Fukiage inari Shrine — Attraction in Tokyo

境内で気になったものを記す。

【車止め】 手水舎の裏隣に「牛馬車止地主」と彫られた石碑がある。牛や馬が道を行き交っていた頃の名残だろう。

【忠魂碑】 二の鳥居の左手に石碑あり。明治三十九年八月健之銘。石工は古谷初次郎。表題は「皇威宣揚碑」とある。その揮毫は山形有朋。 ざっくり読んだ内容としては，「日露戦争の戦死者が神様になり，仲間である生き残った我々を見守ってくれているのだから，石碑を立てて神様(＝仲間)に報いよう」という感じだろう(はじめ文中に出てくる「神明」を吹上神社の神のものと解釈したが，文意が通らなかったため，戦死者のものと解した。）。また，背面上部に四名の戦死者の名前を刻むので，忠魂碑の一種と見て，間違いないだろう。 文中に「樹石社側」とあるが，現在明らかに社殿の傍になく，後世に移動されたものと思われる。

以下，翻刻・読下・私訳。

≪翻刻≫ 日露之戰我軍所向克捷皇威赫赫我武維揚嗟乎盛矣吹上神社大塚之土神也凱旋之日修祀事并祭死事者於是從軍諸子胥謀曰我儕出萬死而得一生無非神明之呵護因樹石社側勒其姓名以報 冥祐焉來請予文予謂斯擧不獨表彰神德又足以奬勵後人乃略書其由如此 明治三十九年八月芳野世經撰 ≪読下し≫ 「日露の戦，我が軍は向かうところ克捷(ｺｸｼｮｳ)す。皇威赫赫(ｺｳｲｶｸｶｸ)，我武維揚(ｶﾞﾌﾞｲﾖｳ)，嗟乎(ｱｱ)，盛ん矣(ｶﾅ)。吹上神社，大塚の土神なり。凱旋の日，是に於いて祀事を修め，並びに，死事者を祭る。従軍諸子，胥謀(ｱｲﾊｶﾘ)て曰く，我儕(ﾜﾅﾐ)万死出でて，一生無非，神明の呵護を得る。因りて，社側に樹石(ｼﾞｭｾｷ)し，その姓名を勒(ﾛｸ)するを以て冥祐(ﾒｲﾕｳ)に報いん，と。予文を来請(ﾗｲｼｮｳ)す。予謂(ｵﾓ)へらく。斯挙(ｼｷｮ)独り神徳を表彰するのみならず，また後人に奨励するを以て足る。乃ち，略書，その由かくのごとき。明治三十九年八月 芳野世経...

文京区の坂下通りに面して鳥居が有ります.坂下通りは大塚富士見坂(不忍通り)の中腹に有り都電荒川線向原方面に出られます.鳥居から少し歩くとニの鳥居が入口です！ 境内はとても静かで落ち着きます、吹上稲荷神社の詳しい歴史は 境内の説明案内板が有りこれを参考して下さい！ 秋の例大祭はとても賑やかで地元商工会の氏子さん達による.お神輿や山車は活気が有って毎年楽しみです.露店も坂下通りに沢山出て賑やかです！ 交通は東京メトロ有楽町線の護国寺駅徒歩5分か都電荒川線の向原停留所(SA24)で下車8分程です！ また都バスでは上58か都02乙で護国寺正門前で下車3分です！ 大塚3丁目下車では都02(大塚駅~...

御祭神は保食之大神（ウケモチノオオカミ）です。略記によると、1622年（元和8年）、徳川秀忠が下野国日光山より稲荷大神の御神体を戴き、江戸城中紅葉山吹上御殿に「東稲荷宮」と称し、海川山野産物食の神として、幕府が崇敬し奉り、武家諸公の信仰が厚かったとあります。後、徳川家から水戸家の分家松平大学頭家へ、そして1751年（宝暦元年）に大塚村民の鎮守神として現小石川4丁目に移遷したとのことです。このときに江戸城内吹上御殿に鎮座せられるを以って、吹上稲荷神社と改名したとのことです。...