弥生終盤の昼餉でお邪魔したのは後楽園外苑にある「荒手茶寮」さん、10年ぶりの訪問、県外からのお客様接待では良く利用させて貰いました。昭和8年開業、昭和20年の岡山空襲で全焼、その後再建されて現在に至ります。
桜のシーズンを狙って10日ほど前に予約、河川敷の桜は5分未満ですが後楽園側は8分咲き、観賞しながら懐石を頂けます。
内観も素晴らしいですね、戦災で大部分を消失しましたが灯篭、建具の一部などは延焼をまぬがれ、当時の名残りを今も留めているそうです。
予約した部屋は菊の間、東側の部屋で河川敷の桜をしっかり眺められます。皇室の方の結納でも使われた由緒ある部屋で指名される方も多いです。
先附3種盛りで開始、小皿に旬が盛り込まれています。蛸・雲丹・マコは旬の筍と木の芽と一緒に頂きます。いくらは甘みの強い烏賊で、蟹は旬の青菜との組み合わせになります。先附とビールを頂きながら桜を鑑賞出来るのは至福です^^
造里は平貝・カツオ・ヒラメ、旬のタイラギは厚みしっかりで甘いですね。春先のヒラメは身が締まって淡白な味わいです! どれも厚みがあって食べごたえありました。
椀物は甘鯛の湯葉蒸し、昆布出汁で湯葉と鯛の旨味をしっかり引き出していますね、柚子風味もあって好みの味わいでした。
焼き物は鰆のごま焼き、子持ち昆布と一緒に頂きます。春を告げる魚である鰆、脂が少ない時期なのであっさり頂けます。
ご飯ものはたけのこご飯、筍もこれから大きくなってきますね。汁には旬のうるい(オオバギボウシ)、独特のシャキシャキ食感を楽しみました。
食後にはデザートを頂きながら暫しまったり...市内の歴史ある料亭の閉店が続く平成後半~令和、荒手茶寮さんには銘店の歴史...
Read more荒手茶寮は、昭和8年に岡山市の旧相生橋のたもと、古京町にあった岡山藩家老伊木家の屋敷を利用して、のれんをかかげたのが始まりです。創業者の堀江文一(大塚文一)は、宮内庁の大膳職を務めた後、岡山の料理業の発展を希望してこの地にて営業を始めました。 昭和9年に岡山を襲った室戸台風で水害に遭い、旭川の河川を改修することになり移転。 昭和13年に、現在の後楽園外苑にあった民有地を購入し移築しました。 昭和20年6月の岡山大空襲にて建物は全焼しました。 戦後、当時の資料をもとに再建され現在に至っています。 灯篭、建具の一部などは、空襲での延焼をまぬがれ、当時の名残りを今も留めています。 かつて厚子さま(上皇様のお姉様)が皇族として岡山を訪問された際に、こちらでお見合いをされたという由緒ある料亭です。 また、平成天皇が皇太子時代に泊まったこともあります。 歴史だけではなく、料理も地元の食材を出来るだけ使い、季節の趣を料理、景色共に楽しませてくれます。 女将さんのおもてなしも良くて、一度行くとまた次...
Read more以前から訪問したかったお店にやっと行くことができました。 いや、家内の説得が一番大変だったかな、なにせランチなのに史上最高身銭切りw 建物の雰囲気最高、お部屋も趣きありますが、何と言ってもお料理が最高! 「大したこと無かったらどないしよ」とか思ったりもしてましたが、完全に杞憂でした。 お料理の素材の良さ、技術、見た目も勿論素晴らしいんですが、 一番感動したのは、『仕事の丁寧さ』一品一品素材を活かす工夫が本当に素晴らしい。 もしこのレビューをご覧になってて、「高そうだな」「敷居が高そうだな」とか迷われてる方がいらっしゃいましたら、こう伝えたい 『絶対に損はしない、多少の無理...
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