Shishin-den (Ceremonial Palace) — Attraction in Kyoto

京都御所の紫宸殿は、かつて天皇が即位礼や大嘗祭など、国家の最も重要な儀式を行った正殿であり、日本の宮廷文化と歴史を象徴する存在です。 平安時代に創建され、幾度もの火災と再建を経て、現在の建物は安政2年（1855年）に再建されたものですが、その形式や意匠は平安以来の伝統を忠実に受け継いでいます。 紫宸殿は、平安貴族の邸宅様式である寝殿造の構造を備え、檜皮葺きの大屋根と白木の柱が織りなす外観は、簡素でありながらも格調高く、儀式の場にふさわしい荘厳さを放ちます。 殿内は外観の質素さとは対照的に、色彩豊かで華麗な装飾が施されています。柱や長押には朱や緑の彩色が使われ、御帳台や几帳などの調度品も精緻な工芸技術の粋が集められています。特に即位礼の際には、高御座（たかみくら）が殿内中央に設けられ、天皇がそこに...

江戸前期の関白豫樂院近衞家熈の侍医、山科道安が綴った『槐記』に収められた家熈が語ったエピソードの１つに蹴鞠の名手、中納言難波宗量は紫宸殿の勾欄の三桁の欄間をすいすいと蹴鞠で通すことができたそうだが、それならと紫宸殿の棟を越すことを競った公家衆がみな失敗する中で褒美をくれるならと試すと鞠を南殿から高く蹴り上げ、紫宸殿の棟を越し、その東北の小御所に落とすことができたとか。今の紫宸殿は江戸後期のものなので記載された紫宸殿とは違うだろうが、それでも高さは20メートルあるそうである。今なら言語道断の振る舞いだが、往時の公家社会にはそういう楽しみも許されていたよう。今でも遠くから遥拝するに例えば夕暮れに往古の故中納言の掛け声とともに蹴り上げられた鞠が１つ、紫宸殿の棟を越えて行ったと想像する...

Nice to visit. Have a beautiful pond with old bridges. It's surrounded with a great park and nice...