Restaurant UOZEN — Restaurant in Sanjo

【Checkポイント】 ■地元新潟の素材の恵みを堪能出来るイノベーティブ ■コースの所要時間: 3時間30分

新潟の命をいただく、素材と香りを楽しむイノベーティブ レストランウオゼン 。

燕三条駅からタクシーで20分程、街の中心から田園風景の中に現れるロケーション。

外観は純和風の日本家屋で趣深い店構えが田んぼのど真ん中にある。

内観は昔ながらの柱を残しつつモダンな雰囲気もあり、熊の毛皮や鹿の頭蓋骨と角が飾られていたり、立派なワインセラーもあり広々とした空間が広がる。

井上和洋シェフは、KIHACHIに入社しフレンチの研鑽を積み、2005年に池尻大橋でHOKUをオープン。 2013年に奥さんの地元新潟で両親が営んでいた日本料理店の魚善を名前も店舗も引継ぎ新潟の素材をいただけるローカルガストロノミーをスタート。

シェフ自身で野菜を育て、釣りに行き、山に入り狩猟もする、命に寄り添い新潟の恵まれた素材を隅々まで堪能出来る料理が特徴。 新潟の素材を生かす料理に香りも付加した料理を堪能。 ペアリングも1万円でかなりのラインナップが出てくるのでおすすめ。

■三条市の五十嵐川上流の天然鮎の前菜 ①取れたての鮎のタルタル胡瓜のヴィネグレット、茗荷 フレッシュで綺麗な鮎でしか出来ない身の弾力が楽しめる。胡瓜のヴィネグレットの清涼感、茗荷の食感も良く合う。 ②鮎のパテを胡瓜を巻いて、ねずの実 苦味とコクの良さが胡瓜やねずの実の香りと良く合う。

■猪肉リエットタルト、セロリのパウダー、またたびのピクルス、ビーツの香り 旨みとコクの深さが良い。セロリの香りも良く濃厚な旨みを堪能。

■新潟三条市伊部農園湯上がり娘枝豆、猪のコッパ 入手困難になっている枝豆を石窯で炙って風味の良さとプチプチ感を。猪の生ハムも噛むと味が深く広がりシャンパンが進む。

■ジビエドッグ 色々なジビエのソーセージにアメリカンドッグの衣、黒ニンニクのソースを乗せて。 肉の深みがあるジビエソーセージが兎に角絶品。独特の甘みあるアメリカンドッグの皮に黒ニンニクの香りも良く合う。

■クロマグロ、鹿肉昆布締めをパプリカで包んで、夏キノコの卵茸は生食出来るのが特徴、コシヒカリのパフ 水分量あり食感の良いパプリカにシェフが釣ったクロマグロの旨みと鹿肉昆布締めの旨みと深い味わいがバランスよく重なる。コシヒカリパフの香ばしさと食感に卵だけのしっとりした質感と香りの広がりも。

■上越牡蠣、刻んだモロヘイヤ、赤紫蘇のピュレ、佐渡もずく、発酵トマトソース 石窯450℃でミディアムレアに火入れした牡蠣はミルキーながらも磯の香りもしっかり濃厚。モロヘイヤのネバネバ感、もずくのしっかりした食感にトマトソースの旨みもたまらない。

■新潟天然岩魚、蕎麦粉のガレット、葉山葵ピクルス、山椒新芽、鉄火味噌蕎麦の粉末、月輪熊のラルド、エゴマ、山椒のサヴァイヨソースに岩魚のいくらと山椒の実 岩魚丸ごと1匹をクレープのように蕎麦粉や山椒の香りを楽しみながら身の詰まった旨みある岩魚をコクあるサヴァイヨソースと月輪熊の脂の濃厚さも一緒にいただく。

■山の王様月輪熊のコンソメと川の鼈の出汁を合わせたスープ。熊肉と鼈肉と花びら茸を合わせて。 兎に角コクが深い素材の味を感じられるスープがたまらない。食感がシャキシャキ癖のない花びら茸に山椒オイルの風味も良い。

