Irie Kazuko Silk Road Museum — Attraction in Tokyo

入江先生は1969年頃、自分が在籍していた小学校で図工の臨時教員をされていました。美術クラブの顧問もされていて、小6の自分はその部員でした。ある時、読んだ本のイメージを絵にするという画題が与えられ、生徒たちは思い思いに絵を描きました。自分はキップリングの「ジャングルブック」をテーマにしようと思いっ立ったのはいいのですが、思いに画力がとても追いつかず悩んだ挙句、途中まで描いた絵の上に水をこぼしてしまい、ジャングルがまだら模様になってしまいました。ところが、それを観た入江先生は「面白い！」と思われたようで、「これ、あんたが描いたの！？今度児童画展があるから、ぜひ描き直して出品しなさい。私が申し込んでおくから」と、大いに推薦して頂きました。私は入江画伯に認められた！と、おおいに張り切って描き直し、今度は水をこぼすこともなく、「きれいに」仕上げました。ところが、その何の変哲もない凡庸な児童画を観た入江先生は、「なんだあ」と落胆されてしまいました。もちろんその絵が入賞するようなこともありませんでした。丁度入江先生がシルクロードを旅行された直後のことでした。時間があれば図工準備室という名のアトリエに籠って制作に励んでいた先生のお姿を懐かしく思い出します。いい時代でした。謹んでご冥...

１００歳を超してなお創作に取り組む入江一子氏の個人美術館。シルクロードなどを訪れて描かれた絵画は、どれも暖色系で柔らかな印象。個人の小さな美術...

阿佐ヶ谷駅から歩いて5分ほど、 展示してある作品数は少ないものの、 間近でガラスケースもな...