1961年に開館したアントニンレーモンド設計のホール。折板の不整形折面架板構造によるデザインで特徴的な外観を持つ。 群馬交響楽団の定期演奏会をはじめとして、歌舞伎、能、オペラ、バレエ、楽団コンテスト、コンサート等開かれている。 私が学生だった頃、真しなやかに噂されていた話をひとつ。当時、高崎市に身分不相応な物が3つあるとされた。 ひとつが高崎経済大学。公立の経済学部は珍しく、市の財政規模に釣り合っていないとされたよう。次ぎが、群馬交響楽団。田舎の地方都市が運営できるはずがない、とされた。そして、最後が、この群馬音楽センター。斬新的なデザインとホールのクオリティーの高さが地方都市の規格を超えていた、ということらしい。 真偽はともかく、そんな話で盛り上がっていた記憶があります。それはさておき、私が一番印象に残っているのは、高校2年生の時に開かれた、学校主催の映画鑑賞会です。上映されたのは、エリア・カザン監督の「草原の輝き」。世界大恐慌を背景に青春と家族を真摯に描いた青春悲恋映画でした。突拍子も無い事が起きたり派手なアクションシーンがあるわけでもない、一組の 不器用ながらも誠実な男女の日々を克明に描いた作品でした。ナタリーウッドが可憐で美しかった記憶がありました。ただ、何でこんな映画、高校生に見せたってしょうがないじゃないか、という想いはありました。この映画を鑑賞会に選んだ人の真意は計りかねていました。その人の真意がおぼろげながらも解りだしたのは、十年以上経ってからでした。読書と同様に映画もまた、年月と人間の成長が必要だとわかりました。なので、群馬音楽センターには若...
Read moreGunma Music Center Antonin Raymond Takasaki,JAPAN 1961y
群馬音楽センター アントニン・レーモンド 群馬県高崎市 1961年
アントニン・レーモンドの、そして日本のモダニズムの代表作。 鉄筋コンクリート折板構造でなにかいきいきとした有機体のようなフォルム。その地をはうような重心の低さは、となりに高崎市役所の高層棟が立ったことで不思議なコントラストが生まれている。 ホールの正面にある前庭も美しい。 2019年にこのセンターを継承する高崎芸術劇場が竣工した。
2022年9月撮影
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Read more施設利用料支払の為に「今から伺います」と電話した時(間違えて事務局のある群馬音楽センターではなく、ホールの管理室に電話してしまった様です)も、(部署同士の連絡をすぐ取ってくださったようです)私が群馬音楽センター事務局窓口に着いた時には手続き書類などがカウンターに用意されていて、驚くとともに頭が下がりました。支払を終えて帰るときも、対応された方以外の執務をしていらっしゃる他の方まで手を止めて挨拶してくださいました。私の職場も見習いたいと思います。 シンフォニーホールの方にコメントしましたが、スタッフ皆様のきめ細かな日々の管理、地域の皆様の丁寧で良識ある使い方が感じられました。隅々まで行き届いた佇まい、古くて良い施設だと思いました。このままもっと年を重ねて、この街の歴史が見えるような、ヨーロッパの建築物のようになって...
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