1人での晩ごはんを求めてフラフラしていたら辿り着きました。 (料理については後述します。炒飯と豚ホルモンの唐揚げ塩山椒かけ、大変美味しかったです。以下、しばらく店内の雰囲気について書き綴りますので、料理の話だけを読みたい方は下の方まで読み飛ばしてください)
「街中華」というジャンルを札幌時計台付近という街中で体現しており、店内はどこか落ち着いてホッとできる温かい感じの素敵な雰囲気のお店です。
時刻は19:00を過ぎたあたりで入店させていただきました。 店内は外見よりも広く、テーブル席でも隣との距離が煩わしくない程度に広いです。 入店してすぐに元気良く声をかけて案内してくれた店員さんも印象に残っています。 店内には子連れの方、独り飲み、(老若男女問わず)友人と、様々な方が食事を「楽しみ」に来ているように感じられました。 レジ前で笑顔の女将さん(?)に「(赤ちゃんが)こんなに大きくなったよ」と挨拶をするお母さん。 最近あった嫌なことを笑い飛ばしつつ、お酒と料理を楽しむ女性2人。 「最近、中国語を覚えたんだ」と上機嫌で披露するおじさま。 もくもくと炒飯を頬張る若い男性。 店内でニコニコと簡単な談笑をしているスタッフさん方。 店内にいる人それぞれがこの店の家庭的な居心地の良さと料理の美味しさに魅せられて、ココにいるのだなと感じました。
あくまで個人的な感覚ですが、店内にいる方々が自然と笑顔になっており、そういった人の温かい部分がじんわりと流れ込んでくるように感じられる雰囲気はとても素敵だなと感じました。
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓料理の話↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
料理についてですが、 ディナーの時間帯は必ず「お通し」(日替わりで和え物やあんかけなどの小皿料理)が出されます。 写真は芋と挽き肉の餡掛けだったと思います。(間違えていたら申し訳ないです) レンゲにすくって軽く口に運ぶと塩梅の良い柔らかさの餡掛けがホクホクとろとろと流れ込んできます。 これ単品でもお酒のアテにできるくらいに調度良い味です。 濃すぎず、薄すぎず、味覚の準備運動をさせてくれます。 これから街中華を食べるぞ…という気分になる味付けです。 この日は手前都合で烏龍茶を飲んでいたのですが、その日の好みにあわせたお酒があったら最高だろうなと思いを馳せました。 もちろん、後味がサッパリとする烏龍茶でも楽しめましたよ!
豚ホルモンの唐揚げ(塩山椒かけ)、これが本当に良かったです。 書いて字のごとくではありますが、平たく伸ばした豚ホルモンをカリカリに揚げたものに塩山椒をかけたものです。 外はカリカリザクザク、中はフワフワ。 調度良い一口サイズに切り分けられており、欲張らずに少しずつ楽しめます。 豚ホルモンの甘い脂と山椒のピリッとした刺激が物凄く良い相性でした。 これ一枚あれば、お酒がガンガン進んでしまう感じです。 流石、メニューを開いた1ページ目に「オススメ」と銘打っているだけのことはあります。(1ページまるごと使って訴えかけられたら注文するしかありませんよね)
炒飯(チャーハン)、絶品です。 一口目で驚いたのが「甘さ」でした。食べた瞬間に鼻まで抜ける風味と舌に感じる何者かの「甘さ」(帰宅してから考えましたが、干した貝柱の戻し汁とか脂や味付けの仕方なのでしょうか?) 今まで食べたことのない味でした。 いつも食べていたような「塩気」のチャーハンと違う、明らかな風味の良さと、口中に感じる広がる柔らかな甘み。 油っこさがあるようでそれでいてしつこくなく、口に入れた先からすぐに口に入れたくなるような軽さ。
このチャーハンは本当に食べて、感じてみて欲しいです。 それくらいに感動を覚えました。 (あくまでも個人的な感覚です) ※主観的な注意点ですが、他の料理をたくさん食べた後だと口の中が色んな濃い味や脂に慣れてしまって風味を感じづらくなるかもしれません。チャーハンを食べる時はあっさりとした飲み物や料理と合わせるのが良いかも知れません。 (繰り返しますが個人的な感覚です)
