Restaurant Apollo — Restaurant in Tokyo

昨今、長年経営されている「老舗」や「昭和レトロ風」と言うクチコミで星が多かったりするお店が増えた様に思います。 その中で雰囲気が良くても、味自体が自分の舌と合わなかったり、若しくはオーナーや店員さん、常連さんの間で暗黙のルールが存在し、美味しいのに何か居心地が悪いケースも少なくないことが経験から判って参りました。 私自身は自分のお小遣いの範疇で美味しく食べる事が出来て、お店を出た後も余韻に浸れるような経験がしたい。食べている時間くらいは自由でありたい。ただそれだけです。 さて今回ご紹介させて頂くお店は、そんな至福の余韻を感じる事ができる洋食屋さん「アポロ」になります。 老舗の洋食と言えば一部の方はご存知かもしれませんが、板橋区中板橋から仲宿に掛けて多く点在する老舗洋食屋さんエリアが有名ですが「はくせん」「ローリエ」は残念ながら現在閉店。グリーンホール内にある隠れスポットの「さんいち」を始め中板橋にある「キッチン亀」や「ココット」、仲宿の「ドンキー」は現役で変わらぬ美味しさ保っておられます。私が言うまでもなく気兼ねなく入れる老舗の街洋食屋さんですので、好きな方には是非ともおすすめしたいですし、いつかこの様な形ではありますがご紹介出来ればと考えています。 さて、アポロに話しを戻しましょう。アポロは府中市にある府中刑務所、そうですあの三億円事件で有名な府中刑務所から目と鼻の先にあり、そのまた近くにはアクションの演技指導で有名な高瀬道場が側にある晴見町商店街に位置します。 府中駅からは正直遠いですが、最初に声を大にして言わせて下さい。「ここは本当に美味しいお店です」 黒いガラス戸を押し、店内に入ると黒紙に銀色で書かれた大きなメニューの札が間も無く目に入ることでしょう。メニューは全部で10品前後。 メニューは、ハンバーグ、オムレツ、揚げ物、カレー等が主な構成になります。その他にも小さな黒板に書かれた日替わりサービスメニューがあります。 全てが美味しいので自分は日替わりのサービスメニューもおすすめしたいですが、今回は折角なのでアポロを堪能出来るメニューの代表格であろうハンバーグをここでは強くおすすめしたいと思います。 言わずもがなここはフランチャイズではありません。完全なる個人商店です。注文をしたところからマスターが作り始めます。「手作り」それは普通の事のように聞こえますが、自分にとっては本当に素晴らしい事だと思うと同時に純粋に嬉しく感じます。 卓上には、とんかつソース、ウスターソース、醤油、塩があり、その時の気分でオーソドックスな味変を楽しんでください。

