以前から何度も店の前を通っており、休日なんかは行列ができていることも珍しくなかったので新規開拓を兼ねて訪問。
訪れたのは平日の火曜の13時半ごろ。到着時点では4,5人ほどの行列が。
並んでから大体、10分ほど経ったころに60代と思われる女性と40代と思われるサラリーマンの男性が行列に参加しており、広い年代のお客さんに好かれていると思われる。
大体、5分おきくらいに店内から店員さんが誘導のために出てきており、そこで待っている間に食券を買って。と指示をされます。
食券を買うと途中で行列から抜けられなくなるため、好き嫌いは分かれると思います。
私は「着席後の待ち時間を減らすため」と考えていましたが実際には着席後に調理を始めていたので待ち時間が短くなるというようなことはなかったので休日などに長時間並んで疲れてしまった人にはありがたくないかも。
今回、注文したメニューは「特製醤油 味玉ラーメン(1050円)」。
券売機には大盛の文字はなく、注文の際にも量について聞かれなかったことから大盛のシステムはないのかも。
サイドメニューは餃子などはなく、ごはんものが3品とクラフトビールが3品となっており、サイドメニューの数自体は少なめ。
券売機の下のほうには売り切れになっていたけど「限定」というボタンが。
これは何度か店前を通った時に特別メニューとして告知されていたものを販売するときに使うものだと思われる。
店舗の外観からも分かる通り、店の狭さが調理スペースの狭さにも影響した結果、トッピングを生かしたサイドメニュー以外にはメニューを置くことができないのかもしれない。
調理スペースには3人の店員さんが控えており、1人はほぼ誘導などのアシスタントと考えると実質的な調理担当は2人といったところかな?
店の狭さゆえに客席の一部はトイレの目の前になっており今回、私が着席した席はそこ。
利用した人はいたものの幸いそこまで臭ってはこなかったが、場合によっては待ち時間がすべて台無しになる可能性がある席とも言える。
並び始めてから15~20分ほど経った頃に入店。
お客さんの誘導は一人が出たら一人が入るというタイプではなく、ある程度の人数分、席が空いたらまとめて誘導するという形式。
席の都合というよりも調理のタイミングを揃えることが目的のように感じ、4人分同時に麺を茹で始めていたのでおそらく間違ってはいない。
座席の後ろにはハンガーなどがあり、コートなどをかけることはできるもののカバンなどを入れる荷かごなどはなし。
店の床は油っぽくはないものの手荷物は少なければ少ないほうが良い。
調理してから提供されるまでは大体、5分ほどと早くも遅くもない普通な提供時間。
提供されたラーメンは魚介系のスープを土台に鶏油をたっぷりとのせたもの。
かける前の鶏油には固まっているところと溶けている部分があり、そこまで温かくないようで提供直後の脂にはぬるさも感じる。
スープは全体的に味が濃いというようなことはなく、最初から最後まで飽きはこないけれど食べ終わる頃には少し口の中に味が残るように。
途中で水を飲みたくなるようなことはほとんどないけど、食べ終わった後に水を飲むとスープの味が抜けずに再び浮き上がる。
印象としては鰹節や塩昆布など旨味の強い食材をたっぷりと食べたあとにお水を飲むと舌以外のところで旨味を感じる感覚に近い。
特徴的な麺は角のあるストレート麺となっており、プルプルとした口当たりと、くんっと歯を軽く押し返す歯ごたえがある。
個人的にはこの麺がここのラーメンの最大の特徴といったように感じる。
上に載っている具材はチャーシュー、メンマ、ねぎの3種類ととてもシンプル。
チャーシューはしょうがの風味をしっかりと感じるが少々、パサつきもある。
脂身の境のところがうまく嚙み切れなかったため、一口で食べてしまったが、それだとややイマイチ。
最初から食べるのではなく、スープに沈めて少し温めてから食べたほうが良いのかもしれない。
ご飯ものメニューの中にはチャーシュー丼もあったけど、同じチャーシューを使っているなら、ご飯には少し合わない気がする。
メンマは非常に長いものが1本、器のふちに沿うように盛り付けられているが見た目以外はとにかく普通のメンマ。
切れ目が入っているがスープを持ち上げるようには機能しておらず、元からスープが絡みづらい食材でもあり、麺のようにすするわけでもないので味が足りないのであればスープを飲めばよい。
トッピングにあたる味玉はカツオ出汁の風味が効いており、香り高いものの味自体は弱め。
ラーメンの味があっさり系なので味に飽きたときの味変としても、味を引き立てるためのトッピングとしてもどっちつかずとなっており、これならチョイスしなくても良かったかも。
全体的に味の強さというよりも旨味で食べるタイプのラーメンとなっており、広い年代の人がおいしく食べることができると思う。
系統としては昔ながらの町中華のラーメンを今風に作り直しました。というラーメンなので広い年代の人が食べやすい。というのはよくわかる。
昨今のラーメン屋は味が濃かったり、上に載っている具材と一緒に食べ進めるといったインパクト重視な店が多くなっているので色んなところに食べに行くラーメン好きにとっては新鮮さを感じるのかも。
一方で同じようなあっさり系のラーメンを知っていると、どこまでも普通。といった感じ。
あっさり系のラーメンが好きな私からすれば他に好みの店はあるので値段を含めて下位互換といった印象。
並んでまで食べたいか?と言われたら、そうは思わないが、また訪れる機会があるなら最低限、醤油ラーメンは食べないかな。
アクセスは電車でのアクセスが良く、近くの駅からは
日比谷線 三ノ輪駅から徒歩3分
都電荒川線 三ノ輪橋駅から徒歩8分
JR常磐線 南千住駅から徒歩15分
と言ったところ。
一方で電車以外のアクセスはよろしくなく、車で訪れるには日光街道沿いではあるものコインパーキングの数は多くなく、一通の多い裏道に入っていく必要や進行方向に考慮する必要がある。
また近所だからと自転車で訪れるにも駐輪できるような場所もないと注意が必要。
近くに観光出来たりする場所もないので、ここを主目的に来るのだとすると近所の人以外は少し恩恵が少ない。
幸い、この周辺は持ち帰りの美味しいお店や良いものがお手軽に買えるお店が結構あるので、そちらを副目的にすると多少はハードルが下がるかもしれない。
このお店だけを見れば星3.5を切り上げての4つ付けたけど環境を含めた全体で見れば星3つといったところが妥当かな。
味は数段、落ちるのを覚悟したうえで市販のラーメンに鶏油を加えればいけるんじゃないか?と思わせる味なのもマイナス点。
普段、行列が出来ているのを見ていただけに少し期待をしすぎてしまったかもしれない。