それに感動して以来、ことあるごとに通わせていただいてます。
一応の補足ではありますが、基本的に一品一品の量がそれなりにあるので、2人以上でシェアして食べたほうが複数品を楽しめる量で提供されます。 メニューに目を落として「美味しそうだな」とあれもこれも頼むと痛い目を見るかもしれません。お気を付けください。 (あくまでも体感ですが、一人分の食事として考えれば一品メニュー+ライス+ドリンクで結構お腹いっぱいになると思います) 昼には手頃な価格(1000円前後の価格帯)でランチもやっておられますので、そちらもオススメです。(ライス大盛り無料、おかわり100円だったと記憶しています)
ことあるごとに足を運び、その度に「今日はこの料理、次はこの料理」と色々食べていますが、本当にどの料理も美味しいです。 メニューの種類も豊富で、それだけでも足を運ぶ楽しみになります。 アルコールドリンクに関しても価格帯が様々に用意されておりますので、所持金にあわせて手軽に気持ちよく酔いをまわせるかなと思います。
これからも温かい雰囲気と美味しい料理を楽しみに足を運びたいと思います...
Read moreDelicious Chinese food - we found this place by chance by reading a google review and it was fantastic. Delicious, acidic black vinegar pork and chicken, a lovely dish of garlic sprouts with pork, and the gyoza dumplings were handmade from scratch. The front of house lady was very friendly and helpful, and translated bits of the menu for us with google translate on her phone. What a star. I'd strongly...
Read more【追憶の軌跡】記憶と思い出と現実の齟齬。
以前に刻まれた美味しいという記憶。 時の流れとともに、記憶は持続しても味は現実に即して変化する。 帯広で名を馳せた店が札幌に到来した時の記憶と感動は色褪せない。 その記憶のままに、再び向かった時の記憶と現実のギャップは、 経年した味覚の変化ゆえか? それとも調理そのものの変化ゆえか? 実在するものは、己と料理という現実の対面だ。
フランスの哲学者ベルクソン的に中華料理と向き合ってみる。 持続的な記憶の中のこの店の味と再び食べた時のギャップに疑問を感じたまま、 再び挑んだのは、定番の麻婆豆腐ではなく、 「牛肉とエリンギ・しめじ等きのこの黒胡椒炒め」であった。 街は空白が多いのに、さすがに人気店ゆえにそれなり混んでいた。 まるで解放された欲求に従順な会社員が次々と席を埋め尽くす。 黒胡椒の強い風味を携えて注文したそれが置かれた。 振り返ると、最近中華料理ばかりを追いかけていることに気づいた。 天候不順の肌寒さへを克服しようという本能がそうさえているのだ、と自分に言い聞かせた。 それにしても、黒胡椒が強過ぎるのではないだろうか? そもそも、この店での記憶は家庭的で優美な中華料理ではなかったか? 仮に経年による味覚の変化だとしても、その味の美味の有無を問わず濃厚過ぎる。 中華料理の奔放さはもちろん承知しているが、さすがに強烈だ。 幾度も水を流し込みながら、黙々と食べ進めた。 せっかくの牛肉も野菜も黒胡椒の荒々しさに風味を打ち消されていた。 現実から過去を振り返ると、安堵感に満ち溢れた郷愁しかない。 時に、記憶は思い出のまま眠られたほうが幸福なのだ。 過去と今を比すれば、今は打ち消される。 今と未来を案ずれば、未来を打ち消そうとする。 人はそういう生き物だ、と爪楊枝を不安定に握りながら、今を見...
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