こちらの博物館には仙石秀久所用と伝わる具足が展示されています。兜は上端を折り曲げて縄で束ねた藁の編笠をかたどったというとてもユニークなものです。そしてもう一つ、松平信一所用の具足もあります。この具足の兜はミミズクの羽角をかたどっています。私はこれをあるマンガで知ったのですが、そこではこの兜が「ネコミミ」の兜としてネットで話題になったと描かれていました。しかしなぜこの甲冑がここにあるのか不思議に思っていましたが、展示を見ていたら、それは仙石家に代わって上田城に入ったのが松平家はこの信一の子孫だったからでした。まさか上田でネコミミ(本当はミミズクですが)の兜に出会えるとは思ってもいなかったのでとても嬉しかったです!甲冑ファンの方はこの二領の鎧を観るためだけでも訪れる価値のある博物館だと思います。 赤松小三郎に関する展示もありました。正直言って私はこの人については全く知りませんでしたが、説明によると幕末の洋学者、西洋兵学教育者で薩摩藩で兵学などを教えていたのですが、最期は桐野利秋に暗殺されたそうです。薩摩藩で兵学を教えていたのにどうして桐野利秋に暗殺されたのか?その辺りの説明が無かったのでできれば説明してほしいと思います。 二階には明治から終戦直後ぐらいまでの史料が展示されていました。中には戦時中に販売されていたタバコ「響」も展示されていました。余談ながらパッケージをデザインしたのは三越や地下鉄のポスターで有名な杉浦非水です。 他にも世界で初めて人工ガンの発生に成功した山極勝三郎博士の記念室もあります。 建物は少し古そうですがこんな感じで小さいながらもとても見どころの多い素晴ら...
Read more5年前に訪問して、「写真撮影一切不可」に不満を持っていたけれど、今回訪れてみると、だいぶ条件が緩和されていたので、評価を変えました。 下記に、以前書いたレビューをそのまま残しておきます。
多分なる主観をもって評価させてもらえば、展示の質は悪くないのに、写真撮影一切禁止、という一点が残念である。 ほかの博物館の口コミにも書いているのだが、フラッシュを焚いて展示品にダメージを与えるような愚行は論外としても、個人的なメモとして、またその施設の素晴らしさをSNSなどで広く伝える手段として、現代で写真を許さないというのは、アナクロニズムだと思う。著作権もないものを、なぜ撮影させないのか、理解に苦しむ。たぶん、惰性である。役人にはよく考えてほしい。
本館は江戸期以降の展示で、別館の方に、真田家に関する資料が集められている。後者の入り口には、「乗り物に酔いやすい方はお気をつけください」と注意書きのある、金のかかったVRシアターもある(確かに、当方は少し気持ち悪くなった(笑))。 300円なら、入って損はないであろう。ミュージアムショップもあるが、土産物は面白いけれど、独自...
Read more訪問日:2024/10/08 博物館の建物は「蚕室造りををかたどってできた」とガイドマップ。絹糸の生産がここでは盛んだったようだ。
展示は、ここを支配した藩主、仙谷家及び松平家の遺品から始まる。その後も、戦国武将に関する展示や解説が結構あるが、蚕に関する展示は意外とあっさり終わった。あまり理解はできなかったが、ここら辺は桑畑が多かったのか。気候的に蚕を育てるのに適していたのだから、 養蚕が盛んだった、という推測にとどめておく。
博物館は別館へと続く。ここでは真田家を中心とした展示。VR映像展示までつく手厚さ。ガイドマップやこうした展示の手厚さから察するに、上田では今も戦国武将の真田家の評価が非常に高いようだ。
どうやら、真田家が上田の城主の時代、どういう経緯かは知らないが2度も徳川家の大軍を押しのけたらしい。
一方、真田家の勢力図に関する解説を見て私は驚いた。織田信長の勢力や甲州武田家の領地に比べ、真田家は上田周辺の小さな土地にしか持っていなかった。
そして、時の勢力に応じて、ある時には織田氏、ある時には...
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