オーダーを女性スタッフへ伝え。程なくすると、白米、漬物、お味噌汁、メイン皿が眼前に現れます。 メインのお皿には、細くてふわっとした千切りキャベツ、マカロニサラダ、ハンバーグ、そして目玉焼きが皿の中で常に一定の法則で盛られています。この黄金のバランス、隙がありません。 当たり前だよとマスターに失礼にあたるかもしれませんが、お漬物の味は全く手抜きがなく、口の中の味をしっかりとリセットさせる役目を果たしており、お味噌汁も決して濃くはなく、コクがあるホッとする安堵を感じる幸せを体感する味わい。プロの作る味噌汁は改めて美味いなぁーっと、改めて感嘆してしまいます。 そしてメインのハンバーグに目を移しましょう。ここアポロのハンバーグは、昨今のデカ盛りや、見た目のインパクト重視のハンバーグでは無いことを最初に伝えねばなりません。また自分にとってハンバーグと言う概念は、ソースが掛かっていたり、チーズが乗せてあったり等、何かがハンバーグに乗っているものを概念として想像していました。私は時には肉の味よりもソースなどを選べることに歓喜し、味わいもせずにただただ流し込むだけの外食も今までの経験としてありました。そんな己の経験が、このアポロによって一新されるのです。 なんと、アポロのハンバーグは、ソースも無ければ、何も盛られていない。そう、素のハンバーグなんです。 先ずは素のままで是非とも食べてみて下さい。ハンバーグが口に入るや否や、光織りなす曼荼羅が口の中で教義を施し、程なくして深淵の先にある多幸感の彼方へ貴方を誘う事になるでしょう。今やこの目の前にあるハンバーグは、ソースやチーズ等といった主体を装飾する物との関係を断ち切り、極力無駄を省くことで言葉以前の真理の塊と成し、素面故の身軽な悦楽の極地へ連れて行ってくれる筈です。 ここで腑と我に帰ります。私は思います。何も飾りのない素のハンバーグがなんでこんなに美味しいのかと...。 そして改めてこのハンバーグに胸を打たれ「美味い！」と、声が出てしまうのをグッと抑える為に口の中に白米を頬張ります。ここまで一瞬の出来事の筈なのに、何故か身体では時の流れが長く感じてしまう。これは時空を超えた時の流れを意味しているのでしょうか、宇宙（アポロ）の真理の一つがここにはあるのではないかと考えが過ります。 そうして素のまま食べ続けるのも大変結構。そのままの味で昇天を迎えるのも良いものです。ですが、ここで少し下界（卓上）に目を移してみましょう。先程のとんかつソース、ウスターソース、醤油、などの味変郡がこちらの胸中を伺うようにテーブルの上に鎮座しています。 そしてこの旨みの塊であるハンバーグを箸で一口サイズに切り分けていき、一片にはとんかつソースを一滴二滴、また一片にはウスターソースを一滴二滴、その他の一片にも醤油を一滴二滴掛けると、それだけで味変が完了致します。 オーソドックスな味変なんて別に...と、思う勿れ。このハンバーグにはこの味変群を更に傑物へと変貌させる力が秘められています。 そこからは全てが雲の上の出来事の様であり、白昼夢。ひとつひとつの味変達がハンバーグと混ざり合い、相乗効果よろしく共存共栄の領域に達します。 また濃厚な卵黄の目玉焼きを箸休めに出来る幸せを実感することで、心の周りで喜びは踊り、今それは束の間の昼休憩の絶頂を迎えることになるでしょう。 そしてアポロはこれでは終わりません。貴方は多幸感に包まれた夢見の中を彷徨い、うっすらと自らの意識を感じ取ると皿の上にある具なしのマカロニサラダを発見することになります。このマカロニサラダ、シンプルに見えますが、言葉にする前の真実があるとても深い味わいの逸品に仕上がっています。 以上、ハンバーグ定食850円。 ごちそうさまでした

車の方は付近のコインパーキングに駐車が必要です。 常連さんも居ますが、テーブルを跨いで会話することなどなく、一つ一つのテーブルで関係が完結してるようで初めての方も入り易いです。 ホールには女性スタッフが1人で切り盛りしてらっしゃいます。接客は焦らず待ちましょう。 老舗とは「本物」の事と思い知らされ、旨さの向こう側を経験出来る正真正銘の美味しいハンバーグがここにはあります。

（余談ですがこの晴見町商店街は、あの国立では並びまくっているパン屋さんの「プチ・アンジュ」の姉妹店かあります。また安いのに本当に美味しい味付け肉や国産の牛、鳥肉などが手に入る「のぼりや」があります。今となっては穴場の商店街です。ご存知のない方はこちらのご...

