人吉城跡(国指定史跡)は、人吉駅の南東1.8kmほどの人吉市麓町の球磨川沿いにある城跡です。日本百名城のひとつです。
元久2年(1205年)源頼朝に仕えた遠江国相良荘国人の相良長頼は肥後国人吉荘の地頭に任ぜられました。 この地は平頼盛の家臣の矢瀬主馬佑が城を構え支配する所でしたが、主馬佑を誅殺し、主馬佑の城を拡張し人吉城の基礎を造りました。築城の際、三日月型の模様の入った石が出土したため、この城の別名を「繊月城」「三日月城」ともいいます。 戦国時代になると相良氏は球磨地方を統一しますが、天正9年(1581年)に島津氏に降伏し臣従します。その後、天正15年(1587年)羽柴秀吉の九州征伐の際に奮戦するもこれに降伏、家臣・深水長智の交渉により再び独立領主として人吉城と領地を安堵されました。 慶長5年(1600年)の関ヶ原の戦いでは当初は石田三成方(西軍)に付き伏見城などを攻めますが、本戦で石田方が敗れると徳川方(東軍)に内応し戦功を挙げ、徳川家康より2万2千石の領地を安堵されました。 明治4年(1871年)廃藩置県により廃城となりました。明治10年(1877年)に起こった西南戦争では西郷隆盛軍の拠点となり戦闘が行われ、幕末に再建された建造物も全焼しました。
その後、城跡は人吉城公園として整備され、平成元年(1989年)隅櫓が復元され、平成5年(1993年)には大手門脇多聞櫓と続塀が復元されました。
人吉城は球磨川と胸川が合流する地点の南東側一帯に築かれています。 山の上に本丸、二の丸、三の丸があり、麓の相良護国神社の所に御館、人吉城歴史館の辺りに重臣の屋敷がありました。 本丸には天守は存在せず、二階建ての護摩堂(祈祷所)が設けられているだけで、二の丸に御殿がありました。 人吉城の最大の特徴は水の手の南にある「武者返し」の石垣で、江戸時代に改修されたものです。 水の手はその名の通り球磨川からの入口にあたります。
令和2年(2020年)7月の豪雨で被害を受けて、令和4年(2022年)10...
Read more☆国指定史跡、日本100名城:No.93 別称:繊月城(せんげつじょう)、球麻城 鎌倉時代に地頭として着任し、戦国時代は戦国大名として大友氏・龍造寺氏、更に島津氏に囲まれる中、激戦の九州地方を生き抜き、江戸時代も人吉藩として明治維新まで約700年存続した相良氏の居城‼️
中世期から近世まで大改修を重ねた大城郭『梯郭式平山城』、球磨川と胸川が外堀の役目をなし、他の城郭にない遺構や特色が豊富、近年は多聞櫓・長塀・角櫓が復元され胸川沿いの景観は往年の雰囲気を醸し出し素敵です😄 縄張は本丸と二の丸を「高御城(たかみしろ)」と呼ばれた「詰の城」とし、現在は相良護国神社の建つ辺りが藩主の政庁や住居となる御殿のあった「御館(みたち)」に分かれた構造、その中でも特に二の丸跡周辺の高石垣は想像以上に美しい造り、本丸跡は今まで見た近世城郭で一番狭い本丸跡かもチョツト驚いた👀‼️
【貴重な特色ある城郭遺構】 ・「水の手門跡」…球磨川沿いに設けられた水運利用の門、人吉城らしい遺構。 ・「武者返し石垣」…最上部の石材が突き出した「はね出し」技法(西洋式石垣)、五稜郭・品川台場・龍岡城など国内城郭に数例のみ。 ・「地下室遺構」…大型井戸を備えた石造りの地下室遺構2基、国内城郭では他に例がなく何のための遺構かは歴史ミステリー🤔
★人吉城歴史館★ 令和2年7月の豪雨で球磨川氾濫し浸水被害、現在も復旧工事で『休館中』歴史ミステリーの「地下室遺構」は見られません、早期復旧を願います。同じく近くの多聞櫓も見学不可。その他城内「御館跡」周辺の石垣も復旧中、所々に立入禁止区...
Read more吉城は鎌倉時代の建久9年(1198年)から建仁年間(1204〜1206年)にかけて相良氏によって築かれた山城です。当初は木造の砦でしたが、戦国期以降に石垣や長大な空堀を備えた本格的な城郭へと発展し、約670年にわたって相良氏の本拠地として機能しました。明治6年(1873年)の廃城後も城跡は残り、昭和36年(1961年)には国の史跡に指定され、その歴史的重要性が認められています。
城の特徴は、急峻な丘陵地形を巧みに利用した多重の丸馬出し構造と、石積みの技巧にあります。北側と西側は球磨川と支流の堀を天然の要害とし、東西南北に伸びる斜面には三つの丸・二の丸・本丸を配した輪郭式山城の典型を示します。本丸の土塁上には武者返しと呼ばれる出枡形状の石垣が残り、敵の侵入を防ぐ巧緻な防御施設として知られています。
現在は「人吉城公園」として整備され、城跡らしい石垣や空堀を散策できるほか、平成元年(1989年)に木造復元された隅櫓や大手門・多聞櫓(1993年復元)も公開されています。平成17年(2005年)には城の歴史を紹介する人吉城歴史館がオープンしましたが、令和2年(2020年)7月の豪雨被害に伴い一時休館し、令和6年(2025年)7月にリニュ...
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