中華そば 浅月 本店 (岡山県岡山市/最寄駅:岡山)
JR岡山駅西口から徒歩5分、奉還町商店街にある昭和23年(1948年)創業の岡山で最も古い中華そば屋「浅月」。
岡山ラーメンのスタンダードといわれる豚骨醤油中華そばの源流と言われるお店。戦後まもなく関西から岡山に移り住んだ創業者の上山政治さん・ハルエさんが、当時珍しかった中華そばで商いを始めたのがきっかけ。
知り合いのつてで豚骨を調達し、滋養を求める当時の人々のためになるべく濃い出汁をとれるよう、豚骨を砕いて長時間煮込んで白濁させるという工夫をした結果、岡山ラーメンの特徴である濃厚な豚骨醤油スープが出来上がり、身も心も染み入るスープで人気を博した。
その後、「浅月」を手本にし、多くのラーメン職人が後に続いたことで、岡山に豚骨醤油ラーメンが広まっていったそうだ。現在は三代目の柳原基秀さんが老舗の味を継承している。「ミシュランガイド京都・大阪+岡山2021」で「ミシュランプレート」を獲得している人気店。
お店の向かいには昭和25年(1950年)創業で「浅月」と同じく岡山ラーメンの最古参となる老舗ラーメン店「冨士屋」もあるので、お腹の余裕があれば食べ比べもおすすめ。
この日は8月の平日13時頃に訪問。外に並びはなかったが店内は満席で、ちょうどお会計で退店するお客さんと入れ替わりでテーブルへ案内。
お店は奥に細長い造りでカウンター席はなくテーブル席が並び、奥には小上がりのお座敷がある。4人掛けテーブル4卓、お座敷は6人掛けのテーブル4卓あり、全部で40席ほど。券売機はなく口頭注文、食後会計。支払いは現金のみ。
メニューは中華そば(850円)をベースに各種トッピング付きのラインナップ。ラーメンにトンカツをトッピングした「カツそば」(1200円)も人気で、こちらの「浅月」が元祖と言われ、岡山のご当地ラーメンとして広まっている。
●カツそば 1200円 中華そばのスープの出汁は豚骨や豚皮、うるめイワシの削り節、昆布、りんこ、たまねぎ、にんにくを長時間強火で煮込んだ濃厚な仕上がり。二段階に分けて漉すのが特徴で、最初の出汁は色が薄く、さらに材料を追加して漉すことで色が濃くなっていくそうだ。
カエシ(醤油ダレ)はチャーシューを炊いた特注の醤油とみりん、そこへラードを加えている。色味はこげ茶を薄くしたような黄土色で、甘みと旨味のバランスのよい味わい。表面に浮かぶ油は少なめなので、コクはあるが後味はさっぱりしている。
麺は自家製の中細ストレート麺でのど越しが良く、濃厚なスープがよく絡む。テボ(かごザル)を使わずに、大釜で泳がせるように茹でて平ザルで湯切りするのが老舗ならではの風格。チャーシューは豚肩ロース肉で、焼き色をつけてタレに漬けて炊くことで、肉の旨みと脂の甘みが堪能できる王道のチャーシュー。
トンカツはキメの細かいパン粉でサクサクとした歯触り。スープに浸して食べるのも美味しい。お肉の厚さ5㎜ほどで、お肉よりも衣の方が厚みがあり駄菓子のカツみたいな味わいがある。岡山は「デミカツ丼」というご当地グルメもあるようにトンカツ好きな県民性らしく、手頃なラーメンに庶民のごちそうだったトンカツを乗せて豪華な気分を味わったのが、トンカツラーメンが生まれたきっかけだそう。
●天むす 1ヶ...
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今回は急な用事での帰省で、一泊二日の滞在中の行動も未定の部分が多かったため、事前リサーチもしておりませんでした
朝、自宅を出発し、飛行機、電車を乗り継いで15時過ぎに岡山駅に到着 ホッと一息ついたところで、タイトな乗換スケジュールで食べそこなっていた昼食を摂ることに
岡山駅から歩いてすぐに行ける範囲で、と記憶をたどりながら、西口から奉還町商店街方面へ、スーツケースを引っ張りながら向かいました 学生時代に毎日のように利用していた西口は、すっかり様変わりしましたが、駅から少し離れると、そのころから変わらぬちょっと寂れた町並みのままで、懐かしさがこみ上げてきます
そんな思い出をたどりながら向かったのが、「浅月...
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