府中刑務所の近く、晴見町商店街の外れにひっそりと佇む創業５５年の老舗［レストラン　アポロ］扉を開けると職人気質のおじいちゃんと優しい笑顔の素敵なおばあちゃんが出迎えてくれます。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　メニューは基本の９種類＋日替わりのサービス定食で計１０種類。御高齢なので身体の負担を減らし、低価格を維持する為に在庫のロスを減らす為だと思う。　　　　　　　　　　　　　　　　　　主なメニューは食べ終えたので、個人的なランキング形式で感想を記します。　　　　　　　　　　　１位【自家製ハンバーグ定食目玉焼付大盛り】僕は粗挽きで肉々しいタイプが好きで、つなぎ多めの柔らかいのは嫌いだけど、ここのは例外。子供の頃に食べた家庭の味の「究極版」と云う感じ。脂の焦げた様な香ばしい味が付いていて、何も付けなくても、塩だけでも美味しい！！卓上の調味料を使って味変が可能。目玉焼付も嬉しく、ハンバーグに乗せても御飯に乗せても楽しめる。　　　　　　　　　　　　　　　　　２位【ポークロース生姜焼定食大盛り】ソテーやカツに使う様な大きなロース肉が２枚！！柔らかくはないが適度な歯ごたえで「肉食ってる感」が強い。生姜の効いた甘じょっぱいソースで御飯が進む味。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　３位【サービス定食　ローストンカツ目玉焼付大盛り】通常メニューから５０円引きの上に目玉焼が付いてコスパが高い。衣はガリガリで食感が良く、香ばしい味が付いている。肉は肩ロースだけど柔らかくてジューシー。　　　　　　　　　４位【サービス定食　(自家製)メンチカツ　オムレツ付(チーズ入り)大盛り】つなぎ多めだけどソコソコ肉感がありジューシー。オムレツが絶品！！柔らかくて中はトロトロ。サービス定食がオムレツ付の時は無条件で頼むべき。　　　　　　　５位【ポークカツカレー　サラダ・ミソ汁付大盛り】前評判が高かったのでハードルを上げ過ぎたかな？カツはロース肉で美味しい。ルーは珍しくビーフカレーで、コンビーフ状の牛肉が入っている。ただ粘度が緩く、煮込み過ぎて焦げた様な苦味がある。僕にはバイキングやビュッフェで使う業務用のルーの味に感じられた。まぁ「苦味」と「深み」は紙一重なので各自御判断を………　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　６位【ポーク焼肉定食大盛り】甘いソースで味自体は良いけど材料が豚こま肉。硬さや大きさが不揃いで食感が悪い。肉の臭みも若干残っていてコストの限界が感じられる一品。　　　　　　　　そうは言っても物価高のこのご時世に８００円台でこのクオリティーを保つのは奇跡的なこと。「良い材料を使い、値段が高ければ美味しいのは当たり前、安い材料を工夫と経験で美味しくするのが腕の見せ所」と云う［町の洋食屋さん］としてのプライドの為せる技だと思う。　　　　　　　　　　　　　　　　　歴史を感じさせる店内は清潔に保たれている。厨房は油跳ね防止のビニールで覆われ、エアコンに加えて大型の空気清浄機とサーキュレーターで清々しい環境。　　　　　　　　　　　　　客層も良く、常連さんがほとんどだと思うけど、皆さん静かに会話しながら食事を楽しんでいる。老夫婦に対する敬意と気遣い、お店に対する愛情が感じられる。これも一重におばあちゃんの人柄の故だと思う。　　　　　　　　　　　　口コミを書き終えたらそのお店にはもう行かず、新しいお店を探すのが僕のスタイル。だけど今までで一番名残り惜しいお店となった。またいつか、ハンバーグを食べに来よう………その日まで、おじいちゃん、おばあちゃん、どうかお元気で………　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Ｐ．Ｓ．先行して動画をアップしてあります、そちらも併...

日替わりのヒレカツと焼肉サービスランチで800円。 やはりフライは揚げたてだよねっていう当たり前のことを思い出させてくれるお店。 サクサクの衣で肉は熱々なんだけど柔らかいという絶妙な火加減。 キッチンのご主人は只者ではない。そして接客担当の女将さんの人柄も良い。お二人とも高齢と見受けられるが、お身体を大事にして続けて欲しい。 難点といえば駅から遠い点と提供に少し時間がかかる点だが、これはしょうがない部分なので時間に余裕を持って訪れたい。 価格の安さもあり正直あまり他人に教えたくないほどの名店だが、既にランチ時...