昔はちょっと贅沢しようかな、と思う時に利用させてもらっていたが、もう10年ほど足を運んでいなかった。本当に久しぶりだった。 駐車場が少し増えていたことがありがたかったが、やはり近隣でも人気のお店なのか、昼食時はなかなか空きがなく、ギリギリ1台入れ違いに空いたスペースにどうにか停めることができた。 店内は、全く変わってなく、平成もしくはそれ以前からのレトロな雰囲気がある。詳しく数えてはないが1Fのカウンター十数席ほど、カウンター後ろの座敷は5、6テーブルほどか。ただ、客席からそのまま見える厨房も座席も広めで、圧迫感は感じない。 昔は広い2階席もあったので、今回は見えなかったが今もおそらくあるのだろう。

切り盛りしてる店員さんは代替わりしているのかもしれないが、若い方も数人いらっしゃった。ただ、接客は相変わらず声の大きいおばさまがこちらどうぞーと、客が席を選ぶ自由がないのは昔からなので理解している。

定番のとんかつ定食を頼んだが、目の前で揚げたてのとんかつがサクサクと包丁で切る音と手際が見られるのは味わいがある。 肝心の味は、私の舌がボケていなければ、本当に昔記憶していた味そのまま。いい意味で何も変わってなくておいしい。カツが程よい温度なので口の中で肉のうまみが溶け出す。肉と衣の密着性も良くて、衣がボロボロと剝がれたりはしない。味噌汁は昔から盛りすぎ感があるのと、猫舌の私には熱すぎたのだがこれも変わっていない。でも、美味しさには変わりがなかった。 また付け合わせの白菜の漬物が相変わらずダイナミック。輪切りと言うか円柱状で出てくるが、これも私は好きだった。

一番変わったところは･･･残念ながら価格。自分は同じ定食が1300円くらいのころまでの記憶しかないが今は1700円。家庭用の油でさえ結構な値上げがされる今、原材料の高騰の影響はどうしようもないことなのかもしれない。もちろん原因はそれだけではないだろう。 ただ、また来週来ようかな、という価格ではなくなってしまったことは寂しくもあり残念である。 ごちそうさまでした。