皆さんはニース料理って食べたことありますか? イタリア寄りのフランスにあたり風光明媚な土地と一年を通じて降水量が少ない温暖な気候のため郷土料理は、こってりしたクリームを使ったものよりも、さっぱりとオリーブオイルを使うものが多い特徴があるようです。代表的なのはニース風サラダやラタトィユなど聞いた事がありますよね。今日は広島旅行で行った広島東白島にあるフランス・ニース料理がいただける「L'UHIVERS リニュベル」さんをご紹介します。
このお店は広島の自然農法のお野菜と瀬戸内の旬の魚を中心としたコースに加え2023G7サミットで首脳陣が食べたとされる幻の「比婆牛」がいただけるとあったので今回【アップグレードコース】を予約させていただきました。
今井シェフは日本で修行を重ねた後渡仏され、ミシュラン一つ星店フレンチ『リュニベル本店』で研鑽を積みシェフのクリスチャン・プリュマイル氏の味に感銘を受けて2016年にその志を受け継いで 故郷の広島の地に開業されました。 地元ではテレビや雑誌にも出演掲載される有名店のようです。
店内はシェフの雰囲気に合う優しく癒しのあるナチュラルな雰囲気、カウンターとキッチン側をフラットにした手元が見えるライブカウンターと 昨年の広島G7サミットを手掛けた「マルニ木工」のHiroshimaアームチェアを採用しているそうでもう感激、加えてその時のG7サミットのワーキングディナーで出された幻の『比婆牛』が味わえるなんて心が躍ります。
先ずはお口はじめとして紫波町のとうもろこしの冷製スープ。 とうもろこしと水と塩二郎の塩だけで作ったえんみが際立たせるとうもろこしの甘みが夏を感じさせます。 生でいただく小鰯のヴィネガーマリネも涼やかで陶芸作家佐々木しずさんの器が真っ白な花のようで女性の心をくすぐられました。
リニュベルさんのスペシャリテは「ロワイヤル」(魚介の洋風茶碗蒸し)で今回は八千代のスッポンが使用され暑い中にぴったり。 しかも養殖場から逃げ出したという野生み溢れる元気なスッポンだそうでこれは滋養強壮がスープが溶け込んだスタミナたっぷりの茶碗蒸しでした。
特筆すべきはメインの入荷困難の幻の「比婆牛」のシャトーブリアン。 じっくり3時間火入れされきめ細かな肉質と噛むたびに溢れる肉汁、寄り添う塩二郎のわら塩で一点の曇りも感じさせない味に感動して思わず身悶えてしまうほどの美味しさでした。
これは一生に一度でいい、是非味わって欲しい味です。
コース集大成とも言える7品目のリゾピラフでは今回コースで使われた野菜魚肉全ての食材から出汁をとるという正に今井シェフ自身のテーマでもある『ゼロウェイスト・リディユース』が体現され、地元広島に送る地消地産の愛情と食品ロスに向き合うサステナビリーに貢献する素晴らしいものだと思います。フレンチ独特の重さがないのでとても食べ易いコースなのも嬉しかったです。
野菜やお肉や魚の生産者さんの話をする今井シェフの瞳はキラキラと輝いて広島を愛する真っ直ぐな志しが伝わりこちらまでほっこりとした気持ちになりました。 広島でのフレンチにお勧めできるお店です、希少性の高い幻の「比婆牛」を是非食べてみて下さい。 おいしかった、ごちそうさまでした。
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【アップグレードコース】¥20,000(税込・サ別)+ハーフペアリング¥8,900
・お口はじめ ・イサキ ・すっぽん ・貝 ・マハタ ・比婆牛 ・リゾピラフ ・チョコ ・すもも ・小宇宙プリン ・コーヒー又はハーブティー
店名: L'UHIVERS リニュベル : 広島県広島市中区東白島町7-3 (予約は食べログから取れました)
水・木・金・土・日・祝日・祝前日・祝後日 12:00 - 15:00 L.O. 料理12:00 18:00 - 22:30 L.O....
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夜に訪問
場所は広島市内中心地から一番近い 高級住宅街の白島町エリアにあります。 白島町のバス停から徒歩1分ぐらいで 電車(JRやアストラムライン)の駅からも 徒歩圏内で行けるあたり。
で、このお店だけど フランス・ニース地方にある ミシュラン一つ星レストランの このお店の店名の由来ともなってる 「リュニベル」にて修行をした後に、 地産地消のフレンチレストランとして ミシュランガイドにも掲載された 1日2組限定の人気のフレンチレストラン ってことで、事前に予約して伺う。
頼んだのは、 冬の贅沢コース 20,000円
出てきたメニューの感想は以下
①海老 島根で獲れた白エビをタルタル仕立にして その上からカラスミをかけてるとの事。 食べてみると、、、白エビの甘みが凄い! そこにカラスミの塩気が合う!!!
②蟹 島根のタラバガニにカブのポタージュらしい。 食べてみると、、、 カブのポタージュにイクラの塩気、 そこにハーブのアクセントがきて その風味を全てタラバガニが吸い上げて めちゃくちゃ美味しく仕上がってる!
③縞鯵 アジを玉ねぎ、ペッパー、大根であえて その上にキャビアをのせたものとの事。 食べてみると食感の組み合わせが絶妙!! そして塩分控えめのキャビアが出す コクがまた素敵過ぎる!!!
