高知ゴールデンゾーン、その奥の大正解
お料理処 みどり川(高知市・鷹匠町)
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■ 訪問のきっかけ
高知のメンバーとの夏のお疲れ様会。 紹介は池田のアニキから。 「ここ、どう?」とだけ送られてきた店名に、即答で「行きたい」と返した。 このやり取りはもう恒例。池田のアニキが選ぶ店は、いつも間違いない。
予約はしおりん。あとで聞いた話では、電話の際に「お連れ様は高知の方ですか?」と確認されたらしい。 県内客と県外客で出す料理を変えるという、その配慮にグッときた。 そしてしおりんの返事がまた笑えた。 「宮本さんは県外だけど、もうほぼ高知の人ですよね」。 ほぼ高知人。嬉しかった。
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■ 立地と店構え
場所は鷹匠町。中心街から少し外れた静かなエリア。 名店「黒尊」のさらに奥。 この界隈を“高知ゴールデンゾーン”と呼んでもいいかもしれない。
外観は想像よりも新しく、木の質感と磨かれた硝子が印象的。 清潔感と厳かさが同居する佇まいで、すでに「当たり」を確信した。
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■ 店の空気
カウンター中心の落ち着いた空間。 明るすぎず、静かすぎず、料理の温度がそのまま伝わってくるような空気感。 大将と女将さんの動きには無駄がなく、所作の美しさに見とれてしまう。
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■ 飲み物
まずは瓶ビール。 生がサントリーだったので、クラシックラガーの小瓶をチョイス。 このサイズ、なかなか見ない。瓶のキレが静かな夜にちょうどよかった。
途中からは日本酒に。 最近は酔鯨を選ぶことが多い。冷酒で。 香りが出しゃばらず、温度もちょうどいい。 魚と酒が語らずとも自然に寄り添っていく感じ。
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■ お通し・前菜
最初から心を掴まれた。 かぼちゃと新玉ねぎの冷製ポタージュ。 濃厚なのに重くなく、甘いのにくどくない。 飲み干したあとにふわっと広がる野菜の香り。 ジョッキで飲みたい。いや、タンブラーで持って帰りたい。
いちじくとトマトとさつまいものサラダ。 最近いちじくを料理に使う店が増えたけれど、ここは抜群のバランス。 甘味・酸味・水分、全部が“ちょうどいい”。
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■ お造り・魚料理
刺身が圧巻。 鰹の塩タタキ、ハモの湯引き、ぐれ刺し、ひげそり鯛。
鰹は皮の焼き目まで美しく、塩の粒感がきれいに残る。 ハモは骨切りの音が聞こえてきそうなほど滑らか。
そして、初めて食べたひげそり鯛。 見た目は地味なのに、箸を入れた瞬間に世界が変わる。 ねっとりと舌に張りつくような食感と、熟成の香り。 醤油でもうまいが、岩塩で食べるとさらに冴える。 ひと口ごとに記憶が深まるような一皿だった。
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■ 揚げ物・焼き物
川アユのフライ。 細かなパン粉の衣が繊細で、身はふわっと、骨までやわらか。 香ばしさのあとに残る苦みが、大人の味として成立している。 これは自然とビールがもう一本ほしくなる。
ウツボの唐揚げ。 高知の定番だが、火入れの加減と下味の香りが抜群。 皮目の食感もよく、「知ってるけど初めての味」に出会えた。
焼魚、タコの柔らか煮と続き、最後はトンゴロイワシの唐揚げ。 ざくざくの衣とぎゅっと詰まった身。 どちらかというと“おかず”より“酒の相棒”。 あとから調べると、カタクチイワシの仲間らしい。 なるほど、あの濃い旨味に納得。
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■ 食後・余韻
料理が出るたびに、自然と会話が止まる。 その沈黙が心地よい。 「これはまた来るやつ」と誰かがぽつりと言った。 その一言に全員がうなずく。
静かな満足感。 高知の夜は、やっぱり最高ぜよ。
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ごち...
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