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Da Massimo — Restaurant in Sapporo

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Da Massimo
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Hokuto Park
12 Chome-3 Kitago 3 Jo, Shiroishi Ward, Sapporo, Hokkaido 003-0833, Japan
Nearby restaurants
Menya Nanabe
4 Chome-3-21 Kawashimo 3 Jo, Shiroishi Ward, Sapporo, Hokkaido 003-0863, Japan
ラーメン専家 羅妃焚 北郷通店
Japan, 〒003-0863 Hokkaido, Sapporo, Shiroishi Ward, Kawashimo 3 Jo, 4 Chome−2−23 羅妃焚
Momonji
13 Chome-1-28 Kitago 3 Jo, Shiroishi Ward, Sapporo, Hokkaido 003-0833, Japan
Pasta up boiled and baked pizza Rapauza Atsubetsu through shop
4 Chome-1-1 Kawashimo 5 Jo, Shiroishi Ward, Sapporo, Hokkaido 003-0865, Japan
McDonald's Atsubetsu-dōri Kawashimo Shop
4 Chome-2-1 Kawashimo 5 Jo, Shiroishi Ward, Sapporo, Hokkaido 003-0865, Japan
つけめんしんちゃん
1 Chome-16-1 Atsubetsu Nishi 5 Jo, Atsubetsu Ward, Sapporo, Hokkaido 004-0065, Japan
Tanpopo
Japan, 〒003-0865 Hokkaido, Sapporo, Shiroishi Ward, Kawashimo 5 Jo, 3 Chome−1−26 吉兆ビルB 1F
三代目 月見軒 北郷本店
Japan, 〒003-0833 Hokkaido, Sapporo, Shiroishi Ward, Kitago 3 Jo, 12 Chome−7−7-34 三代目月見軒
蕎麦処 優作
Japan, 〒003-0865 Hokkaido, Sapporo, Shiroishi Ward, Kawashimo 5 Jo, 3 Chome−1−25 吉兆ビルA
Mari iida
12 Chome-6-19 Kitago 4 Jo, Shiroishi Ward, Sapporo, Hokkaido 003-0834, Japan
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Da Massimo things to do, attractions, restaurants, events info and trip planning
Da Massimo
JapanHokkaido PrefectureSapporoDa Massimo

Basic Info

Da Massimo

5 Chome-2-11 Kawashimo 2 Jo, Shiroishi Ward, Sapporo, Hokkaido 003-0862, Japan
4.3(108)
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Ratings & Description

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attractions: Hokuto Park, restaurants: Menya Nanabe, ラーメン専家 羅妃焚 北郷通店, Momonji, Pasta up boiled and baked pizza Rapauza Atsubetsu through shop, McDonald's Atsubetsu-dōri Kawashimo Shop, つけめんしんちゃん, Tanpopo, 三代目 月見軒 北郷本店, 蕎麦処 優作, Mari iida
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3.6

(63)

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Candlelight: 久石譲の音楽の世界
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Sat, Dec 13 • 4:00 PM
札幌市南区芸術の森2丁目75番地, 005-0864
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Cross Country Skiing and Powder Snow
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Mon, Dec 15 • 9:30 AM
062-0035, Hokkaido, Sapporo, Japan
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Calligraph name in Japanese and dress in kimono
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Tue, Dec 9 • 2:00 PM
007-0872, Hokkaido, Sapporo, Japan
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Menya Nanabe

ラーメン専家 羅妃焚 北郷通店

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Pasta up boiled and baked pizza Rapauza Atsubetsu through shop

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つけめんしんちゃん

Tanpopo

三代目 月見軒 北郷本店

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Mari iida

Menya Nanabe

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4.1

(613)

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ラーメン専家 羅妃焚 北郷通店

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3.7

(216)

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Momonji

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4.1

(178)

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Pasta up boiled and baked pizza Rapauza Atsubetsu through shop

Pasta up boiled and baked pizza Rapauza Atsubetsu through shop

3.7

(326)