④白子 こちらは島根産タラの白子を使った 洋風の茶碗蒸しとの事。 で、食べてみると、、、 まず白子が激ウマ!!!!! そして中に入ってるキクイモの土っぽさが 白子の海な感じと合わさって 凄い融合した美味しさになってる!!
⑤カマス カマスのフリットの下に ヤーコンのピュレを敷いて 宮城県産のウニをのせた一品。 まずフリットの味付けが最高過ぎる! そしてウニがまた激ウマ!!! さらにピュレも含めたソースも旨い!
⑥メヌケ メヌケ(赤カサゴ)の焼き物の下に リゾットを敷いて、魚介のソースを入れて 菜の花と一緒に食べる一品との事。 食べてみると皮のパリパリ感と 脂のりまくりなメヌケの旨み、 それをまとめ上げるリゾットとソースが 一体となって口の中で美味しさが完成される! これは、、、めちゃくちゃ旨い!!! ちょっと感動レベル...
⑦比婆牛 比婆牛のヒレ肉を低温調理で 3時間ゆっくり火入れしたものとの事。 食べてみると、、、めちゃくちゃ柔らかい! そして噛めば噛むほど旨味が溢れてくる! 、、、凄いな比婆牛。 そしてこの火入れも凄すぎる!!
⑧チョコ チョコレートのムースリーヌとの事。 濃厚でなめらか、、、これは凄い!!! こんな美味しいチョコはなかなか食べれない...
⑨果実 幻の高野りんごのムーンルージュを使った 創作のスイーツなんだけど、、、 パリパリ、サクサク、ザクザクと いろんな食感と甘さが合わさって 最高のスイーツになってる!!! これ、、、激ウマ!!
⑩小宇宙(リュニベル)プリン フランスにあるリュニベル本店でも出してる ピスタチオのプリンとの事。 食べてみると、、、凄いピスタチオ。 この濃厚さでフランスを感じる一品! ◼︎◼︎◼︎総評︎...
Read more訳あって、広島市の中心部からやや離れた、とは言え、タクシーでほぼワンメーターの範囲です、広島駅からも同様です、白島(はくしま)という地区のホテルに、半ば仕事のため、半ば私用で泊まったところ、ホテルの目の前に、まったく偶然に見つけたお店です。私、フランス関係の仕事をしており、ニースにも行ったことがあるので、これはご縁だと感じ、予約の連絡をしてみました。
関連サイトを見ると「完全予約制、一日二組限定」とのこと。単身旅行者である私は、「二組」と見てあきらめかけましたが、最初は画廊かと思った不思議な構えのあの店に、どうしても入ってみたくなり、ダメ元で可否を伺ってみました。そうしたら、私の希望した日に限っては「お一人様でも大丈夫です」との、ラッキーな返事が返ってきて、翌日のランチに訪れました。
・店内は小さいですが、無駄なものがなく、ゆったりしています。白木のカウンターと調理場しかない、高級すし店のようです。それでいて、シェフはたんたんと(一階席に座るなら)目の前で調理しています。時々話もします。要するに、変な緊張感などありません。普通に、会話しながら食べる、ができます。知人宅を訪問するかのようです。
・テーブルや椅子、食器の類が、どれも洗練されている、だけでなく、洗練されているのに主張がない、これ大事と思います。食事に集中できるからです。品々の合間に、よく見ると、どれも個性的である。それらについて、シェフやマダムに尋ねてみる。会話が広がります。
・食事について。言うことありません。ただただ、感動しました。これほど、よく考えられ、食材が選ばれ、凝っていて、ていねいに準備され、良い環境のもと出され、じっくりと味わいうる料理は、初めてでした。予約の段階では、値段を見て驚き、一瞬躊躇しました!が、入店後はすぐに納得できました。夢のような時間が、貴重な経験となりました。
・フランス料理とイタリア料理は、似ていますが別物です。フランスとイタリアの中間にあるニースの料理は、双方の良いところ取りなのでしょう。特に、野菜の活かし方が素晴らしいと感じました。以前ニースやカンヌ、マルセイユで食べた料理よりはるかにおいしかったです。個人的に、南仏の食のイメージが変わりました。(あ、セートではおいしい魚を食べたことあるな、いま思い出しました。ジェノヴァで食べたのも、おいしかったけど重かった。)こちらでは、おなかいっぱいになるまで食べさせてくれますが、胃の負担感など一切なかったです。
・ワインは、一人だったのでグラスで頼みましたが、料理によく合うものを揃えてらっしゃいます。特に、ヴェネッツィアの白(実はオレンジ)ワインがおもしろく、ばっちりでした。
・最終的には、ここまでするこのシェフに会いに行く、これだと思います。いや、いまどきこのご時世で、個人のお店ならどこだって、ものすごく努力しているはず、それはそうなのですが、こちらでは、それが目に見えてわかる気がします。見せてもらえるんです。あくまでも、たんたんと、気取らずに。
・私の場合、個人的に特別な意味のある滞在中に、偶然、非常においいしい料理をいただいたかたちになったので、感動は強烈でしたが、こちらが東京にあれば、ひんぱんに通いたい、通いたくなる気さくなシェフとマダムのお店です。普段はレビューなど書かない私ですが、感動のあまり書きました。長文となり失礼しました。シェフ、マダム、読者の方々、...
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