小田原城 別名、小峰城、小峯城、小早川城

城の形式　戦国時代〜安土桃山時代・平山城と山城のハイブリッド、江戸時代・平山城

天守閣　複合式層塔型３重４階

日本１００名城、第２３番目

小田原城では、戦国時代〜江戸時代、そして近代までの歴史を紹介しましたが、ここでは、戦国時代の小田原城をさらに深堀してみましょう。 そして、豊臣秀吉公が小田原征伐時の小田原城がどれくらいの規模だったのかも深堀しましょう。

・始まりと戦国時代 明応４年（１４９５年）伊豆国（現在の静岡県伊豆半島全域）を支配していた、伊勢平氏流の伊勢新九郎盛時（＝北条早雲）が小田原一帯を支配していた大森藤頼から小田原城を奪い大幅に拡張した。早雲公の本拠地は韮山城にあり、小田原城を本拠地にしたのは早雲公の嫡男北条氏綱が最初と言われています。

北条氏綱が家督を継いだのは永正１５年（１５１８年）もしくは翌年の永正１６年（１５１９年）とされている。以降、氏政、氏直、氏照と北条５代にわたり小田原城を居城とする南関東を掌握し、小田原が政治の中心となる。

永禄４年（１５６１年）北関東において北条と越後（現在の新潟県）の上杉輝虎（後の謙信）公が侵攻を開始し小田原城周辺で、激しい戦いになります。歴史資料によると上杉軍は１１万３千人からなる大軍勢を率いて小田原城を包囲。１か月にもわたる籠城戦で上杉軍の猛攻を凌いでいる。といわれてはいるが、実際は１０日ほどで、１ヶ月という数字は後で脚色されたものでした。

永禄１１年（１５６８年）、今度は甲斐国（現在の山梨県）の武田晴信公（＝信玄）が駿河国（現在の静岡県）の今川氏に侵攻を開始します。北条氏は天文１３年（１５４４年）に北条氏は武田氏と結んだ甲相同盟を破棄し、北条氏は上杉家て越相同盟を結び武田軍と対峙します。

晴信公はこれに対し、北関東における国衆を動員して北条氏に圧力を加えます。さらに永禄１２年（１５６９年）に北条領に侵攻が開始される。このことにより北条氏は小田原城の縄張り強化と大規模な総溝を作り城に大規模な拡張を行う。

永禄１２年（１５６９年）の武田侵攻後に改修工事が実施され、三の丸大普請、土塁と堀が主体となる三の丸外郭を充実して、新たに外周に三の丸外部を構成して、山岳部に外郭を構成します。

天正１１年（１５８３年）もしくは天正１２年（１５８４年）に北条氏照の屋敷を大改修した大要塞ともいわれる小田原城に北条氏照の屋敷を入れるために、城の敷地内にあった寺の寺領を買収し、天正１３年（１５８５年）から戌歳大普請と乙酉大普請を行い、本丸、二の丸、三の丸を主郭から離し、それぞれに山地と融合させ、山城を意識させた。

天正１５年（１５８７年）、天正１７年（１５８９年）〜天正１８年（１５９０年）にそれぞれ亥歳大普請、相府大普請、寅歳大普請を行っている。この大普請は安土桃山時代に豊臣秀吉公による天下統一の大仕上げとして行われた小田原征伐による備えで、支城、城下町、農村を全て城内に入れ、豊臣軍との全面対決に挑む。

実際に徳川家康公、佐竹義重、宇都宮国綱や、関東の大名や、伊達政宗等の有力大名など数十万の総攻撃と、圧倒的物量、圧倒的物資により、関東各地の北条支配の城、支城は各個撃破され、豊臣秀吉公の得意戦術の兵糧攻めより、３ヶ月の籠城戦で無血開城させる。

戦国時代〜安土桃山時代の小田原城は、小田原市のほぼ全土が城と考えられていまして、酒匂川、狩川、早川に囲まれている範囲、八幡山、城山公園、小田原高校、相洋高校、関東学院大学の湘南・小田原キャンパス、八幡山丘陵、天神山丘陵、谷津丘陵、早川地区、緑地区に現在の小田原城、小田原駅周辺と、海岸全てがすっぽり入ってしまう規模でした。

現在でも城山公園周辺は、写真でも紹介していますが、小田原高校、相洋高校、関東学院大学の湘南・小田原キャンパス、城山公園周辺、谷津地区、緑地区には水堀、土塁の跡がありまして、かなりの迫力は垣間見えます。

アクセス ＪＲ東海道・山陽新幹線、ＪＲ東海道本線・上野東京ライン・湘南新宿ライン、小田急線、伊豆箱根鉄道大雄山線、箱根登山鉄道、小田原駅より徒歩１０分〜１５分。かるいハイキングになります。