$

Open until 10:00 PM
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Geric PlanktonGeric Plankton
【人生最期の食事を求めて】究極、あるいは頂点、あるいは偏愛ピザ。 世界三大料理と言えば、中国・フランス・トルコを指すが、日本人にとって最も身近な西洋料理は、おそらくイタリア料理だろう。 その中でもピザは、コロナパンデミックのずっと以前から住宅のポストにもしばしば投込チラシが投函され、何気ない時に思わずピザを注文するという習慣が根づいている。 投込チラシに整然と並ぶラインナップは、深夜であろうと休日であろうと、不意に我々を誘惑しピザの迷宮へと誘うのだった。 日本におけるピザ文化は、おそらくこのようにして浸透していったのだろう。 そもそも、ピザは発祥はイタリアではなく古代エジプトに起源するという。 メソポタミア文明によって小麦と水を使用した食文化が発展し、次第に世界各地にまで広がり、16世紀のイタリアにおいて独自の進化を遂げた。 トマトやモッツァレラチーズを用いたことによって、ピザはイタリア料理として確立し今に至る、というのが有力のようだ。 そのピザ文化を転覆するかのようなピザ専門店を知ったのは、2023年の春が過ぎ去る日であった。 閉店してしまった店の朽ち果てた壁。 重苦しい雲から降り落ちる冷たい雨の雫。 そんな雰囲気と天候が、札幌都市部から離れた住宅地と工場が入り乱れるそのエリアをどこか物悲しい寂寥感に包み込んでいた。 13時をとうに過ぎていた。 その中で、他の店と比べるとどことなく瀟洒で大人しい印象を放つ店のドアが少しだけ開け放たれていた。 そっと中を覗こうとすると、会社員風の若い男女が財布を片手に店を出てきた。 「すごくおいしかったね!」 という会話が私の耳元を風で靡くように駆け抜けていった。 私の中でピザへの期待が膨らんでいくのは当然だ。 カウンター席もテーブル席もほぼ埋まっているが、どうやらまもなく席が空くことは確実なようだ。 10分ほど待つと女性スタッフにカウンター席に最も奥に案内された。 目の前には炎が揺らぐ窯と寡黙にピザを練り、窯の前で作業するシェフの姿が映っていた。 メニューを見た。 ランチメニューがあるわけではなく、 「マルゲリータ」と「マリナーラ」の2択しかない。 飲み物においても有料のミネラルウォーターや炭酸水、ジンジャエール、ビールというい選択肢で、コーヒーも扱っていない。 そこにこの店のピザに賭ける並々ならぬ想いが透けて見えるような気がした。 ともあれ、様子を窺うように「マリナーラ」(1,000円)とミネラルウォーターを注文した。 さっそくシェフは作業に入った。 その細身から繰り出される繊細で丹念な手作業を目前で見守ることのできる席は、なんと優越的なことであろう。 すぐさま窯に入れられたピザは妖艶な炎に包み込まれ、徐ろに変幻していく。 その様子を観察し、窯から取り出すタイミングを、もちろんシェフは見逃すはずもない。 テーブルに置かれた皿の上で、それは憤怒の形相で燃え盛る溶岩のように眩しいほど鮮烈な朱を放っている。 私は一瞬凝視したままその全貌を見守った。 この店のマリナーラは、トマトソースとニンニク以外の何物も見出すことのできない究極の簡素な構成によって成立し、それ以外を受け付けないのだ。 かのレオナルド・ダ・ヴィンチは言った。 “シンプルさは究極の洗練である。” 素材自体の旨味を引き出すために、まさに究極の洗練にまで行き着いた結果であろう。 ひたすら唸りながら食べていると、目の前の厨房からシェフが話かけてきた。 「うちは、オリーブオイルを使わないんですよ」 それはどういうことを意味するのだろうか? 私が不思議がるのを即座に打ち消すようにシェフは続けて言った。 「オリーブオイルを使うと素材自体の味がしなくなってしまうんで、サラダオイルを使っているんです」 テーブルの上にタバスコも置かれていない理由は、シェフの目指すピザの理想の追求だったのだ。 なるほど、焼き焦げた小麦の生地、トマトソースの酸味、ニンニクの風味が三位一体となって一つの調和を形作り、これまでに食べたことのない味に辿り着いた、そんな想いに駆られるのだった。 矢継ぎ早にピザは口の中で消えてゆく。 そうなると「マルゲリータ」(1,200円)は必然的な注文である。 