初代の相模国造(さがみくにつくりのみやつこ)の子息、冨属彦の古墳と考えられる冨塚古墳が背後に在り、元はその拝殿として機能していたと思われる位置関係に有る。 由緒正しい古社がよく古墳の上や、古墳の前方に設置される典型的な例に合致する場所。 現在の静岡県と神奈川県と東京都と埼玉県は元は磯長(しなが)国と佐賀牟(さがむ)国の2ヶ国だったのが、駿河国、伊豆国、相模国、武蔵国の4ヵ国に古墳~飛鳥時代の間に再編成されているのが相模国と武蔵国の国府祭(こうのまち)に参加する神社と古代の海岸線の関係、神事に神馬奉納が有る事などから理解出来る。 つまり、この冨塚古墳を擁する冨塚八幡宮は相模国成立直後に開かれた事が解り、仁徳天皇による平塚八幡宮の1国1社八幡宮の設置政令により八幡神(応神天皇=誉田別命)信仰が始まったとする伝承とも整合性が有る。 通常古墳は交通の要所や海上交通の船から見える海辺の丘に築かれる。 実は古代、戸塚を流れる柏尾川は栄区本郷台辺りまで入江で考古学的には古大船湾と呼称されている海だったので、当然ながら冨塚古墳も古代の湾の丘に存在している。 実際、戦国時代に成っても大船駅前の玉縄城は柏尾川での輸送による商圏が築かれていたり材木を筏を組んで輸送したりしていた歴史が有る。
古代から続くが仏教と結びついた八幡信仰だったので延喜式神名帳には記載されていない。 つまり式外社と言う事に成る。
ただ2020年11月時点で改善点を指摘するとすれば、亡くなった先代宮司の御息女が社務所に詰めているのだが自宅の感覚のまま対応されておられる。 更に問題なのは歴代宮司が聖地として守っていた富塚古墳を本人は聖地として理解していないばかりか、本殿境内側からは古墳まで参道は無いと誤認してる事から無関心で、御祭神の古墳にろくに御参りもしていない事が解る。 全く以って神社の成立の経緯も理解しておらず将来の神社の有り様が気にかかった。
歴史認識や神社の御祭神が古墳の主で有る事を再認識し対応も...
Read more2022/11/17 初めての冨塚八幡宮。当社の由緒は: 前九年役 (源頼義・義家と岩手の安倍一族の戦い) 平定のため、源頼義・義家父子が奥州下向の途中当地に露営した。夢の中で応神天皇及び富属彦命の神託を賜り、その加護によって勝利したので、延久4年 (平安時代 1072年) 富塚山中腹に社殿を営み、両祭神を勧請した。 後に鎌倉権五郎景政の臣・戸塚修六友晴は、当社の霊験を崇拝し、応徳3年 (1087年) に社殿を再建した。現在の本殿は天保11年 (1840年)、拝殿は昭和9年(1935年)、の改築になる。 明治6年 (1874年) に、戸塚 / 泉 / 瀬谷 / 栄 区唯一の郷社となる。
まず、道路と境内を分ける石の柵を見て驚いた。ほぼ全てに寄進者の名前が有り、入口のものは、「文政四年(江戸時代 1821年)四月吉日」と有る。見た目はそう古くはないのだが、200年も経つ。 そばに「奉祝 天皇陛下御即位記念 御大典記念樹」とある。もう大木のはずだが、木はどこだろう。 境内広場奥には、芭蕉の歌碑が有る。初カツオの句という。 「鎌倉を生きて出でけむ初松魚」句碑は当地の俳人が造立した。 続いて、石段を登る。ここのが一番登り易い段差だな、と思う。 途中、右横には石碑が有る。 「昭和十五年十一月十日献木 紀元二千六百年奉祝記念 帝國在郷軍人會戸塚分會」と彫られている。 戸塚の陸軍會が紀元2600年 (1940年に神武天皇即位紀元2600年を祝ったことを指す)...
Read more戸塚の由来となった神社。 源頼義、義家が奥州に下る途中、この地にて応神天皇と富属彦命(とつぎひこのみこ)の御神託を受け、その加護により戦功を立てられたので、ここに両神をお祀りしたのが始まり。 神社後方に富属彦命の古墳(お墓らしい)があり、これを富塚と称した事により戸塚の地名が発祥した。 さて、ここから推測。 富属彦という一族か末裔がこの地に居たらしい。富属彦が祀られた神社があったのだろう。 源に御神託したというが、その後、源が落ち着いた場所で富属彦命が祀られた神社が建てられていない。御神託までもらって勝てたんだから、落ち着いた場所でも「もう一度御神託を」という感じで富属彦命を祀っても良いはず。 八幡神社は至る所にあるから、源は八幡さん信仰一択だろう。 この地に居た人が、この神社を有名にするために一孝し、 源がどうやら、ここら辺を通ったらしい。この神社で八幡さんを祀ろう。富属彦命さんも昔から信仰しているので、合わせて祀ろう。源が奥州で勝ったので、その勝った理由は御神託を与えたからだとしよう。 というように話を作るアイデアマンが居たのではなかろうか。 とは言っても、長い年月に神社が廃れず残っているし、境内は気持ちが良い。今も氏子さん達に厚く信仰されていて、この地域を護ってきた素敵な神社...
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