旧廻船問屋嶋屋の町屋で、一言でいえば日本的な華やかさで理知的かつ品格ある美しさとはこういうに違いなく、それに趣向を凝らした遊び心満載な設えには息をのむほど。地階は参勤交代の大名や朝鮮通信使を接待した際の料理(模型)が展示してあり、その量と贅沢さには驚嘆。享保4年(1719年)に来訪した朝鮮通信使の申維翰も日本側の豪奢な接待にいちいち(そんな過分な接待は滅相もない!)と悲鳴をその紀行文『海游録』に記しているが、それも窺われるというもの。別段、単に食べ物好きとしてもどれも垂涎もので、ケースを覗く目も美味を思い浮かべてはそれ以上に輝く。 そして2階へと時計回りに階段をあがれば、なんと軽やかな階段であろうかと驚き、そして2階に出ては今度は反時計回りに各間へと導かれ、高からず低からず絶妙な床框で仕切られた間取りに自ずと順にその部屋の格がわかる設えにも唸らされ、清々しさが満ち満ちた間取りにもひときわ興。そして突き当たった一之間から見える室津の港は手で掬えるかのよう。しかし一番の驚きは階段をあがった屋形船之間の船底天井であり、見たこともない優美な曲線を描いていてはほとほと幻惑。陳腐な表現とはいえ、永遠のモダンとはこれを言うに違いなく、その出会いには自然と喜びに心が満ちていく。いわゆる劇的なものはないが、だからこそ良く、そして室津の悠久な歴史と明媚な海景の結節...
Read moreExcellent Sea Port Museum to visit and nearby Folk History Museum. Enjoy oysters and local fish. Exhibition...
Read more室津を訪問したら是非訪れてほしい所です。 そして、是非館方の説明を聞く事をお勧めします。室津の北前船は、いわゆる千石船ではなくやや小ぶりであった事や大名が参勤交代の時の重要な拠点港であって、本陣が6箇所もあった事、また朝鮮通信使の一行にとっても重要な港であったこと、それには室津の地形が大きく関係していたこと。また、2階部分を外から低く見させるための船底天井など、どれをみても当時の繁栄と港宿場としての重要性を感じることができます。 尚、施設前に駐車場は有りませんが、近くに幾つか点在して駐車場がありますので探して下さい。また、道が相当狭いの...
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