2024年5月初利用。
「安くてボリュームたっぷり」ということで公的機関の建物の中にある食堂っておしなべて好きな私ですが、今回は愛知県庁本庁舎の食堂にお伺いしました。
本庁舎は、1938年完成の重要文化財。
「ボロい」を通り越してもはや「レトロの境地」に達してます。昔の建物にありがちな高い天井、鉄の窓枠、重々しい造り、来るものを圧倒させる雰囲気。「食堂利用だけで入庁してもかまわないのか?」と不安にさえなります。しかも食堂は1階とか地下ではなく5階にあるので庁内を結構歩きます。
そして食堂も古い!完全に昭和!昭和と言っても50年代や60年代ではありません。完全に昭和20年代から30年代で時が止まっている感じです。
お店の入口にはメニューの展示があり、入ってすぐのところにあるカウンターでおばさんにお金を払って(現金のみ)、希望メニューを口頭申告します。そうするとおばさんは、該当メニューのプラスチックの板(居酒屋とかで靴を預けたら渡してくれるようなやつ)を渡してくれます。
素人にはちょっと判別不能な板ですが、カウンターに持って行けば何ら問題ありません。希望の食事が出てきます。もうこの辺りのシステムからして昭和20〜30年代。機械の出番が一切ない人海戦術運営。新紙幣対応もなんら問題なし!
天井が高いので店内は広々していて、「当店はセルフサービスです」とかそういう案内板などは、ほとんどが手書きでしかも毛筆体。まさに昭和。窓際に座るとなかなか景色が良く、5階とはいえ天井が高いので現代のビルでは7、8階の高さはあるのではないかと。
あと、印象に残ったのは、商品受取口の壁に、今、片方の人が諸般の事情で活動休止されている愛知県出身の芸人コンビお2人のポスターが貼られていたこと。お2人は名古屋メシPR大使?とかなんとか、そんな役割を担ってのポスターで、 活動休止している人「名古屋メシを食べちゃダメだよ。だって名古屋メシがおいしすぎるから、名古屋メシを食べたら他の食べ物が食べれなくなるからね」 活動休止してないほうの人「美味〜い!」 とかなんとかそんな掛け合いが書かれているポスター。持ちギャグに寄せてるのはわかるんですが、逆にベタベタ過ぎて、これ、よく企画会議を通ったな!と感心しました。いや、私はこういう吉本新喜劇的なベタベタ系は大好きなのでOKなのですが。まあこれを見るだけでもここに来る価値はあるかと…今も貼られているかはわかりませんが…
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
2024年9月再訪。 まだポスターは貼られた...
Read more5月になり、新緑美しく「風薫る」とはよく言ったものです。きょう、名古屋では夏日を記録したそうです。公開中の映画「シン・仮面ライダー」も話題の中、まさに「迫る〜初夏〜」ですね。 名古屋・三の丸の官公庁街は緑が多く、季節の移ろいを色濃く感じます。きょうから官公庁も担当が追加になり、初日から早速お仕事でした。 この辺りは、お昼時に困りますね。名古屋城まで歩けば、いわゆる観光地メシもあるのですが、日常使いにはちょっと値段が高く、GWで混んでいることも予想されます。こんな時は思い切って「官公庁メシ」という選択肢に。 愛知県庁の5階、北東の角に、食堂があります。県庁職員用ではありますが、誰でも利用できます。入り口付近に、食品サンプルのディスプレイがあります。メニューが絞られていることもありますが、やっぱりイメージしやすいですね。基本のA定食(味噌バターコーンラーメンとチャーハン)にしました。 券売機はなく、プラスチックの食券を、おばちゃんから対面で、現金で買います。対面で「ありがとう」が、嬉しい。カウンター、ダイニング、全てに年季が入っています。本庁舎自体が国指定の重要文化財なので、そりゃそうか。重文内で食事ができる事自体が凄いですね。 食券をカウンターに置いて、1分くらいで出来上がり。職員が一気にお昼を迎える食堂では、このスピードが大事なんでしょうね。ラーメンは、スープが真っ黒。ネギに蒲鉾も添えてあり、味噌煮込みうどん?かと思ったら、ちゃんと味噌ラーメンでした。愛知特産の豆味噌(赤味噌)なのが、愛知県庁っぽいですね。赤味噌とバター、コーンで甘味とコクがしっかりあります。コスパを考えると、重文、いや十分満足でした。 チャーハンはパラパラで薄味。塩分控えめで、「管理栄養士が栄養管理してますよ感」(どんな感だ)があります。今日から値上げしたそうですが、それでもセットで780円。「予算内でやりくりしていますよ感」(だからどんな感だ)や、「ウチら、儲けるつもりはありませんよ感」もありますね。誠実、実直。真面目なお昼ごはんです。 ドリンクは、テーブルにでっかい薬缶が置いてあり、湯呑み茶碗に自分で注ぐ方式。混じりっけなしの、ぬるいほうじ茶です。もう、昭和感というより、昭和そのものです。映画やドラマのロケ地にもなっていて、志村喬さんにでもなった気分も味わえます。官庁メシ、すっかりファンになりました。次はお隣の名古屋市...
Read more【2023年12月】 国指定重要文化財である愛知県庁本庁舎の5階にあります。 この日は御用納めの日だったので食堂は15:00閉店との貼り紙がありました。 食堂はというと、もう昭和の初期の雰囲気が溢れていて、庁舎の建物の古さも相まって文字通り数十年昔に戻ったかのように錯覚してしまいます。 昔ながらのガラス棚に料理見本が置いてあって、その中からA麺定食というのを頼みました。
入り口を入ったところにベテランのおっちゃんが座っていて、お金を払うとプラスチックの食券を渡してくれ、それを厨房のカウンターに出す、というとてもレトロなシステムです。 この雰囲気に一人で感心していると、同じく大層ベテランそうなお姉さんが、ここは昭和13年からずっと同じだと教えてくれました。 さて、料理の味はというと、誠に懐かしい古き良き大衆食堂(かなりの昔に街中のあちこちにあった料金の安い食堂)の味でした。 とても気さくで楽しく食事ができました。 今後もこの雰囲気が長く続...
Read more