常設展のみ開催されているタイミングで訪問しました。
入館時に直近の映像展示室での上映開始時間を教えていただき、平安京から斎王が斎宮に赴く「斎王群行」の様子を再現した20分弱の映像を観ることができました。後朱雀天皇の娘、良子(ながこ)内親王が8歳で斎宮へと旅立った際、随行した藤原家の貴族が記した道中の日記記録から再現した実写映像で、かなり本格的なものでした。伊勢国に入ると斎王一行であってももてなす側からないがしろに扱われてしまい憤慨した、という記述などは京と伊勢の関係を知るうえでも興味深く感じました。
常設展示室は「文字で知る」と「もので知る」に分かれており、延喜式をはじめとした史料から読み解かれる斎王のありようと、出土品、発掘調査から判明した斎宮の様子が展示されていました。こちらは百聞は一見にしかずということで、ぜひ現地でご覧ください。
もうひとつの映像作品は、近年の発掘調査で斎宮のなかでも中心となる内院と思われる柱穴が明らかにされるさまを、発掘現場でのドキュメンタリーにまとめられたもので、非常によいアップデートだと感じました。
イヤホンガイドは普段から使わないのですが、こちらの博物館では展示に解説を加えてくれるスマートフォンアプリもあるようなので、入館時に気づいていれば、という思いでした。いずれにしても、施設は古くなってはきていますが、時代に即した展示を行おうという思いを感じました。
というわけ...
Read more当地にあった斎宮(さいくう、いつきのみや)を扱った博物館です。 最寄り駅の斎宮までは徒歩15分以内といったところです。 入館料は2022年12月現在、大人340円です。 所要時間は映像含めて1時間で済むと思われます。
斎宮とは伊勢神宮での儀式のための朝廷の出先機関で、天皇の娘~女性親族が斎王(さいおう)として京都から赴いて務めたとのことです。
斎宮跡から出土した日用品、当時の着物や美術品を再現したものが展示されており、斎宮にかかわる和歌、文化なども紹介されています。 シアターで映像展示もあり
斎王が京都から斎宮に着くまでの再現ドラマ(15分) 現代の女子高生が和歌をきっかけに斎宮に興味を持つCGアニメ+実写での発掘ドキュメンタリー(15分)
の2本立てで見ごたえがあります。
ネックなのは伊勢神宮から離れていること、最寄り駅からも遠いことでしょうか。 伊勢神宮に近い宇治山田駅から斎宮駅までは20分、駅から徒歩15分はかかるので興味がないと足が向かないかもしれません。 周囲は遺構を除けば見どころが少なく、自販機もありません。 伊勢参りの帰りに空き時間ができた際、立ち寄ってみ...
Read more斎王を巫女だと思っている人が居ますが違います。テレビで現役東大生の斎王役が巫女だと説明していましたが、一般的に斎王制度が理解されていないので巫女と分かりやすく伝えているだけです。 斎王は皇族の女性祭祀者です。巫女の様に誣言や踊りの類はしません。むしろ巫女的要素を排除したのが斎王です。 史実で託宣した斎王は嫥子女王だけです。斎王を巫女だとしている研究者はこの一例をもってして巫女的性格があったとしてます。 しかし託宣内容は不正の告発でした。この時に朝廷は斎王が託宣するのは前代未聞と混乱しました。一方で伊勢神宮の対応が早かったのは言うまでもありません。 一連の託宣事件は無計画とは思えず、おそらく斎王と神宮の間で事前に打ち合わせがあったと思います。この事件で最終的に得をしたのは神宮でした。この様な特殊な背景を理解した上で、斎王は巫女だから託宣したと言うよりも現実的な問題があり、何よりも不正の告発だから託宣が信じられたのでしょう。 中世になって作られた斎王の託宣は史実ではなく、神道説の影響を受けている。実際にあの様な説教臭い...
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