シェフは汗を拭いながら同じ所作を繰り返し、再び皿が目の前に置かれた。 今度は、トマトソースとチーズとバジルという三位一体の登場に心踊った。 蛋白な生地の旨味を引き出すかのように、鼻孔を仄かにたゆたうチーズのふくよかな香りと相俟って、トマトソースの華やかな風味が追随する。 このピザ体験は、初めてにして格別としか言いようがなかった。 しかも、まったく飽きることを知らないのだ。 食べ終わろうとすると、目の前でシェフが再びピザへの想いを語り始めた。 イタリアでの修行経験、ピザ生地を冷凍保存せずにあえて数日間かけて発酵させることによって旨味を引き出す手間、簡素化することによって誰も真似できない味への執念。 その技術や想いは、単にこだわりという領域を越えている。 それは、まさしくピザへの偏愛とでも言えようか? 最後に彼は静かにこう語った。 「日本一のピザを目指しています」 その穏やかな口調の中に、窯の中の火焔のように静かに燃え上がっているように、私には見えたのだった……
ShoSho
Visited: 12:00 - 13:00 Review: The pizzas were exceptionally delightful, especially the marinara pizza which stood out as a favorite. It's worth noting, though, that the issue wasn't with the service itself but rather with the part-time staff's lack of proficiency in their tasks. Additionally, the owner's discernible frustration towards them was audible to customers, which might affect the overall ambiance.
小笠原章仁小笠原章仁
(令和7年7月26日訪問) 以前、何かのテレビで見てから行ってみたいと思っていた店。 それがピッツェリア ダ マッシモです。 今回思いがけず行くことができました。 この日はエスコンフィールド北海道でファイターズ戦を観戦する予定でした。 私は車で向かうことにしていたのですが、息子も行くことにしていたので、札幌で合流して息子を乗せていくことになりました。 そこで息子から提案された合流地点がこの店でした。 聞くところによると、息子もこの店の評判を聞いて行ったことがあり、それ以来この店のピザにはまってこれまでも数回行ってるとのことでした。 人気の店なので、昼前に到着しても満席です。 名前と電話番号を伝え、駐車場の車の中で待ちました。 やがて呼び出されて店内に入ります。 カウンター数席とテーブル2つだけの狭い店でした。 そしてメニューはマルゲリータとマリナーラの2種類しかありません。 そうなると、複数人で行ったなら両方のピザを頼んでシェアして食べるに限ります。 そのようにしました。 定番のマルゲリータはモチモチの生地にトマトソースとチーズのバランスも良く、絶品でした。 初めて食べるマリナーラはニンニクの風味豊かでこちらも美味しく食べられました。 どちらがいいかというと……決められません(笑)。 2人以上で行ってシェアして食べるよりなさそうです。 またぜひ、行きたいと思います。 2人以上で。
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【人生最期の食事を求めて】究極、あるいは頂点、あるいは偏愛ピザ。 世界三大料理と言えば、中国・フランス・トルコを指すが、日本人にとって最も身近な西洋料理は、おそらくイタリア料理だろう。 その中でもピザは、コロナパンデミックのずっと以前から住宅のポストにもしばしば投込チラシが投函され、何気ない時に思わずピザを注文するという習慣が根づいている。 投込チラシに整然と並ぶラインナップは、深夜であろうと休日であろうと、不意に我々を誘惑しピザの迷宮へと誘うのだった。 日本におけるピザ文化は、おそらくこのようにして浸透していったのだろう。 そもそも、ピザは発祥はイタリアではなく古代エジプトに起源するという。 メソポタミア文明によって小麦と水を使用した食文化が発展し、次第に世界各地にまで広がり、16世紀のイタリアにおいて独自の進化を遂げた。 