平日の日本平テラスは、貸切バスが何台か来ていたものの混雑もない印象で、何より青空の中に鎮座する富士山に、心が洗われるようでした。隈研吾氏 設計で、あらゆる場所にも興味が湧き、時間の許す限り過ごしたいと感じました。 夕方あたりカフェを覗くと ちょうどお客様が途切れた時だったため、休憩させていただくことにしました。しかし、この行動が いけなかったと、後悔しています。

このカフェはセルフで、出来上がると手もとの呼び出し音が鳴ります。高齢者と子ども含む５名で入りましたので、まとめて注文しました。確かに、この時から 対応は あたたかいものとは言えませんでした。 店内は私達だけ。テーブルに最大４脚までの椅子しかなく、他テーブルは１脚や２脚のイスが用意してありましたので、他テーブルから１つ椅子をお借りしようとスタッフの方に声をかけましたが「あぁぁ……」と渋っておられました。「分かりました、別れて座ります」と応えましたが、繋がらない２つのテーブルを行き来してケアするのは結構な負担でした。セルフですので、５名分の飲食物を１人で運ぶことも考え、カウンターに出来上がってきたのを見計らい、近くまで行ったところ「座ってお待ちください！」と、そこにいられたら邪魔だと言わんばかり。新人でもなさそうでしたし、あぁ、余裕がないんだな…、と感じてしまいました。 他にお客様がいるわけでもないのですが、立っていられるとプレッシャーだったのでしょうか…。こちらからは「人数多いですので、出来上がったものからいただきます」と応えましたが、富士山マジックが解けた今では、この夢テラスで、美しかった富士山よりも、真っ先に浮かぶ思い出となっています。コロナの問題もあります。しかし相手側を思いやることは、このコロナ禍だからこそ必要でもあるわけです。本当にイヤなご時世です。 「もう少々お時間いただきます、どうぞお座りになってお待ちください」等、おっしゃるのはいかがですか？店内女性スタッフ２名でしたが、接遇はもちろん、店内の配置も含め 見直されたらいかがでしょう、素晴らしい設計の中、眼前の富士山と共に 夢のあるテラス と謳われる場所を借りて営業なさっておられるのですから。