■西バイ貝を香草バターのブールブランソースに天然クレソン、貝の殻西バイ貝にポタージュにフェンネルを 苦味と辛味がしっかりのクレソンは肉厚で香りも良く、西バイ貝の食感や弾力も素晴らしい。ブールブランソースの濃厚なコクも最高。 風味と味わい深さのあるポタージュも美味しい。

■新潟佐渡沖のマハタ石窯グリル、パプリカソース、出汁ビネガーソース、甘長唐辛子石窯ロースト 新潟丸茄子石窯ローストに麹のサワークリーム 石窯でグリルする事で保水され身の旨みも良いマハタにしっかりした味わいのソースがベストマッチ。

■猪ヒレのホワイヨ フランスコンテチーズとパン粉を乗せて焼いて。マデラ酒とニラのソース、花韮を乗せて。赤山どり茸を下に敷いて。濃厚でコクあるソースにニラの香りも良い。

■玉蜀黍雪の妖精のアイス 朝取れをすぐにアイスクリームにして玉蜀黍そのものの素材を。胡椒と白いダイヤという村上の塩を。 玉蜀黍そのものを堪能出来る。

■新潟コシヒカリを牛乳て炊いたデザート、ルバーブのコンフィチュール、マスカルポーネのムース、苺のソース お米のモチモチ感を楽しめて自然な甘みが良く苺の酸味も良い。

おまかせコース ■三条市の五十嵐川上流の天然鮎の前菜 ■猪肉リエットタルト、セロリのパウダー、またたびのピクルス、ビーツの香り ■新潟三条市伊部農園湯上がり娘枝豆、猪のコッパ ■ジビエドッグ ■クロマグロと鹿肉昆布締めのパプリカ包 ■上越牡蠣、刻みモロヘイヤ、赤紫蘇のピュレ、佐渡もずく、発酵トマトソース ■新潟天然岩魚、蕎麦粉のガレット ■月輪熊のコンソメと鼈の出汁のスープ ■西バイ貝の香草バターブールブランソース、貝の殻西バイ貝ポタージュ ■新潟佐渡沖のマハタ石窯グリル、新潟丸茄子石窯ロースト ■猪ヒレのホワイヨ ■玉蜀黍雪の妖精のアイス ■新潟コシヒカリを牛乳て炊いたデザート ■ブルーベリーの焼き菓子 ■ホワイトチョコペーストのよもぎのわらび餅

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初訪問は、東三条駅から歩いて20分からの体験になりました。

予約時間まで余裕があったので、タクシーは使わずです。

ディナーの場合、最寄駅である東三条駅から歩いていくには、とても静かで暗がりの道を歩いていくことになりますが、UOZEN前のほのかな温かみのあるライティングと、木々の雰囲気が穏やかな気持ちにさせてくれます。

入り口をガラリと開けると、お水がまかれており、スタッフさんが正座で出迎えてくれまして、しかし仰々しさはなく、大切な人を迎えるのだからフランクに、かつ礼儀正しく、迎える側も食事をする側も、それぞれの力を発揮しましょう、という思想を感じることができました。

カジュアルすぎる装いはご遠慮ください、と書かれていたのは、食べる側の姿勢も含めての調和があってこそ、料理を楽しむ空間が完成する、ということなのだな、とお手洗いにあったメッセージから感じられます。

このお店を知ったのは、堅木の加工、装飾という技術で高級箸というジャンルを切り拓いたマルナオの福田社長に、マルナオ製のお箸やテーブルナイフなどのカトラリーを試せるお店はありますか、と聞いたことからです。

