この都会の真ん中でここまで気を使って料理してくれるとは驚いた。はじめゆっくり待っていると、単品を頼んだ客にはお通しが出た。そのうち揚げたてすぐの鱧の天ぷらが出てきた。鱧の身は臭みなく油は新しくさらりとした味わい。衣が軽く揚がっていて味わいを邪魔しない。特大エビフライは名前の通りエビが大きい。衣が薄め。パン粉は細か目。エビの味がよくわかる。揚げが上手だと思う。タルタルソースは具の角が綺麗だ。今まさに作ったのか。卵とじ鍋定食は陶器の皿の中で煮えたぎっている状態で出てきた。カツの肉は十分上等、カツにしみこんだタレは味は濃いめだが塩辛くはない。ご飯と共に美味しくいただいた。どの料理も揚げ方が違うし、揚げたてを美味しい状態で出してきた。数品しか頼まなかったが、食べ終えてから少し経過した頃に次の品を出してきた。客が少なかった時だから気遣いできたのか偶然なのか不明だが、その道で頑張っている料理人が条件の中で精一杯頑張って作った料理をホールの人が美味しい状態で食べることができるよう気遣って配膳してくれたようだ。とてもそこらのレストランの気遣いではない。誰にでも勧めたい店である。ただ一つ辛かったのは車で道路に出るのが大変だったことだ。 申し訳ないことだが、どの料理も「今食べてくれ」という勢いを感じたので写真を撮るのを忘れてがっついてしまった。興味を持った方は行ってみて感想を書いてほしい。