トマトやモッツァレラチーズを用いたことによって、ピザはイタリア料理として確立し今に至る、というのが有力のようだ。 そのピザ文化を転覆するかのようなピザ専門店を知ったのは、2023年の春が過ぎ去る日であった。 閉店してしまった店の朽ち果てた壁。 重苦しい雲から降り落ちる冷たい雨の雫。 そんな雰囲気と天候が、札幌都市部から離れた住宅地と工場が入り乱れるそのエリアをどこか物悲しい寂寥感に包み込んでいた。 13時をとうに過ぎていた。 その中で、他の店と比べるとどことなく瀟洒で大人しい印象を放つ店のドアが少しだけ開け放たれていた。 そっと中を覗こうとすると、会社員風の若い男女が財布を片手に店を出てきた。 「すごくおいしかったね!」 という会話が私の耳元を風で靡くように駆け抜けていった。 私の中でピザへの期待が膨らんでいくのは当然だ。 カウンター席もテーブル席もほぼ埋まっているが、どうやらまもなく席が空くことは確実なようだ。 10分ほど待つと女性スタッフにカウンター席に最も奥に案内された。 目の前には炎が揺らぐ窯と寡黙にピザを練り、窯の前で作業するシェフの姿が映っていた。 メニューを見た。 ランチメニューがあるわけではなく、 「マルゲリータ」と「マリナーラ」の2択しかない。 飲み物においても有料のミネラルウォーターや炭酸水、ジンジャエール、ビールというい選択肢で、コーヒーも扱っていない。 そこにこの店のピザに賭ける並々ならぬ想いが透けて見えるような気がした。 ともあれ、様子を窺うように「マリナーラ」(1,000円)とミネラルウォーターを注文した。 さっそくシェフは作業に入った。 その細身から繰り出される繊細で丹念な手作業を目前で見守ることのできる席は、なんと優越的なことであろう。 すぐさま窯に入れられたピザは妖艶な炎に包み込まれ、徐ろに変幻していく。 その様子を観察し、窯から取り出すタイミングを、もちろんシェフは見逃すはずもない。 テーブルに置かれた皿の上で、それは憤怒の形相で燃え盛る溶岩のように眩しいほど鮮烈な朱を放っている。 私は一瞬凝視したままその全貌を見守った。 この店のマリナーラは、トマトソースとニンニク以外の何物も見出すことのできない究極の簡素な構成によって成立し、それ以外を受け付けないのだ。 かのレオナルド・ダ・ヴィンチは言った。 “シンプルさは究極の洗練である。” 素材自体の旨味を引き出すために、まさに究極の洗練にまで行き着いた結果であろう。 ひたすら唸りながら食べていると、目の前の厨房からシェフが話かけてきた。 「うちは、オリーブオイルを使わないんですよ」 それはどういうことを意味するのだろうか? 私が不思議がるのを即座に打ち消すようにシェフは続けて言った。 「オリーブオイルを使うと素材自体の味がしなくなってしまうんで、サラダオイルを使っているんです」 テーブルの上にタバスコも置かれていない理由は、シェフの目指すピザの理想の追求だったのだ。 なるほど、焼き焦げた小麦の生地、トマトソースの酸味、ニンニクの風味が三位一体となって一つの調和を形作り、これまでに食べたことのない味に辿り着いた、そんな想いに駆られるのだった。 矢継ぎ早にピザは口の中で消えてゆく。 そうなると「マルゲリータ」(1,200円)は必然的な注文である。 シェフは汗を拭いながら同じ所作を繰り返し、再び皿が目の前に置かれた。 今度は、トマトソースとチーズとバジルという三位一体の登場に心踊った。 蛋白な生地の旨味を引き出すかのように、鼻孔を仄かにたゆたうチーズのふくよかな香りと相俟って、トマトソースの華やかな風味が追随する。 このピザ体験は、初めてにして格別としか言いようがなかった。 しかも、まったく飽きることを知らないのだ。 食べ終わろうとすると、目の前でシェフが再びピザへの想いを語り始めた。 イタリアでの修行経験、ピザ生地を冷凍保存せずにあえて数日間かけて発酵させることによって旨味を引き出す手間、簡素化することによって誰も真似できない味への執念。 その技術や想いは、単にこだわりという領域を越えている。 それは、まさしくピザへの偏愛とでも言えようか? 最後に彼は静かにこう語った。 「日本一のピザを目指しています」 その穏やかな口調の中に、窯の中の火焔のように静かに燃え上がっているように、私には見えたのだった……
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小笠原章仁

