Site of Siebold's Residence — Attraction in Nagasaki

シーボルト宅跡 出島に医官として来航したシーボルトの名声を慕って集まる学徒や診療希望者が多かったので、長崎奉行は鳴滝に塾舎をかまえ、出張教授することを許した。その宅跡である。ここからは幕末に蘭医として活躍した吉雄幸戴（よしおこうさい）・楢林栄建（ならばやしえいけん）・同宗建・戸塚静海（とつかせいかい）・伊東玄朴（いとうげんぼく）・高良斎（こうのりょうさい）・高野長英・石井宗謙・伊藤圭介・二宮敬作（にのみやけいさく）・美馬順三（みまじゅんぞう）、岡研介（おかけんかい）、伊東昇廸（いとうしょうてき）ら英才が輩出された。 当時の建物は、明治7年(1874)大風で大破し、既に腐朽が甚しかったので、明治27年(1894)に解体さ...

江戸時代のドラマによく出て来る、医学を学びにはるばる出かけた長崎の地。 猫が番をしている門の奥が、「鳴滝塾」別名「シーボルト宅」の跡地。今は更地だが想像するだけでも江戸時代に戻れる。なお、江戸時代に写された建物の写真が残っているので併せて掲載しておく。 飛行機も電車も車も無かった江戸時代、よくここまで歩いてきたものである。当時習う事ができたのは、医学・天文学・数学・物理学・地学・暦学・測量技術などさまざまらしいが、中でも医学が日本に与えた影響は計り知れない。 なお、隣には日本近代医学の父と言われるシーボルトの資料を集めた「シーボル...

大正11(1922)年、出島和蘭商館跡と共に史蹟指定された場所。史蹟指定地とは、日本国内の遺跡のうち、日本の歴史を正しく理解するうえで欠かせない学術的価値をもつ重要なものを史跡として指定したもの。 『文政六年フイリポ、フランツス、フオン　シーボルド長崎ニ來朝ノ後奉行ノ許可ヲ得テ設ケタル別邸ナリ、後門弟ヲ此ニ居ラシメ校舍ヲ營ミテ醫學及植物學ヲ教授シ庭内ニ各種ノ植物ヲ栽培セリ安政六年再度來朝亦此ニ住ミテ教育ニ從事ス當時ノ住宅以下數棟ノ建造物ハ皆廢滅ニ歸セリト雖モ礎石、石垣石階井戸及シーボルドノ樹等尚殘存シ近年舊門ノ側ニ碑石ヲ建テタ...