・播州ラーメンを思わせる強い甘みの中にカエシがピシッとキマったクリアな味わい。淡麗系ラーメンの大傑作(ただし、塩の方は凡庸)
平日の営業開始(11:00)に訪問。駅からちょっと遠いけど専用駐車場は無く、コインパーキングもお向かいのココカラファインさんの駐車場があるだけで立地が良いとは言えない。平日だけあってオープン待ちの客は無し(その後2名来店)。店前には数脚の待ち客用の椅子が設置されている。
営業開始と同時に中から愛想の良いご店主が現れ「どうぞー」と。入ってすぐ右手に券売機が設置されている(対応紙幣は1000円札のみなので注意)。「特製醤油らぁめん(1200円)」と「替え玉(210円)」、「チャーシューごはん(290円)」を購入。
店内はL字カウンターのみで6席。小さなお子さん連れでも大丈夫な様に子供用の椅子もご用意されているあたり、かなり気が利くお店らしい。卓上の味変アイテムが胡椒だけなあたり、ご店主の自信のありようが伺える。
6分ほどで提供。トッピングは鶏と豚という2種のチャーシューが2枚ずつ、味玉、穂先メンマ、ワンタンが2個。スープを一口啜ってみると……旨いッッ!!播州ラーメンっぽい甘みが強めに感じるのだけど変なべたつきは無く、濃いめのカエシが甘みの中に鋭く一本スジを通しているという印象。
このスープが加水率低めのパツパツした食感の細麺によく合っており、麺を手繰る箸が止まらない。チャーシューは若干レアっぽさを残した豚チャーシューとムッチリした食感の鶏チャーシューのコントラストが素晴らしい。
ワンタンは具材が多めでゴリゴリした具材の食感とチュルチュルした皮がこれまた良いコントラストを描いている。他にも穂先メンマのシャキシャキ感が加わりまさに食感のオーケストラといった塩梅。味玉が若干火が通り過ぎている固ゆでだったのが若干惜しまれる。
あっという間に麺を啜り尽くしたので急いで替え玉を頼むが2分ほどのステイ。茹でた麺にカエシをまぶしてある為、スープに替え玉を入れても味が薄まらないのが素晴らしい。
チャーシューごはんも角切りチャーシューとタレの塩梅がバランスよく、これにちょっぴりラーメンのスープを掛けて食べると美味。
少し前にオープンして尼崎にある「ayairo」さんの弟子筋に当たられるという事で期待していたのだが、その期待を遥かに上回る完成度。次は塩味を頂きに行こう。
追記 2週続けての訪問。土曜日の開店5分前で列は4人(営業開始時で7人)。店の前の道路は路上駐車だらけ。
前回素晴らしかった醤油に続いて今回は「特製塩らぁめん(1200円)」と「替え玉(210円)」、「肉ごはん(290円)」を購入。10分ほどで提供。
トッピングの構成は前回の「特製醤油らぁめん」と全く同じだがネギが細ネギから白ネギに変わっている。
スープを一口……うーん……不出来とまでは言わないけどパンチが弱い。少なくとも醤油にあった甘みとカエシの強烈なコントラストみたいな「つかみ」が全く無い。柚子の皮を入れたりしている所は工夫していると思うが全体的な印象の薄さを覆すには至らない。
どうしたもんかと思っていたが卓上に味変アイテムとしてペッパーミルが置いてある事を思い出し、粗挽きの黒胡椒を多めに入れるとこれが正解。胡椒のスパイシーさがパンチ不足を補う働きをしている。
しかし、味変アイテムに頼って初めて「完成」では正直ラーメンそのものの、特にスープの未完成度を余計に際立たせているとも言える。
「あっさり」と「パンチ不足」というのは似て非なるものなので、その辺りを弁えら...
Read more美味しいラーメンが食べたくて、、、 西宮界隈に仕事でやってきました。 171号線を走行しながら夙川までやってきました。 この辺りに美味しそうなお店はあるかなと検索してみると、すぐ近くに美味しそうなお店を発見しました。 駐車場はないようなので、少し南手のコインパーキングに停めていざ訪問です。 綺麗な店構えですね。 新しいお店でしょうか、店内がよく見える作りで表にもメニュー表がありました。 注文は券売機で行います。 券売機を眺めていると店員さんから「特製醤油らぁめんがおすすめです」との助言。 おすすめされたら気になっちゃいますね。 チャーシューご飯と一緒に頼みました。 待ってる間にトイレもお借りしましたが、清掃が行き届いており清潔なトイレでした。 手洗い場に爪楊枝(個包装)もあり良さげです。 席についてもカウンター越しにすぐ作ります、お待たせしてますと店主さんからの声かけがありました。 いざらぁめんが提供されると期待が一気に高まります。 鶏と豚のチャーシューや穂先メンマ、そして丸々一個の煮卵やワンタンなど豪華です。 麺もこだわりの麺らしくスープが絡む細麺で、小麦の香りが醤油と絡み絶妙です。 食べやすく、スルスルとすすれるため麺が少なく感じますが食べ終わる頃にはちょうどよく感じる不思議な食べ口です。 醤油が上品で罪悪感なく食べれる反面、しっかりとした濃さもあり満足度が高いです。 塩ラーメンもあるし、夏場はザルも用意したようです。 また近くに来た際...
Read moreしみじみとうまい一杯──なんでもない1日の至福
瓶ビールと小皿のメンマで一息。キンと冷えたビールが、口の中をシャープに切ってくれる。やや甘みを残した味付けのメンマは、しっとりとした食感でビールの苦味と見事に調和し、「この店は当たりだな」と思わせるのに十分だった。
特筆すべきは特製もりの数々のクオリティだ。ワンタンはつるりとした皮を噛めば、じゅわっと肉汁が広がり、まるで小籠包のような満足感がある。ラーメンに入っているもの当然ありだが、おつまみとしてかなりイケてる。
そして、運ばれてきたラーメン。透き通るような醤油スープに、低温調理だろうチャーシューが2種、鶏と豚、それぞれの旨味がスープに染み出している。添えられたメンマの歯ざわりも絶妙で、丁寧に取られた出汁の存在感が静かに主張する。黄身までしっとりと染みた煮卵も、まさに職人技だ。
最近のラーメンはやたらと凝っていたり、インパクトを求める方向に走りがちだが、ここの一杯はまるで引き算の美学。派手さこそないが、一口ごとに「うまいなあ」と呟いてしまうような、静かで確かな幸福感がある。
胃袋よりも心に残る味を求める、この一杯はまさにそんな一杯だった。この食事が今日を豊かにしてくれた。あ...
Read more