甲府に来る機会があったので、千葉佐那のお墓参りをさせていただいた。こじんまりとしたお寺だが掃除も行き届いて静かな雰囲気でした。 墓マイラーのためにか案内板もあって親切なお寺さんです。全くもってつつましい姿の墓石でした。小田切家の好意とはいえ、この地に埋葬されているのは、江戸育ちの佐那としては少し寂しいのではと余計なことを思ってしまう。 小生の地元横須賀には、佐那とはライバル関係になるお龍の墓がある。お龍も龍馬に関わった女性に共通する寂しい人生で、且つだいぶ荒れた晩年だったそうだ。しかし墓石はやたらにでかい。再婚してからも龍馬の妻だったことを声高にしていたかのように。このデカさは墓石建立に必死になった再婚相手の西村松兵衛の復讐とでも思えるほどの大きさだ。 それぞれの人生をあらわすようで、どちらも物悲しい。 まぁ、思うに、坂本龍馬という男は一人の女性も幸せには出来なかったということだな。 実は小生、40数年来龍馬に興味を抱いてきたが最近では馬鹿馬鹿しくなって来ている。龍馬は過大評価をされすぎている。それは司馬遼太郎の仕業だろうと。その実は幕末に現れた偉大なるチンピラだった気がする。佐那の墓を見てそう感じさせられる。