近鉄の社長さんのお声かけで始まり、初代館長さんの収集した日本・東洋の美術品をコレクションする美術館です。 駐車場の脇に受付・チケット売場があり、そこから「文華苑」とよばれる丘を登ると美術館本館があります。庭園は1年を通して花木が楽しめるようになっていて、今はムクゲの花が咲いていました。
今回はパリ在住のレスコヴィッチ氏の摺物コレクション(摺物とは江戸時代の版画の中で、一般には販売されず特注品として摺られ、製作数が少なく、その分豪華だったり手がこんでいたりするあまりお目にかかれない錦絵の一種)の特別展に参りました。9月1日(日)まで。途中展示入れ替えあり。 葛飾北斎、北斎の門人たち、国貞・国芳・広重など歌川派、その他の浮世絵師の作品が展示されており、それぞれに狂歌の会や長唄の新年お披露目会など、季節や題材にあわせて描かれた面白い作品です。 当時のちょっと裕福な人々の楽しみが伺える展示品です。写真撮影可。
量産されたよく見る浮世絵とは違って、サイズが小さく、顔料の退色があったり、空摺りとか見えなかったりしてしまうのは残念です。添えられている狂歌とか読めないし…。そこは図録で補うことにしました!ショップで2500円です。
近鉄奈良線・学園前駅から徒歩10分程度。案内板などもあって割と分かりやすいです。駅前からはちょっと下り坂です(つまり帰りは上り坂)。 今回は特別展で入館料は一般950円でしたが、平常展は630円。 大阪あべのハルカスで開催中の「広重~摺の極~展」(9月1日まで)と連係して、両館でチケット半券提示で入館料が割引きになるそうです。こちらもレスコヴィッチ氏のコレクシ...
Read more大和文華館は近鉄日本鉄道(近鉄)の5代目社長の種田虎雄の発案で創設された美術館。1960年(昭和35年)に近鉄の創立50周年を記念して開館した、とのこと。
近鉄奈良線で学園前駅で降りて、歩いて7~8分で到着する。学園前駅は、帝塚山大学の設立に合わせて作られた駅らしい。駅の南口をでて、左側の道をわたって、坂を下っていく。坂を下りきって、少し歩いたところで、大和文華館の敷地内に着く。駐車場の奥に門があって、そこから坂を登っていく。両側はそこそこ鬱蒼とした感じです。坂の途中あたりから、白い建物が見えてくる。
設計は吉田五十八。外観は海鼠壁が目立ち、わりと大きな建物かと思わせるのですが、そうでもないです。展示場と講堂、ミュージアムショップのシンプルな構成です。展示場には中庭があって、そこを中心にぐるっと回りながら、作品を拝見する感じ。
コレクションは「日本、中国、朝鮮を中心とした絵画、書蹟、彫刻、陶磁、漆工、金工、染織、ガラスなど、およそ2,000件を所蔵しています。なかには国宝4件、重要文化財31件、重要美術品14件がふくまれ、展観内容に応じて順次公開しています」とのこと。国宝としては《婦女遊楽図屏風(松浦屏風)》あたりが有名。個人的には雪村の《呂洞賓図》とか、尾形光琳の《中村内蔵助像》といった作品が気になります。
建物の向こう側に蛙股池があって、池に沿って自然苑が形成されている。...
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