オススメですというので、早速予約し、一人でも大丈夫というので体験する機会に恵まれました。

ディナーは7,000円と11,000円のコース制で、予約は電話のみだったと思います。なぜなら、苦手な食材やアレルギーについて聞かれるからです。

コースそのもののついては割愛しますが、この日のコースはイノシシやツキノワグマ、魚沼の野ウサギといった野性味溢れるお肉が登場しました。

苦手なものを事前に聞いておくために、電話のみの予約を受け付けているのだと思います。

おそらくですが、特に苦手なものがなく、シェフに一任する場合、牛や豚や鳥以外のお肉が使われることが標準なのでしょう。

なぜならば、このお店のコンセプトは、オール新潟、のように感じたからです。

これはコースに使われる食材がシェフによる狩猟と釣りによるものであったり、新潟で活動する職人のものであったりすることからうかがえます。

そして、バター。佐渡を含めた新潟県がかたどられているのです。

新潟の自然をいただき、新潟の職人やアーティストの食器やナイフにフォーク、スプーン、バターナイフ、そしてお箸でいただく。

コースの全てが新潟の自然と新潟の職人、アーティストによるもので、どれも主張しすぎず、しかしそれぞれを引き立たせるように調和している。

食材や調理そのものであればもっといいもの美味しいものを出すこともできるのかもしれませんが、お皿やお箸などと調和させている。

マルナオと藤次郎などとによるテーブルナイフの切れ味は抜群で、この切れ味があるからこそ、素材と調理が一層際立ちます。

食べる者の経験や五感により、もっと美味しく美しい食事を楽しむことができる。

そんな奥行き、伸びしろを感じるコースでした。

僕はマルナオの哲学に惹かれ、マルナオのカトラリーで食事がしたく、UOZENに予約を入れましたが、カトラリーを試すことができるだけでも、コストパフォーマンスは抜群に良いと感じました。

ただ個人的には、もう1ランク2ランク上のコースをシンプルな調理でつくっていただいて、カトラリーなどもシンプルに1ランク2ランク上げていただけると、驚きがありうれしいと感じました。

難聴であることを伝えると、聴き取れなかったメニューを書いてくださり、正座で深々と拝してのお見送りには、清々しい気持ちをもたらしてくれます。

燕三条駅エリアに再訪したい理由がひとつ増えました。

いい時間と空間を、ありがとうございまし...

UOZEN【新潟・東三条】〜 繊細さとダイナミズムの進化 〜

再 訪(24.6月）

半年ぶりの再訪。

ジビエ・ドッグや牡丹海老のブイヤベース仕立ては

やはりテッパンの美味しさ！

今回のハイライトは

香茸の旨みが利いている猪の石窯焼き。

◆今回のお品書き

アオリイカとガスパチョ ワンスプーンで

猪のリエットのタルト セロリのパウダー またたびのピクルスを乗せて

鮪のトリッパ（胃袋の煮込み） ブルギニオンバター、ハツのタルタル

根曲がり竹、味噌のサバイヨンソース 山椒

ジビエ・ドッグ 発酵した黒ニンニクのソース ナスタチウム

牡丹海老のブイヤベース仕立て ルイユを散らして

グリーンアスパラガス ガンジー牛のブレザオラ コンテチーズを練り込んだホワイヨ ガレットを敷いて ＊ホワイヨ‥チーズ入りのパン粉焼き

真鯛のヴァプール（蒸し料理） こごみ うるい フキノトウのピクルス 真鯛のホワイトソース 焦がし昆布のオイル

自家製パン 山キビとオニグルミをトッピングした ガンジー牛乳のヨーグルトのホイップバター

月の輪熊のスペアリブ 赤スグリ タラの芽の素揚げ

西バイ貝とグリーンピースとクレソン ブールブランソース、 西バイ貝のポタージュ

真ハタの石窯焼きのロースト ヤマザサ

猪の石窯焼き ニンニクの芽 山吹升麻（ヤマブキショウマ） 猪のジュと香茸のソース

越冬フルーツトマトのコンポート サワークリーム

リオレ（コシヒカリ ガンジー牛乳） レモン風味のメレンゲ...