豚捨 若柳(ぶたすて わかやぎ) (三重県伊勢市/最寄駅:宮町)
近鉄山田線 宮町駅から徒歩6分、JR・近鉄 伊勢市駅から徒歩15分、伊勢参宮街道沿いの歓楽街に近い大世古二丁目にある「豚捨 若柳」。
明治42年(1909年)の創業より4代にわたる老舗精肉店「豚捨(ぶたすて)」の本店に隣接したお食事処で、あみ焼き、すき焼き、しゃぶしゃぶなどを提供する全室個室の高級料亭。
2019年には「ミシュランガイド愛知・岐阜・三重(特別版)」にも掲載。食べログの「すき焼き・しゃぶしゃぶ百名店」も2024年に受賞している地域を代表する名店。
「豚捨」という変わった屋号だが、創業者である森捨吉のあだ名に由来したもので、捨吉は豚を飼っていたため、豚を飼っている捨吉、略して「豚捨」というあだ名が付いていたそうだ。
創業以来、「松阪牛」のルーツとなる「伊勢牛」を中心に、専属契約農家で丹精込めて肥育された未経産の黒毛和牛のみを取り扱う。
本店の精肉店では昔から来客用の牛肉を買い求めるお店として地元の人達に利用されており、牛肉のしぐれ煮やコロッケ、ミンチカツ、串カツなど総菜の販売も行っている。市街地にあるが、数十年前までこちらの本店がある場所でも牛を飼育していたそうだ。
伊勢神宮の外宮・内宮の近くの参道沿いにも支店を出店しており、牛丼や牛鍋、ハンバーグ、ステーキなど豚捨自慢の肉料理が気軽に味わえ、観光客に人気。店頭で販売するコロッケも人気で、多い日には1日で4000個を売り上げることもあり、お伊勢参りグルメの名物となっている。
大正時代に伊勢神宮の欅(けやき)の建物の払い下げがあったため、初代の森捨吉が譲り受け、すき焼きを出す料理旅館を開業したのがこちらの「若柳」のルーツ。旅館をするのに「豚捨」という屋号では都合が悪いと考え、伊勢神宮ゆかりの慶光院に新店名の命名を依頼し「若柳」の名を得たそうだ。
元々は豚捨本店から少し離れたところに「若柳」があったため、「別館 若柳」という店名だったが、約40年前に現在の建物に建て替えた際に、同じ建物内に精肉店とお食事処を構えた。出入口はそれぞれ別になっており、精肉販売フロアとお食事処のフロアは完全に別の作りとなっている。
この日は12月31日の大晦日のランチに予約し訪問。1か月ほど前に予約の電話を入れたところ、当日は予約でほぼ満席で昼の早い時間なら対応可能とのことで、11時スタートで予約した。
お食事処のロビーは高級旅館のような雰囲気で、客席は全て完全個室のお座敷。プライベートな空間で豚捨伝統の伊勢牛料理を楽しむことができる。
炭の火起こしから料理の味付け、焼きまですべて専属の仲居さんが面倒を見てくれる。非日常的で、特別感のある体験で、地元でも憧れのお店として、成人や還暦のお祝い、両家顔合わせなど人生の節目のタイミングで利用するお客様が多いそうだ。
メインはあみ焼き、すき焼き、しゃぶしゃぶで、お肉の種類によって一人前10000円~13000円程。ごはん、赤だし、香の物、デザート付きで、お肉を堪能してもらえるように、料理に前菜は添えないというこだわりがある。一番人気はあみ焼きで、あみ焼きを食べ終えた後にすき焼きを注文するお客さんも多いそうだ。
●あみやき(ヒレ ※要予約) 13200円 あみ焼きはロース(9130円)、特選ロース(11000円)、ヒレ(13200円)の3種類あり、ヒレは要予約。ヒレ肉は本店の精肉店でも販売していない特別なお肉。一人前でヒレ3枚150g。ピンクというよりは小豆色に近く、肉の繊維の間に繊細に脂のサシが入り、全体がマーブル状の霜降りになっている。
仲居さんがテーブルの焼き台に炭を丁寧に並べて、火が起きたら、目の粗い網を置いてからあみ焼きがスタート。分厚くカットしたヒレ肉を、たまり醤油のタレにくぐらせてから網に置いてじっくり炭火で焼き上げ、ちょうどいい頃合いに仕上がったお肉を一人一人に取り分けてもらえる。
牛肉は伊勢近郊の豚捨専属契約農家にて丹精込めて肥育された黒毛和牛の未経産の雌牛のみを提供。昭和の時代に入ると「松阪牛」が高級ブランド牛としてもてはやされてきたが、豚捨では昔ながらの「伊勢牛」「伊勢肉」という呼び名にこだっている。
セリに出て一般に流通する牛肉は、A1~A5ランクといった格付け等級の制度があるため、肉そのものの味よりも、脂のサシがどれだけ入っているかが評価基準となってしまう風潮があるが、専属契約農家で育てた牛を直接購入しているので、「特産松阪牛」や「A5ランク」などの外部の格付けに対するこだわりはないそうだ。
意図的に脂のサシを入れたり、肉の色をピンクに近づけるための配合飼料で肥育する畜産農家も多いが、専属契約農家で安全でこだわり抜いたエサを自家配合し、肉の味を美味しくすることだけに情熱を燃やしている。
