こちらは門跡寺院です。門跡寺院とは皇室や公家の方々が代々、門主を務められてきた寺院ということです。尼寺と言いますと、妙齢の女性が入られるというイメージがありますが、8歳で仏門に入られ幼少期から親元を離れて重責を担われる人生を送られるなど、庶民とはまた違ったご苦労があったと推察されます。生まれた時から必ずや誇りを持って生き、生涯の重責を決められていました。代々、皇女、皇室関係の方が務められてきましたが、平成の半ばまで務められた方が最後の公家出身のお方だったそうです。とおもえば、最近のことです。今は幼子の時から重責を担うよう親元から離れることはありませんし皇室関係のご門主さんではありませんが、鈴の鳴るような声でお話しされる上品なご門主さんでした。 普段は非公開ですが、特別公開日にお邪魔致しました。明治憲法の発布の時の皇后陛下の大礼服を拝見させていただきました。本当に、お小さく細く現代の8-10歳位の御身体のように感じられました。こちらの寺院に御下賜されていたようで修復作業と保存の観点から最初で最後の公開となりました。糸の色は変色し黒ずんではおりましたがお召になった当初は銀の糸が白く輝いていたそうです。この時初めて近代化のため、公用は洋装と決まったようです。ティアラをつけられて、きっとお姿が銀色に輝いていたことでしょう。日本刺繍の特徴であるふっくらした立体感のある糸の運びが、よく施されているローブでした。ご下賜されたあと裁断され仏壇を彩る打敷として大切にされていました。今回はなんとか繋ぎ合わされ公開されました。プライベート感満載の静かなお寺ですので、朱印帳が自分の思い通りにならなかったからとあの上品な方々に不満を言うのは遠慮したほうが良ろしいかと。お庭も冬以外は季節毎に花が咲くように配置されています。幼いご門主さんは花歌留多で植物の勉強をなさったとか。お土産でハガキが買えるかも。公開の時に、お邪魔...
Read more足利三代将軍義満が造営した「花の御所」跡に建つ格式高い尼門跡寺院で、歴代24代の内親王が住持を務め「御寺御所」と呼ばれました。 花の御所、すなわち室町幕府の跡地の一部を占めます。宗旨は臨済宗系の単立です。天皇家ゆかりの尼門跡寺院です。 通常は非公開ですが、時折特別公開があり、近年では2013年および2020年の「京の冬の旅」で特別公開されています。 It is a prestigious nun monzeki temple built on the site of "Muromachi Palace" built by Yoshimitsu, the third shogun of Ashikaga, and was called "Muromachi Palace" by the 24th generation Naishinnō. It occupies a part of the Muromachi Shogunate site, that is, the Muromachi Palace. The sect is a stand-alone Rinzai sect. It is a nun ruins temple related to the imperial family. It is usually private, but occasionally there is a special release, and in recent years it has been specially released in the 2013 and 2020 "Kyoto...
Read more地下鉄 今出川駅から烏丸通り沿いに上がった、前と横が同志社大学という立地。
『京の冬の旅』で訪問しました。 ここは、境内は庭園も含め、一切の撮影が禁止でした。
室町時代からの寺院とのことですが、本堂は昭和18年の移築による建築と、比較的モダンな感じ。ここには、明治天皇が、陸軍の八甲田山の雪中行軍の遭難を悼んで描いた絵画をもとに、明治天皇の寝具のためにその絵を忠実に織り込んだ布から切り取られた額がありました。織物と言われなければ気づかないほどの緻密な完成度で 私の目を惹きました。
書院との間の庭園は、ダイナミックなつくり。もしかして 元はもっと大きな庭園だったのでは…と、私は感じました。
書院には金地に鶴を描いた、とても美しい江戸後期の障壁画が見れました。また とても鮮やかな小物入れなどの調度品も、目の前でじっくり観ることができました。
ただ...
Read more