坂東観音霊場23番札所佐白山正福寺(佐白観音さま)をお詣りします。ご本尊さまは平安時代末期に造立された秀麗なお姿と言われる十一面千手観音さまですが秘仏とされ毎年4月17日の春例大祭の日のみにご開帳されます。この寺の開基は飛鳥時代とされますが、鎌倉時代前期に豪族笠間氏の庇護を受け笠間城の祈願寺として以後400年間繁栄します。しかし安土桃山時代の天正18年(1590年)笠間氏が宗家の宇都宮氏に滅ぼされると寺勢も衰えます。殊に明治初期の廃仏毀釈の時代に焼き討ちを受け仏閣は延焼しご本尊さまも辛うじて近隣の寺院に難を逃れました。ようやく現在の地に仮本堂が建てられたのが昭和5年で寺名も観世音寺と改められました。その後平成24年に寺名が正福寺と元に復しました。今日はJR水戸線笠間駅で下車しました。ガイドブックでは茨城交通のバスがあるはずですが、駅前で尋ねるともうその路線は廃止されたとのこと。22番札所の佐竹寺の時もそうでしたから茨城のバス路線はだいぶ減っているようです。なかなか予定通りには行かないものです。本日はもう一ヶ寺24番の雨引山楽法寺まで打つ予定ですのでやむを得ずタクシーを拾いました。タクシーに待ってもらい境内に入ると他に参拝者の方は誰もおらず閑静な霊場の雰囲気でした。水屋で手口を清め、本堂に入りますが本堂にも人気はありません。お賽銭を捧げ般若心経と十句観音経を読みます。納経所には「チャイムを押してください。」と書いた紙が貼ってありましたので釦を押すと暫らく経ってから女性の僧侶が現れました。「上がってください。」と言われましたので堂内に上がり納経を願いました。僧侶は手早く墨書押印して下さり、納経帳に向かって合掌し十句観音経を唱え、次に「南無観世音菩薩」を3回唱えて下さいました。納経所で十句観音経を唱えて下さったのは札所巡りを始めてから唯一の経験でしたし、何よりそのお声がとても優しい声で、私には観音さまが読経して下さったように感じ、思わず合掌してしまいました。タクシーに戻る道すがら今日は観音さまに励まされたように思え、ほっこり...
Read more坂東三十三ヵ所観音霊場の参拝でお伺いしました。 真言宗系(普門宗)の単立寺院で佐白山正福寺といい、霊場二十三番札所になります。 正福寺の創建は白雉二年(651年)で当地の狩人である粒浦(つうら)氏という人物が霊木をもって千手観世音菩薩像を仏師に刻ませ祀ったことが始まりといわれます。 お寺のある佐白山は石垣の山城として知られる笠間城跡ですが本来は正福寺の寺領域だった場所です、鎌倉時代に徳蔵寺(巨刹)との寺領を巡り争いを起こすようになり正福寺は鎌倉幕府の有力御家人である宇都宮頼綱に援軍を要請しました。 宇都宮頼綱は養子の塩谷時朝に正福寺の助力を任せましたが、その塩谷時朝は佐白山の麓に館を築いて徳蔵寺の攻撃拠点としました。 この事が禍いとなって塩谷時朝は正福寺を襲い堂宇を焼き払い佐白山に笠間城を築いて正福寺と徳蔵寺の両方の寺領を占領してしまいました。 その後塩谷時朝は姓を笠間と改めて十八代続く笠間氏の祖となる、塩谷時朝はその後亡くなった僧侶たちの亡霊に悩まされたため観音菩薩に懺悔し観音堂を建立したといいます。 更に幕府から勝手に笠間城を築いた罪で咎められることになりましたが、観音菩薩の霊験によって助けられたため正福寺への信仰を篤くするようになったといわれます。 正福寺は笠間氏の庇護を受け観音霊場として隆盛しますが、戦国時代末期に宗家の宇都宮氏と激しく対立し滅んでしまう。 正福寺は何とか法灯をつなぐが明治初期の廃仏毀釈の法難は激しいもので山頂の堂宇は全て破却されてしまった。 信心厚き信者の手で本尊と脇仏は難を逃れ、昭和5年に現在の地に観音堂(本堂)が建立され難を逃れた尊像も60年の時をへて佐白の地に帰還することができた。 昭和58年に単立寺院(普門宗)となり寺号を「観世音寺」と称したが平成24年に古より続く寺号の「正福寺」に復した。 本尊の千手千眼十一面観世音菩薩像は鎌倉初期の作とされ平安後期の特徴を伝える秀作である。 秘仏であるが毎年四月十七日の縁日には御開帳されそ...
Read more御縁があって、1年前こちらで愛猫の供養をお願いしました。
正福寺さんからは離れた地域に住んでいるため、埋葬はお願いせずお骨と愛用品の供養をしていただきました。 動物ですので、供養は本堂ではなく社務所で執り行われますが、社務所の観音様を介して本堂のご本尊様に来ていただくことや、馬頭観音様のお力をおかりして愛猫が地獄に落ちないように、また来世も平らな世界に生まれ変わって幸せになれる事を祈ってお経をあげることなど、庵主さまがひとつひとつ丁寧に説明してくださいます。 読経に込められた優しい言葉の数々に涙しながらの供養となりました。
よく聞く『虹の橋のたもとで待っていてくれる』というお話しも癒しになりますし待っていて欲しいとも思います。ですが、今回こちらで供養していただいたことで、うちの子はもう新しい命を生きているかもしれないと考えるようにもなりました。 溺愛していたが故に、もしもの時は何年泣き暮らす事になるんだろうと不安にも思っていましたが、こんなふうに穏やかに見送ることが出来たのは正福寺さんのおかげだと思っています。 亡くなって1年、思い出して寂しく思うときもまだまだありますが、可愛かったね!いい子だったよね!と笑いながら話すことの方が多いです。
今はペット供養もお寺や業者によって様々な方法があるようです。納得の行く供養の仕方も人それぞれかと思いますが、私はこちらにお願いしてよかったです。 急な電話相談から供養まで、丁寧に対応していただき本当にお世話になりました。 優しく頼りになる庵主さまと、7年間毎日癒しをくれた愛猫に感謝😺🙏。
⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯ 1年経ち、先日お礼参りに伺いました。 お寺の猫ちゃんが社務所に入るところから一緒についてきてくれて、最後はお見送り...
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