眩暈がします。 ありとあらゆるラーメンを供用する度に、この店の味を思い出すのです。もうあの感覚は味わえないのだなと。それは寂しさにも近ければ、実家のような温もりをも秘めているのです。 それについて、ありとあらゆる可能性を検討して参りました。ひとつは玉ねぎが無償であるという点でしょう。今はどうかわかりませんが、あれは私のラーメン人生の根幹を揺るがす大きな体験でした。敷いては、溢れんばかりに補充されていた玉ねぎを1人でたいらげてしまったことを、この場を借りて深くお詫びします。 ふたつめはやはり、昭和自動車学校の隣であると言う点に尽きるでしょう。あれは雲ひとつ見当たらない、真夏も真夏の短期講習の最中でした。私当時、郡山に免許を取りに帰省してありました。お金もあまりなかったのですが、店の前を通るだけで涙が溢れてきたのです。そして自車校の卒業試験直前にこちらの麺を供用するという暴挙を犯してしまいました。無論無事卒業できました。今ではこのお店の味のおかげと言わずして車を運転することはできません。 みっつめは郡山のお店であること。郡山にあること。これ以上の可能性があるでしょうか。いや、ありません。間違いなく東北を代表すべきラーメン屋です。全国展開してもらうべく、私は今日も仙台のラーメンをすするのです。この味を思い出し、故郷の空を思い浮かべながら。

何が言いたいかと言うと、むっちゃ美味いラーメン屋さんです。一人でも多くの方が供用してくださることを願っております。 ここまでお読みいただきありがとうございました。返事は結構です。