2024年4月16日

4.7

タン二郎　¥1000(420g)

JR総武線亀戸駅から徒歩2分のやたらと縦に長い建物の形と”ごってり”という聞き馴染みのない言葉が書かれた真っ赤な看板が印象的なお店。ニンニクアリアブラゴッテリで注文。スープは、固形の背脂の上に油膜が張っている脂天国のような仕上がりで、従来のラーメンの水分と油分の割合が反対になっているように感じるほどで中毒性抜群。麺は、極太ちぢれ麺で、小麦感を感じるボリューム感に、力強いごわっとした歯応えで、啜ることと噛むことの二作業でキャパシティがオーバーしてしまいそうになるほど満足感が得られる。チャーシューは、ジャンキーすぎるスープや麺とは対照的に、お箸だけでほろほろ崩せるほど柔らかく丁寧に調理されており、中心部は少し赤みが残っており、低温調理の痕跡が見て取れる。野菜は、シャキッと感のあるもやしが乗せられているが、背脂の津波に巻き込まれてしまい一瞬にして瓦礫と化す。メンマは、二郎系ではあまり聞かないトッピングだが、コリコリとした食感と少々の甘みが、ジャンキーすぎるスープや麺の箸休めとして最適で、二郎系に入れる文化が広まって欲しいと思えるほどマッチしている。棚には、コショー、おろしニンニク、豆板醤が置かれている。ニンニクは、ジャンキーすぎる背脂スープに違う角度からのジャンキーを生み出し、中毒性抜群のパンチ力を生み出すと共に、確実に死期が近づいた実感が湧く。店員さんは、外国の方がほとんどであったが、意思疎通は難なく行え、重たすぎるラーメンを運んでくださるなど、日本に来て長い年月が経ったのであろうことが推測できる。ラーメンの背脂の量は多すぎるのはもちろんのこと、着席したテーブル上や豆板醤の蓋の上にも背脂が付着しているなど、野生の背脂にも出会えるといった、充実したセアブライフが堪能できる。また、二階席に着席したが、食べ終わるまで貸切状態だったことから、二郎系ラーメンを味わってゆっくり食べるという初めての顧客体験までできる。食べた後は胃が確実に悲鳴を上げるが、欲望に満ち溢れた背脂たっぷりのラーメンが、比較的安価食べられるうえ、硬めに炊き上げられたラーメン仕様のご飯が食べ放題という、ハマらないわけがない要素が満載で、中毒になってしまったので、とりあえずTシャツを購入して気を紛らわせることにする。