったので思わず購入してしまいました。私は地元の者ではないので渥美線のことはよく知らないし、乗ったことも数回しかありませんが、レトロな電車や昔の風景の白黒写真が多く掲載されていてとても興味をおぼえました。鉄男・鉄子にもお勧めです。(注;こちらの図録...
Read more愛知県田原市の県道28号線、晩田信号交差点を北西に少し進んだところにある博物館です。イオン田原店の南にある道路を北西にしばらく進んでもいけます。田原城跡の側にある為か建物のデザインが城内の構造物としても違和感を感じさせないものとなっています。かつては漫画家の川崎のぼるさんに関する展示があったりもしました。前回行ったときは動物に関する美術作品の展示が多くて、今回は渥美半島周辺に関する歴史に関する展示が主なものとなっています。施設は博物館となっていますが、美術館の側面もあります。特に画家の渡辺崋山が晩年を過ごした地として、入口に近い方の展示室には華山の作品や生涯に関する説明、関わった人物の作品なども多く展示されています。近くの二の丸櫓には当該地域の各種発掘品なども展示されています。駐車場は近くにあります。駐輪場はわかりません。余談ですが、田原市は豊橋市と隣接していますが、真夏に鳴くセミは普段自分の行動範囲ではクマゼミが多くて、この田原市博物館あたりに来るとミンミンゼミの...
Read more3/05/2024 以前から渡辺崋山が好きで、事実上の華山博物館であるここには行きたい、行きたいと思っていた。 電話で確認すると、今は「ひな祭り展」を開催中で華山の作品は「雛祭図」の掛け軸1点しか展示されていないとのこと。残念! それでもと立ち寄ると、博物館が復元された城趾の建物内にあり、その様は実に魅力的なしつらえであった。 この博物館の名誉館長には、アメリカ人の日本文学研究者、故ドナルド・キーンが就任していたという。 小生はキーンの「渡辺崋山」は全くかわないが、多分宣伝広報のために名誉館長にしたのだろう。 そもそも江戸文化人の華山と東海の田舎小藩とが不釣り合い、蘭学者の精神的支柱であった進歩派・華山と忠義の士として切腹して果てた華山とが全くの別人のように思え、そのチグハグ感は地元出身の杉浦明平の「渡辺崋山」を読んでも解消しなかった。 ただ短時間ではあったが、今回この博物館を訪れ、田原市全体に好印象が残った。失礼いたしました。田原は考えていたより...
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