焼きあがったあみ焼きは、お好みでおろしポン酢の和風ダレと一緒に味わう。雌牛ならではのサラッとした脂と肉質の柔らかさが格別。厚みがあるのに唇で押しただけでスッと楽に切れてしまうほど極上の柔らかさ。
噛むと口の中でお肉はほどけて、気づいたらお肉がどこかに消えているような不思議な感覚。さっきまで口の中にあったはずのお肉はどこへ行ったのか・・・。150gといわず何枚でも食べられそうだけど、ヒレ肉は一人一人前まででおかわりする場合は、ロースか特選ロースのみになるそうだ。
焼き野菜は玉ねぎ、椎茸、ピーマン、茄子、人参。お肉を食べる間に、タイミングよく焼き上げて取り皿によそってくれる。ご飯は伊賀のお米を使用しており艶々ピカピカの銀シャリ。味噌汁は赤だしでホッとする滋味深い味わい。食後には緑茶と白玉ぜんざい。昔ながらの塩味がきいた素朴な味わい。
●コールドビーフ 1320円 牛肉をオーブンでじっくり蒸焼きにした後、冷やして薄切りにした料理。温かい状態がローストビーフで、冷やしたのがコールドビーフという違いになるそうだ。黒毛和牛の雌牛の脂の融点は人間の体温よりも低いので、口の中に入れると舌の上で脂が溶け出していくのを感じる。柚子胡椒か山葵をお好みで。
●牛肉しぐれ煮...
Read more【豚捨本店 別館 若柳】at 三重県伊勢市
予約しておいた創業明治42年の老舗食肉店「豚捨 若柳」さんへ
着いた途端「敷居が高い」と思いましたが頑張って入りました笑
通されたのは庭園の見えるお座敷。
部屋には専属の給仕のお姉様が付いて下さるので至れりつくせり
系列の生肉店でも売らないというお肉『ヒレ肉』のあみ焼きコースを頼みました(⚠️事前予約のみ)1人前13200円
テーブルの真ん中で炭を起こす場所があるのですが
「火がおきるまでおすすめのお肉はいかがですか?」 とすすめられ
『コールドビーフ』を頂きました。 1人前1320円
赤みのモモ肉を低温でじっくりとローストしたお肉だそう
ほぼ生です。
柚子コショウとワサビをつけて食べます。
歯がいりません。脂が口の中でとろけていきます。美味しかった
火もおきてきたのでいよいよ『ヒレ肉』を
こちらのお店はお野菜・米も全て自慢のものだそうです。
質の高いお肉なのは提供された時点でわかります。
箸でちょっと触っただけお肉が切れていく柔らかさなのに、噛みごたえがありバランスが凄く良い!!
これだけ食べたのに胃が重くならないのは新鮮なお野菜や炊きたてのご飯との相性も抜群だからでしょう。
お姉様と楽しくお話しつつ、食べる速度や箸の進みなども完璧に察知したサービスは完璧でした。
東京駅にも系列店はあるけれど あみ焼はこちらだけになるので 機会があれば是非とも行って欲しいです
本当に楽しい時間でした! ご馳走様でした✨
【豚捨本店 別館 若柳】
◾️〒516-0079 三重県伊勢市大世古2-10-12
◾️アクセス 近鉄山田線 宮町駅 徒歩7分 JR参宮線 山田上口駅 徒歩9分...
Read more伊勢市で「牛肉」の有名店と言えば豚捨が有名です、いろいろと店舗があるのですがあみ焼きやすき焼き、しゃぶしゃぶなどを食べることができるお店が若柳となります。
以前にしゃぶしゃぶを食べたことがあったのですが、この店で食べるべきメニューは「あみ焼き」、そしてその中でもヒレということでしたので食べてきました。 ヒレは要予約のメニューなのですが、当日の予約でも指定することが出来ました。
お店の人が焼いてくれるタイプですのでし、タレも焼肉のタレというよりは醤油+大根おろしの組み合わせですので、焼肉というよりは「あみ焼き」として楽しみましょう。
ヒレは150gの提供、あっさりとした部位なので150gでは少し物足りなく感じる可能性が高いです。 私も肉追加するかをぎりぎりまで迷いましたが、お櫃一杯で提供されるご飯をバクバク食べ進めていたらお腹一杯になってしまい断念しました。
一人前10,000円を超えている料金設定は少し躊躇しましたが、思えば焼肉屋にいって好きな部位を食べているといつも10,000円ぐらいになっているので、そう考えるとそこまで割高感はなかったのかなと個人的には思っております。
松阪牛以前から地域の牛として君臨していたとの説もある「伊勢牛」を堪能してみてはいかがでしょうか。
日本全国の焼肉屋を食べ歩いて記録しているブログ「焼肉図鑑」を作成しています。 伊勢市の焼肉屋も9割は食べあるきました!他の焼肉屋情報はぜひブ...
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