大勝軒木更津 — Restaurant in Kisarazu

以前、何の情報もなくお店の前を通った時に、ああ、木更津にも大勝軒あったけどつぶれたんだな、と思っていたお店。

いや、つぶれてなかった！ 外観がすさまじくぼろ……古いだけで、、、！

と、大変申し訳なく思いつつ、ようやくお店に行くことが出来ました。東池大勝軒系ということで、ダブルスープのいい香りが店の外にまで漂っていて腹が減ります。

大勝軒については、事前知識を結構頭に入れておかねばならないわけですが、まずは同じ屋号の永福町系と東池袋系があり、千葉県内では松戸のまるき、都賀の海空土などが永福町系。 東池系は、東池袋の大勝軒で修行するなどし、スーパーでよく売っている極太麺のパッケージにプリントされているえびす顔のおじいちゃん、故・山岸一雄氏の教えを受け継ぐお店ですね。

東池大勝軒系のお店にはいくつかグループがあって、東池大勝軒の二代目を中心とする「のれん会」、山岸氏の直弟子である田代浩二氏を中心とし、とみ田や麺屋一燈なども輩出した「こうじグループ」、そして、のれん会から分派した「味と心を守る会」があって、木更津大勝軒はこの「守る会」のお店。

分派のごたごたなどは飯が不味くなりそうなのであえて触れませんが。

ということで、平日お昼、開店20分前に到着。並びは6名、開店時間までに後ろ1名でした。駐車場はお店のと隣のローソンの向かい側、廃墟と化したガソスタ跡地が駐車場になっており、「大勝軒」の札が立っているところは駐車可です。

お店は時間通りにオープンしたものの、店主さんお一人で切り盛りされていて、席数はカウンターのみ5席と少なめで、店内待ちはできないので、店外で待ちます。開店から25分ほどで一回転目のお客さんが出てきて、ようやくお店に入れました。 注文は入り口付近の食券機。周囲がもりそばを頼む中、中華そば大盛をオーダー。大勝軒ではスープ飲みたい派なので。

前述のとおり、外は屋根の塗装もハゲハゲで廃墟と見まごうばかりですが、店内に入ればそんな様子は一切なく、武骨でシンプルながら、きれいに整えられた空間になっています。東池系のお店に行くと、ほぼ必ずある、故・山岸氏の写真。ほんとに弟子に慕われた人なのだなあと思いますね。BGMもなく、けっこう静かですが、変な緊張感があるわけではないですね。

店主さんは寡黙ながら、どんぶりをお湯で温めて、お湯を捨てたらふきんで水気を拭いて、と、一杯一杯非常に丁寧に作られている印象。ラーメン店における「サービス」ってこういうことだし、こういうとこしっかりやってくれればいいんだよな、と思いつつ出来上がりを待ちます。ワンオペでもあり、麺も太いこともあって、席についてからの調理時間は10分ほどかかります。

スープ一口目は、とにかく旨いの一言。マニアの人には失笑されそうですが、山岸氏存命の頃の東池大勝軒に行けたことがないので、その味がどこまで本家を継承したものかはわからないですけれども、とにかくおいしかった。

動物系、魚介系のスープはすべてがしっかり一体になっていて、バランスがいい、と表現するのもなんか陳腐に思えるくらい。塩っけも香りも、トガったところが一切ない優しいスープなのに、うまみの奥行きが非常に深い。ほんのりとろっとしたコラーゲン感もすばらしかった。山岸氏のにこやかなお顔が浮かんでくるような味です。

麺は、厨房奥の製麺機で自家製麺されているもよう。中華そばの麺は盛りそばより細めで、切り口の丸いストレートの中太麺。モチモチ感より、つるつる、ぱつっとした食感。 チャーシューは脂身の一切ない、噛み締め系味シミチャーシュー。好き。 具材は、少し濃い味のメンマ、なるとと海苔ひとかけ、少し粗目に刻んだねぎ。きれいに配置されて、そこからも丁寧さが伝わってきますね。

卓上アメニティは、おろしにんにく、酢、一味、あらびき胡椒。でも、正直、中華そばは元スープの完成度が高いので、下手に味変するとバランスを壊しそうで入れるのが怖い。入れんとこ、と思って使っておりません。

麺が減って終わりが見えてきたときに、食い終わるのがさみしいと思ったのは久しぶり。静かな店内に一斉に響き渡る、ずずず、という麺をすする音がとても印象的だったなあと思います。お客さんみなさん一心不乱にすすってたね。大盛中華そばで1000円を切るコスパも今のご時世にとんでもない。1300円くらいにしてもらってもいいと思うけどなあ。

お店に到着してから食べ初めまでは1時間かかりましたし、営業時間も短いので、なかなか忙しい時にさっと行けるお店ではありませんが、東池大勝軒系の中でも良店であり、再訪必須。多分通うことになるん...

こだわって真面目にやっているのは伝わります。 ただ、一言で言えば名前負けしている感じ。

この系統のラーメンは振り幅が狭いので、簡単にランク付けできると思いますが、その中で真ん中くらいでした。

2019年7月再訪

チャーシュー麺大盛を注文。 前は奥さんと思われる女性と一緒に営業されてましたが、今は店主お一人だけ？ たまたまなのか？

カウンター席しかないことと昼のみの営業なので、混みます。 駐車場は道路を挟んで反対側の潰れたガソリンスタンド出光の跡地にあります。

ラーメンは前よりマイルドになっててバランスがとれてました。 前は煮干系の魚介と豚骨がぶつかっていましたが、本当、まとまってました。 チャーシュー美味い。 少なくとも木更津アウトレットの中のとみたよりは間違いなく美味い。

店主の接客も意外にいい。

というわけで、個人的には星3つ半にあがったので、四捨五入で星4つとさせて頂きます。

券売機で注文する形ですが、両替には対応できないとのことなので、要注意です。 まあ、一人営業だから仕方ないけど、そこは対応してあげてもいいんでないの？とは思う。 店主の言い分も分かる部分もあり、難しいところではありますが。 せめて、奥さんと思われる方がいれば、...

千葉県木更津市桜井にある人気店。休日には行列も。店主は、あの東池袋大勝軒の出身で大勝軒味と心を守る会参加店。店内に山岸さんの写真や味のある色紙が多く展示。 駐車場は店近くのローソンの向かいに11台程あります。

営業時間は11:30から14:00。定休日は月曜と火曜日。

店内は、カウンター5席のみ。外観からは想像つかない程、明るく清潔。

メニューは、つけめんのもりそばとあつもり、中華そばとシンプル。 つけめんは券売機に麺の量が張り付けてあるので参考に。

行列している時は、先客が食べ終わって出てきたら店内に入り、券売機で食券を購入しカウンター上に。

今日は中華そばをオーダー。 スープは魚介豚骨でまろやか。魚介が主張し過ぎず、塩分も控えめで飲み干せるタイプ。 麺は自家製の中太縮れ麺。ツルツルもちもちでのど越しが良くスープとの相性も抜群で美味しい。 トッピングは、厚く切られた肩ロースチャーシュー。薄味ほろほろで柔らかく噛む程に旨みが溢れて来ます。 その他メンマにナルトと海苔。ネギは少し大きめの角切り。どれも全体のバランスを演出する名脇役。

店主の丁寧な仕事とラーメン一杯に込める想いが感じられる。 完飲完食、美味しくいただきました。...