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(108)
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5.0
2y

【人生最期の食事を求めて】究極、あるいは頂点、あるいは偏愛ピザ。

世界三大料理と言えば、中国・フランス・トルコを指すが、日本人にとって最も身近な西洋料理は、おそらくイタリア料理だろう。 その中でもピザは、コロナパンデミックのずっと以前から住宅のポストにもしばしば投込チラシが投函され、何気ない時に思わずピザを注文するという習慣が根づいている。 投込チラシに整然と並ぶラインナップは、深夜であろうと休日であろうと、不意に我々を誘惑しピザの迷宮へと誘うのだった。

日本におけるピザ文化は、おそらくこのようにして浸透していったのだろう。

そもそも、ピザは発祥はイタリアではなく古代エジプトに起源するという。 メソポタミア文明によって小麦と水を使用した食文化が発展し、次第に世界各地にまで広がり、16世紀のイタリアにおいて独自の進化を遂げた。 トマトやモッツァレラチーズを用いたことによって、ピザはイタリア料理として確立し今に至る、というのが有力のようだ。

そのピザ文化を転覆するかのようなピザ専門店を知ったのは、2023年の春が過ぎ去る日であった。

閉店してしまった店の朽ち果てた壁。 重苦しい雲から降り落ちる冷たい雨の雫。 そんな雰囲気と天候が、札幌都市部から離れた住宅地と工場が入り乱れるそのエリアをどこか物悲しい寂寥感に包み込んでいた。

13時をとうに過ぎていた。 その中で、他の店と比べるとどことなく瀟洒で大人しい印象を放つ店のドアが少しだけ開け放たれていた。 そっと中を覗こうとすると、会社員風の若い男女が財布を片手に店を出てきた。 「すごくおいしかったね!」 という会話が私の耳元を風で靡くように駆け抜けていった。 私の中でピザへの期待が膨らんでいくのは当然だ。

カウンター席もテーブル席もほぼ埋まっているが、どうやらまもなく席が空くことは確実なようだ。 10分ほど待つと女性スタッフにカウンター席に最も奥に案内された。 目の前には炎が揺らぐ窯と寡黙にピザを練り、窯の前で作業するシェフの姿が映っていた。

メニューを見た。 ランチメニューがあるわけではなく、 「マルゲリータ」と「マリナーラ」の2択しかない。 飲み物においても有料のミネラルウォーターや炭酸水、ジンジャエール、ビールというい選択肢で、コーヒーも扱っていない。 そこにこの店のピザに賭ける並々ならぬ想いが透けて見えるような気がした。

ともあれ、様子を窺うように「マリナーラ」(1,000円)とミネラルウォーターを注文した。

さっそくシェフは作業に入った。 その細身から繰り出される繊細で丹念な手作業を目前で見守ることのできる席は、なんと優越的なことであろう。 すぐさま窯に入れられたピザは妖艶な炎に包み込まれ、徐ろに変幻していく。 その様子を観察し、窯から取り出すタイミングを、もちろんシェフは見逃すはずもない。

テーブルに置かれた皿の上で、それは憤怒の形相で燃え盛る溶岩のように眩しいほど鮮烈な朱を放っている。 私は一瞬凝視したままその全貌を見守った。 この店のマリナーラは、トマトソースとニンニク以外の何物も見出すことのできない究極の簡素な構成によって成立し、それ以外を受け付けないのだ。

かのレオナルド・ダ・ヴィンチは言った。 “シンプルさは究極の洗練である。”

素材自体の旨味を引き出すために、まさに究極の洗練にまで行き着いた結果であろう。 ひたすら唸りながら食べていると、目の前の厨房からシェフが話かけてきた。

「うちは、オリーブオイルを使わないんですよ」 それはどういうことを意味するのだろうか? 私が不思議がるのを即座に打ち消すようにシェフは続けて言った。 「オリーブオイルを使うと素材自体の味がしなくなってしまうんで、サラダオイルを使っているんです」 テーブルの上にタバスコも置かれていない理由は、シェフの目指すピザの理想の追求だったのだ。

なるほど、焼き焦げた小麦の生地、トマトソースの酸味、ニンニクの風味が三位一体となって一つの調和を形作り、これまでに食べたことのない味に辿り着いた、そんな想いに駆られるのだった。

矢継ぎ早にピザは口の中で消えてゆく。 そうなると「マルゲリータ」(1,200円)は必然的な注文である。

シェフは汗を拭いながら同じ所作を繰り返し、再び皿が目の前に置かれた。 今度は、トマトソースとチーズとバジルという三位一体の登場に心踊った。 蛋白な生地の旨味を引き出すかのように、鼻孔を仄かにたゆたうチーズのふくよかな香りと相俟って、トマトソースの華やかな風味が追随する。

このピザ体験は、初めてにして格別としか言いようがなかった。 しかも、まったく飽きることを知らないのだ。

食べ終わろうとすると、目の前でシェフが再びピザへの想いを語り始めた。 イタリアでの修行経験、ピザ生地を冷凍保存せずにあえて数日間かけて発酵させることによって旨味を引き出す手間、簡素化することによって誰も真似できない味への執念。

その技術や想いは、単にこだわりという領域を越えている。 それは、まさしくピザへの偏愛とでも言えようか? 最後に彼は静かにこう語った。 「日本一のピザを目指しています」

その穏やかな口調の中に、窯の中の火焔のように静かに燃え上がっているように、...

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(令和7年7月26日訪問)

以前、何かのテレビで見てから行ってみたいと思っていた店。 それがピッツェリア ダ...

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