20240401 メリケンパークからの戻り道に偶然に立ち寄りました。入り口で入ろうかどうしようか悩みましたが、訪問して大正解です。
受付に年配男性がいらっしゃいますが、特に案内もなくスルッと入れます。
資料のある2階に上がると、壁に戦争の始まりから終わりまで徴用された商船、船舶が時系列に貼られています。船舶の情報の他、沈没大破死亡者などが書かれています。
同時に船舶の模型も数えきれないほどありました。その他当時の紙資料などの膨大さに圧倒されました。
正直、徴用された民間船もあったとは思ってましたが、目の前にこれだけの物量を見せられるとただただ驚くばかり。これだけの人が徴用されて亡くなったことを思うと、嘆息しかありません。ショックを受けました。
今も昔も船乗りは絶えず命の危険を感じる職業だとは思いますが、自ら望んで無駄に命を散らすことを望む人はいません。全日本海員組合神戸に、この資料館がある意味をとても強く思いました。
会ったことのない私の祖父も軍人として南洋に沈んだと聞いています。「お国のため」などとお題目があったとしても、また軍人だろうが民間人だろうが、人の幸せ、家族を奪う戦争は二度とあってはならないものだと改めて感じました。
惜しいことに土日お休みということでしたが、時間の合う方は是非行かれてみてください。
この施設は善意で運営されているようで中に募金箱がありました。本来は国が残すべき重要な資...
Read more名前が示す通り太平洋戦争で戦没した船と海員の資料館です。展示によると、戦争中に沈没した日本の商船は7千隻を超え、犠牲者は6万余名にものぼるそうです。あまりの犠牲の大きさに思わず言葉を失います。 これほど大きな犠牲が出た理由の一つはアメリカが日本を叩き潰すために、なりふり構わず通商破壊を行ったからです。でも本来はこのような商船への攻撃は軍隊が民間人への攻撃を禁止した戦時国際法違反ではないでしょうか?日本はこのことを全世界に訴えるべきだと思います。 そしてもう一つはアメリカが日本の商船隊を攻撃しているにも関わらず、帝国海軍は日本の商船隊を守らなかったからです。軍艦や航空機があっても物資の補給が途絶えれば、いずれは戦えなくなるという簡単な事実がどうして理解できなかったのでしょうか?この一点だけでも海軍善玉論などは否定されるべきだと思います。 こちらの資料館は入場無料ですが、この資料館のために寄附の意味を込めて「上田毅八郎画...
Read more曽祖父が戦前商船の機関長であった事もあり、ふと訪問。何しろ土日祝は閉館という運営なので有給休暇でも取らないと勤め人には訪問が難しい施設。
元町駅から南に真っすぐ、南京町の入口を横目に進んで10分ほど。かなり古めかしいビルでちょっと入るのに躊躇う印象。入場無料だからという事で「えいやっ」と入ってみる。
受付に人はおられるけどほぼ素通りできる。入って正面の階段を上がると展示室。大戦中に徴用されてロクな護衛も無く米軍の艦船や潜水艦がウヨウヨしている海域を補給や人員輸送の為に航行させられた挙句沈められた商船の模型が並べられその船籍や沈没日時、そして犠牲になった船員の数などがズラリと展示してある。
解説を担当してくれる学芸員さんなどはいないけど、その分ブラブラ見て回れるのは良いが決して楽しい気分にはならない。
当たり前だけど実に居た堪れない気分に。曽祖父もこんな仕事をさせられていたのかと思うとゾッとした次第。まるで気分は墓場のど真ん中。
2F奥には図書室も設えてあり、戦没した船や船員たちの記録が保管してある。資料を手に取る際には隣の事務室の方に声をかける必要がある。この事務員さんが実に物知りで「これこれを調べたい」と言えば「これかな」と資料を探してくれる。
あまり認知度の高い施設では無いけど身内に大戦中に商船乗りがおられた方であれば一度訪問...
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